誰しも一度は、人間関係に悩む経験があるはず。自分の成長につながることもあれば、中には乗り越える必要のない有害な関係も存在しています。

この記事では「偽りの友情」に焦点をあて、離れた方がいい友達である10のサインを紹介します。一緒にいることが苦痛だったり、相手の言動にモヤモヤすることが多いのなら、今こそその関係を考えて見直す時かもしれません。

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その友情はホンモノ?

偽りの友情を見分けるのは簡単なことではありません。カリフォルニア州サンタバーバラを拠点とする公認心理学者のポーリン・イェグナザール・ペックさんは以下のように説明しています。

「人が仲良くなるには、様々なきっかけや動機があります。でも、自分に近づいてきたり親しくする人すべてが“本当の友人”とは限らないのです」

友情の崩壊は、精神的に大きなダメージを負うもの。

「孤独になることや仲間外れにされることへの不安から、その友情が本物かどうか疑うことを避けてしまう人も多いです。その交友関係が周囲から羨まれている場合には特に、その傾向がみられます」

こう語るのは、ニューヨークを拠点に活動する神経心理学者で、「Comprehend the Mind」のディレクターでもあるサナム・ハフィーズさん。

一方で、相手と関係を築いていくうちに相手が繰り返し傷つけてきたり、思いやりがなかったり、裏で人をコントロールしようとしていることに気づくかもしれません。この気づきや違和感こそが、距離を置くべき合図なのです。

ここからは、“離れた方がいい友達”の具体的な兆候を紹介していきます。

1. 遊ぶ時間をつくってくれない

本当の友人であれば、一緒の時間を過ごしたいと思うはず。ハフィーズさんは、会う予定を決めたがらない人の心理について、次のように解説します。

「相手がただ忙しく都合が付かないということもあるかもしれません。しかし、何度も断られる場合は、あなたと一緒に過ごす時間に興味がない、またはコミュニケーションの相性が悪いと感じている場合があります」

あなたのことを大切にしてくれているのなら、一緒に過ごすための時間をつくってくれるだろうし、遊べないときには理由をきちんと教えてくれるはずです。何度も直前に予定をキャンセルするようなことはしないでしょう。

2. 都合の良いときだけ遊びに誘ってくる

「自分の家の近くまで来てくれるなら遊ぶ」と言う、あるいは、人数合わせでの誘いや、自分が一人ぼっちになることを避けるために一緒に行動しようとしてくる場合も要注意。

「たしかに友人は、孤独を和らげれてくれる存在でもあります。でも、孤独を感じているときや、予定がないときなど都合の良いときにだけ連絡をしてきているケースには気をつけましょう」
「考えられる理由の一つは、単にあなたと過ごす時間を優先していないだけかもしれません。また、あなたよりも優先順位が高い仕事や趣味があるのかもしれないですね」

もしあなたが、“都合の良い補欠要員”にされていると感じるのなら、じっくり相手と会話することが重要です。

「あなたのことを本当に大切にしてくれている友達であれば、あなたの話に耳を傾けてくれるでしょう。そして、これまでの自分の行動を振り返り、その意図を説明してくれるはずです」

3. 公平な関係ではない

もし、あなたからの誘いは断ってばかりいるのに、たまたま車が必要になったり、あなたの持っているヘアアイロンを使いたいときだけ連絡してきたりすることに心当たりがあるのなら、相手から利用されている可能性が。

ペックさんは「時間や助け合い、具体的な物事において、公平だったりお互いへの献身があるかどうかを確認してみてください」と話します。

「いつもしっかり相手の話しを聞いてアドバイスをし、ときには慰めているにも関わらず、相手には同じようなことをしてもらえないとしたら、それは相手があなたのことを大切に思っていない証拠かもしれません」
「もし、あなたが見捨てられたり、利用されていたり、大事にされていないと感じたりするのであれば、その直感を大切にすることが重要です」

4. 他人の前であなたの秘密を話す

うっかり口を滑らせて、共通のに秘密を話してしまった場合は仕方がないのかもしれません。しかし、あなたが秘密で話したことを意図的にいつも他の人に漏らしている場合は、信頼できる友人ではありません。

あなたへの思いやりがなく、信頼を裏切るような態度や行為には気をつけましょう。

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5. 会話の話題が常に悪口

友人との会話の内容が、いつも他人の悪口や噂話なのであれば、その人は他の場所であなたの悪口を言っている可能性が高いことを覚えておきましょう。

6. あなたを批判する

友達が正直で建設的な批判をしてくれる場合には、信頼関係が築けている証拠でもあります。でも、理不尽に批判していたり、嫌な気分にさせるためだけの批判の場合には、相手の言うことをあまり真に受けなくてもいいでしょう。

「誰かが私たちを批判しているとき、相手はあなたを見下したり、卑下するようなコメントをしたり、貶めたりするかもしれません。ときには、『あなたの言っていることに同意しない』と態度で伝えてくることも」(ペックさん)

どうしてこういった反応をするのか直接的に聞いてみることで、健全な会話が始まり、お互いへの理解が深まることもあります。それでも変わらない場合には、距離を置くべきかもしれません。

7. 人の前であなたのことをバカにする

人の前で「その服どうしたの?」と小馬鹿にしてきたり、あなたが話している途中なのに「しーっ!」と遮ったりするような人は、失礼で思いやりのないの人です。

友人とは、あなたの背中を押して勇気づけてくれるような存在であるべきで、決してあなたを貶めたり、自信を奪うようなことを言う人のことではありません。

「自分の心が傷ついている人は、人を傷つけてしまうことがあります。相手の行動によって、自分にどういった影響があるか見つめてみてください。あなたの信頼を裏切り、尊厳を傷つけ、あなたを引きずりおろそうとする行動は健全ではなく、有害なのです」(ペックさん)
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irinamunteanu//Getty Images

8. あなたのことを「恥ずかしい」と思っている

グループチャットからあなたのことを退出させたり、あなたが好きなことについて話はじめると無視したりする友人には要注意です。

これらの行動は無礼で人を傷つける行動であり、縁を切るべきサインでもあります。本当の友人なら、あなたのことを愛し、あなたが友人であることを誇りに思うでしょう。

9. あなたの身に起きたことを喜んでくれない

あなたが何かを達成したときに喜んでくれないばかりか、祝福よりも先にネガティブなことばかりを言う、またはあなたをライバル視していると感じるのなら、「友人」ではなく「競争相手」として見ている可能性があります。

友人であっても、一時的に二人の間に競争心が芽生え、気まずい雰囲気になる時期もあるでしょう。ただし、常に「競争している」と感じる場合は、友人とは言えないかも。

10. いつもからかう

気心の知れた仲であれば、軽く冗談を言い合うことはあるかもしれません。しかし、頻繁にいきすぎた言動をされているように感じるのならば、それは考えすぎではない可能性があります。

もし相手があなたの心配をはぐらかすようなら、あなたのことをを気遣っていない可能性も。

「健康的で尊敬に値する人間関係は、個人の利益ではなく、真の気遣いと相互の尊敬に基づくバランスのとれたものであるということを忘れないでください」(ハフィーズさん)

※本記事は、Hearst Magazinesが所有するメディアの記事を翻訳したものです。元記事に関連する文化的背景や文脈を踏まえたうえで、補足を含む編集や構成の変更等を行う場合があります。
Translation: Reika Shimura
Seventeen US