同性婚カップルとして、TikTokでは700万を超えるフォロワーを持ち、YouTubeの登録者数も約73万人を誇る、イギリスの人気インフルエンサーであるケイトリン&リア

同性カップルの日常や、最近では妊娠・出産に関するトピックなどを発信している二人。現在、体外受精によって妊娠中のリアに合わせて、妻であるケイトリンも共に授乳することを目指していると宣言。妊娠経験のない女性が母乳を分泌できるのかなど、二人には様々な疑問が寄せられていると言います。

そこで本記事では、専門家の知見も交えながら、二人が挑む「乳汁分泌誘発」についての解説をお届けします。

※本記事は、<コスモポリタン イギリス版>の翻訳記事です。


【INDEX】


母乳分泌の誘発に挑戦!

同性婚を果たしたケイトリン・ブリジットとリア・シェイルの婦婦は、体外受精により現在リアが妊娠中。今回は妊娠をしないことを決めたケイトリンも、乳汁分泌を促す薬を摂取することによって授乳に参加したいと考えていることを明かしました。

「母乳育児の専門家と相談して、乳汁分泌の誘発に挑戦してみることにしました」

ケイトリンによると、リアが出産する6週間前から乳汁分泌を促す薬を飲み始めるそうで、リアの出産後には夜間も含めて3時間ごとに搾乳する予定なのだそう。

これはtiktokの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

コメント欄には祝福のメッセージに加えて、「授乳は大変だけど、二人でするという考え方は画期的」や「妊娠しないと授乳はできないものだと思っていた」などのコメントも寄せられています。

母乳が分泌される仕組みとは?

Dr. Fox>で性と生殖に関する健康を担当するデボラ・リー医師は、まずは妊娠によって母乳が分泌される仕組みを理解することが大切だと言います。

「母乳の分泌は妊娠第2期(第13週から第26週まで)から、エストロゲンとプロゲステロンの濃度が上昇することによって始まります」
「高濃度のエストロゲンとプロゲステロンは、乳腺(乳房)を刺激して拡大・発達させ、出産後の乳汁分泌への準備を始めるのです」

妊娠中は、高濃度の卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)によって母乳分泌は抑制されますが、出産後にはエストロゲンとプロゲステロンの濃度は自然に低下。これにより「プロラクチン」というホルモンが乳腺を発育させて、母乳をつくりだすんだそう。

また、赤ちゃんが乳首に吸い付くという物理的な動作を母親の脳が感知することで、さらに母乳をつくるホルモンの分泌が促進されると言います。

妊娠していない女性でも母乳は出る?

「生物学的に母親ではない場合、つまり妊娠経験が無い母親でも、乳汁分泌の誘発は十分に可能」と、リー医師。

「養子を引き取った母親、非生物学的母親、そして最近ではトランスジェンダー女性でも、乳汁分泌の誘発が可能だということが分かってきています」

誘発された結果であれ、妊娠から自然に生じたものであれ、人間の母乳生成過程は同じプロセスなのだそう。

african american woman holding milk in breast pump
JGI/Jamie Grill//Getty Images

母乳育児の利点や苦労は?

新生児が最初に口にするミルクは「初乳」と呼ばれ、黄色っぽい色をしており、特にタンパク質、ビタミンなどが豊富だと言われています。

「人間の乳には、新生児の健康、成長、発達に必要なタンパク質、脂肪、ビタミン、ミネラルが完璧な量で含まれています」

また、リー医師は、母乳育児による利点について次のように説明します。

「母乳は生まれたばかりの赤ちゃんにとって完璧な栄養源であるだけでなく、密接なスキンシップによって感情的な絆を深めることができるとも言われています」

一方で、母乳の分泌には個人差があるもの。良い面だけでなく、乳首の痛みやひび割れ、鵞口瘡、乳腺炎のリスクなども伴うなど授乳による苦労もつきものなうえ、体質や心身の不調、服薬の兼ね合いなどで授乳ができない人もいます。

現在まさに、二人での授乳のために準備中のケイトリンとリア。二人の発信によって、育児の新たな可能性を感じた人も少なくないはず。

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※この翻訳は抄訳です。
Translation: ARI
COSMOPOLITAN UK