美のステレオタイプに囚われず、自分らしい身体を受け入れ愛することの大切さが浸透しつつある昨今。アメリカでは、ここ数年でプラスサイズの人々に対して体型を非難する割合が大幅に減ったという調査結果が明らかになるなど、世界的にボディポジティブな考え方が少しずつ広がってきている様子。

それでも、依然として外見に対する非難を続ける人がいたり、そういった外的要因によって「“一般的”な美の基準に入らないから私は美しくない」と思い込んでしまう人がいるのも事実。メンタルヘルス財団によって実施された別の調査によれば、女性のほぼ半数(43%)が自分の体型に満足していないという結果も。

そんな中でも、人々に根づいた「美の固定概念」を変えていきたいと立ち上がるアクティビストたちの存在も。本記事では、4人のプラスサイズインフルエンサーによる力強いメッセージをお届けします。


ジェイミー (@abfabfatty)

私にとって「太っていること」は、豊かさの象徴

私は太っている自分を誇りに思っていますが、人々にとっては不思議に感じるかもしれません。

「太っている」という言葉は、長い間プラスサイズの身体に対して向けられてきたものですが、私は世間の考えをひっくり返すことができる力強い言葉として認識しています。だって、太っていることは単なる体のサイズを表しているだけであり、それ以外の意味はありませんから。

私は7月にInstagramのアカウントを開設したばかりですが、プラスサイズコミュニティ内ではみんなに歓迎され、受け入れられていると感じましたし、たくさんの美しくて才能のある人々と繋がることもできました。そして私はこの体を受け入れ、新たな世界へと導かれることにとても興奮しているんです。

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プラスサイズの体は以前よりも受け入れられやすくなったけれど、人種や体のサイズ、セクシャリティや障害があるかどうかなど、依然として多様性に欠けている傾向があると思います。また、ボディポジティブなどのムーブメントは、黒人女性の活躍なしでは今日のようにはならなかったでしょう。特に私たちのコミュニティ内では、彼女たちはパイオニア的存在ですから。

ナイヤ (@naiya.moreno)

太っていることを認めている人に、これ以上どうやって誹謗中傷するの?

今を生きるプラスサイズの女性たちは、「細い体型になるべき」という固定概念に縛られる必要がないことに、もうとっくに気づいています。

それでもSNSに自分の写真を投稿すると、アンチの人々から非難のコメントがたくさん届きます。でも、私たちはこの体を隠すことはできないんです。何を着ていても、何をしていても太っているんですから。けれど私たちは、この体は自分の人生の一部であり、恥ずかしいことではなく“個性”として考えているんです。だからこそ、自信を取り戻すことができたのです。

私はこれまでの人生で、多くのことを成し遂げる手助けをしてくれたこの体を本当に誇りに思っています。私は自分の心と体に強さを与えるために、多くのことを一生懸命取り組んできました。人生には“(一般的に)綺麗に見える”こと以上の良いことがたくさんあるのです。でも、私は最高にイケてますけどね。

キャリー (@subjectively_hot)

悪口になるかは、捉え方次第!

一般的には悪口として使われる「太っている」という言葉ですが、今の私は悪い言葉として捉えていません。ただの体のサイズを表す単位でしかなく、「痩せている」という言葉と「太っている」という言葉に異なる意図は含まれないから。

「太っている」という表現は、あなたがそう捉えればネガティブな言葉になりえます。たしかに私にも、この言葉を恐れていた時期がありました。でも、太っていることが悪いことじゃないと知っていれば、「太っている」という言葉は悪口にはなりえないんですよ。

映画やドラマに出演するキャラクターは、未だにスリムな体型の人がほとんどです。太っているキャラクターが登場したとしても、ユーモアのあるコミカルな役ばかりですよね。けれど私たちは、きっと物語の主役になることができると思うんです。

さらに私が一番納得がいかないことは、社会が作り上げた「細ければ健康的で、太っていれば不健康である」という偏見です。もっと広い考えを持った教育があれば、このような考えにはならないと思います。

私は、ネット上で多くのプラスサイズの女性と繋がることができて、本当にうれしく思っています。自分たちの体について話し、また彼女たちの経験を聞くことで、「私は一人ではない」「ありのままの体型を認めることは、怖いことではないということを確信することができたのです。

タリア (@taliaadarling_)

自分を「太っている」と呼ぶことは誇り。だってこれが本当の私だから

私が初めて「太っている」と言われたのは、小学生の頃でした。そのときは、ものすごく嫌な気持ちになったのを覚えています。でもいつも平気な顔をしている子どもだったので、誰にも見られないよう家に帰ってから泣いていました。

けれど大人になった今、私は「太っている」という言葉をただの形容詞として見ています。最近も「太っている」と言ってきた人がいたけれど、私はもう怯みません。

ネット上のコミュニティでは、本当に素晴らしいプラスサイズの人々を見つけることができました。この体型を快く認められない世の中にいることを忘れてしまうほど、今の私は常に前向きなエネルギーに囲まれているんです。

私がモデルという職業で生計を立てていると話すと、私の体を上から下まで見てショックを受けている様子の人もいますし、撮影の現場でも私より体の小さいモデルと違う扱いをされることもありました。

だからこそ、「太っている=悪い」という考えを覆すべく、私たちは「太っている」という言葉自体を、ノーマルな意味を持つ言葉に変えていく努力をしなくてはいけないんです。私はこの体に自信を持っているので、これからも多くの人に“ありのままの私”を見てもらいたいと思っています。

※この翻訳は抄訳です。

Translation: ARISA ISHIMOTO

COSMOPOLITAN UK