数々のグラミー賞を受賞し、21世紀で女性として初めてハリウッドで2度目の殿堂入りを果たすなど名実ともに大スターであるドリー・パートン。

私生活では、18歳の頃にコインランドリーで偶然出会ったカール・トーマス・ディーンと恋に落ち、50年以上の結婚生活を続けている。これまで一度も子どもを持たなかったドリーが、自身の考えを明かし注目を集めている。

“どうしても”というものではなかった

50年以上にわたって連れ添っていることもあり夫婦仲が良いことは知られているものの、夫カールがプライバシーを重視する性格であるため、夫婦生活についてあまり多くを語らないドリー・パートン。20歳で結婚した後、30代で子宮内膜症のため子宮を一部摘出していることも過去に明かされている。

1974年に発表されたアルバム『jolene(ジョリーン)』のジャケット。
Donaldson Collection//Getty Images
1974年に発表されたアルバム『Jolene(ジョリーン)』のジャケット。

そんなドリーは、今月発表された<SAGA誌>で「子どもを持たなかったことを後悔しているか」という質問に回答。

「想像していたほどの悲しみは感じません。将来について考えている若いカップルの中には、子どもを持つことが選択肢になっている人もいるかもしれません。でも、私にとっては“どうしても”というものではなかった。当時の私にはキャリアや音楽があって、いつも家を留守にしていましたから」
「当時の私に子どもがいたら、ずっと子どもたちと家で過ごしたでしょう。そして、子どもたちのことが心配で仕方なかったと思います。それに、今の世の中で起きていることを見ていると、こんな世界に子どもを産みたくないと思うこともあります」
miley's new year's eve party season 1
NBC//Getty Images
マイリー・サイラスのゴッドマザー(代母・名づけ親)であることでも知られるドリー・パートン。二人で楽曲を発表したりコンサートを行うなど仲良し。

子どものための慈善団体を設立

過去のインタビューでも「子どもがいたら多くを諦めていただろうし、スターにはなれなかったと思う」という考えを明かしているドリー。

一方で、世の中の子どもたちを救うための慈善活動に熱心に取り組む一面も。1995年には「Dolly Parton's Imagination Library」を設立し、子どもたちが夢や憧れを抱くための一つの手段として「読書」の重要性を啓発している。この団体は、所得に関係なく0歳~5歳までの子どもに毎月1冊の本が贈られるという取り組みを行っており、これまでに2億冊以上が子どもたちの手に渡っているという。