出会った途端に猛プッシュされ、毎日こまめにメッセージを送ってきては甘い言葉をささやき、デートの準備も完璧。「いい人そうだし、付き合ってみてもいいかな?」――そう思うのは当然のこと。

ところが付き合いはじめてしばらくすると、ある日突然、説明もなくまるで幽霊のように「どこかに消えてしまった」。そんな経験がある人もいるのでは?

本記事では、付き合っていた恋人からフェードアウトしたことがある男性に聞いた、「フェードアウトの理由」を<コスモポリタン アメリカ版>からご紹介。

関係をバッサリ切って、ただ逃げたくなった理由とは…? 「二度とあんな経験はゴメン!」と思う人は、ぜひ参考にして見て。

フェードアウトする理由

実は多くの人が、一方的に関係を切られてフェードアウトされた経験を持つのだとか。「International Journal of Environmental Research and Public Health」が2020年に行った調査によると、実際、アメリカにおける成人の13~23%が同様の経験を持ち、あのメーガン妃でさえ例外ではないようで、大なり小なり皆が一度は通る試練なのかもしれません。

「これは少なからず、人間の本能と関係しています。すっかりその気になっても、相手を深く知っていくうちに現実が見えてきて、気が変わってしまう」と語るのは、ニューヨークを拠点に活動する心理学者であり恋愛エキスパートのナイロー・ダーダシュティ先生。

しかし、相手が突然フェードアウトする理由は「その人のことが嫌いになったから」ではないことも多く、相手と同じ気持ちになれないと感じたり、選択肢がたくさんある場合、『この人じゃないのかも』と思ってしまうからなんだとか。

そのほかにも、認定療法士のカミール・ルイス先生いわく、交際する心の準備ができていない人や、喧嘩や対立を恐れて「別れ」をあらかじめ避けたい人なども考えられるよう。

突然フェードアウトする男性の本音

もちろん、きちんと話し合ったうえで関係に終止符を打つのが礼儀ですが、皆がそのような勇気やコミュニケーションスキルを持っているわけではありません。ここからは、フェードアウトしたことがあるという男性たちの本音をご紹介。

あまりにも重くてドン引き…

「とにかく相手の肉体的な魅力に惹かれていて、2回目のデートは彼女の家に泊まるという展開に。しかし翌朝、僕が目覚めたときにはすでに彼女は外出しており、スマホを開いてみると、彼女から大量のメッセージが届いていたことに気づきました。

そこには、週末のデートプランから、『この子を迎えに行ってほしい』などといった頼み事まで、事細かい指示がありました。

少しびっくりしたので、『ごめん、ちょっと忙しい』とやんわり断ると、彼女から数時間で5回もの着信があったうえに、辛い口調で、『週末をより楽しく過ごすためにも、ちゃんと従って!』といったメッセージが届いたんです。

僕はその夜、『もう会うのはやめよう』と彼女に伝えることに。すると彼女は食い下がり、『直接会いに来て、諦めさせてほしい』と要求してきました。『さすがに、ちょっと重すぎる…』と伝えたのですが、彼女は聞く耳を持たなかったので、僕はその場で一人でお辞儀をして、連絡するのをやめてしまいました」 --ライアン (27歳)

真剣交際に怖気づいてしまった

「すごく優しくて、明らかに好意を持ってくれていた女性がいたのですが、彼女はカジュアルな関係ではなく、真剣交際を求めているのがわかっていたので、正直怖気づいてしまいました。

僕はまだ、他人にありのままの脆い自分を晒す術を知らなかったうえに、自分が本当に望むことを明確にする前に、いつも流れに身を任せてしまう傾向にあったので、彼女を傷つけないためにも、自分がフェードアウトすることが最善策だと思ったんです」 --アンソニー(28歳)

自分に興味を持ってくれているか、わからなかった

「マッチングアプリを通して、とある女性に出会いました。初デートで飲みに行き、キスをして次のデートを約束。その後、何回かデートに行き、イチャイチャしているうちにお泊りも経験するほど距離が縮まりました。彼女の誕生日には自ら夕食を手作りするほど、好意を抱いていたのを覚えています。

一方、彼女の方からはメッセージが送られてきたり、電話がきたりすることは滅多にありませんでした。僕に興味がないだけなのか、それとももっと自分が頑張るべきなのか、よくわからなかったんです。

彼女の気持ちを確かめるためにも、直接話し合いを持ちかけたのですが、彼女からは何も得られなかったので、僕からメッセージを送るのをやめてみたところ、むこうから連絡が来ることは一度もありませんでした」--ジョン(28歳)

illustration of man removing wedding ring representing relationship difficulties
Malte Mueller//Getty Images

有毒な関係だと気づいたから

「通っていた大学を転校する直前の2014年の夏に、とある女の子と出会いました。すごく素敵な子だったので、電話番号を交換してデートをすることに。デートからセックスまで、充実した夏を過ごしたのを覚えています。

しかし、彼女が抱えていた、感情をコントロールできない障害は時間とともに悪化し、気づけば手に負えないほどになっていました。あるときは、午前2時頃に時速101マイルでスピードを出し、別の日には、僕の母の前で発作を起こしたことも。

あまりにもイライラしたし、精神的にも疲弊してしまった僕は、我慢ができなくなってしまい、彼女を完全に理解することができない、自分の未熟さを知りました。そして、間違いなくこれは危険信号であると思ったんです。

僕は学校を転校するタイミングで、彼女からフェードアウトすることに。彼女はその後も数カ月間、感情的な長文のメッセージを送ってくれましたが、僕が返信することはありませんでした」--ウィリアム(28歳)

彼女がうっとうしくなったから

「大学の最終学年のときに、彼女と知り合いました。僕と彼女の間には共通の友達が何人もいたから。特に頑張って彼女に近づいたわけではないのだけど、学期末にバーで会ったときに、ピンとくるものがあって。

その後1~2カ月の間、定期的にデートするようになり、何もかもうまくいっていたし、一緒にいて楽しかったんです。ある日のゴルフで前半の9ホールをまわり終えるまでは…ね。彼女はプレイ中につまらないと文句を言いだして、『こんなことなら(ゴルフに)来なければよかった』とまで言っていました。

そのときに彼女のことがうっとうしく感じられて。当時、僕はシリアスな関係を求めていなかったこともあり、卒業を機にきっぱり別れようと決意しました」--マーク(22歳)

彼女が自分のことを好きすぎて、怖くなった

「彼女は僕の友人の友人だったのですが、出会ったときは地に足の着いた『普通の子』という印象でした。その場でSnapchatを交換して、1週間後には初デート。といっても、すごく地味なデートでしたよ。一緒に丘にのぼって夕焼けを見たりして。

初めてキスしたとき、彼女は途中でゲラゲラ笑い出したんです。『何? どうしたの?』と聞いたら、彼女は『こんなこと言うと引かれちゃうかもだけど、出会ったときから、私たちはうまくいくって思ってたわ』と言ったんです。

そしてその後、彼女は目を大きく見開いて『正直に言うと、まるで火花がパチッと散ったみたいに感じたの。あなたも私との間に“何か”を感じたでしょ? 大丈夫よ、わかってるから』と言いだして…。

このセリフに恐怖に近いものを感じ、『ちょっと僕たち、急ぎすぎたかもね』と言って、その後はきっぱり連絡をたちました。でも、ちょっと怖かっただけで、彼女のことは嫌いどころか、連絡をやめたときでさえ、まあまあ好きだったんです」--ダン(19歳)

business stagnation with no growth, obstacle or limitation in career development, punishment with no freedom in business concept, depressed businessman imprison or covered in small glass dome
Nuthawut Somsuk//Getty Images

フェードアウトする正当な理由があった

「実は、既婚女性(しかも子どもが2人いる)とそういう関係になってしまっていて。彼女は『離婚した』と言っていたけど、悲しいことにそれは嘘だった。

SNSで事実を知ってしまったんです。彼女はあらゆるツールを使ってメッセージを送ってきたけど、僕は不倫関係だったことに罪悪感を感じて、消え去ることにしました」--ダヴィーン・M(27歳)

僕の友だちに対しての態度がひどすぎた

「出会ったその日の一夜を過ごし、翌日朝食を食べて帰ってきたけれど、彼女はスーパークールな女性だと感じました。その後、二人で数回デートし、友人に彼女を紹介したんです。

彼女はその晩かなり酔っていて、ちょっとおかしな雰囲気でした。まったくフレンドリーではなかったし、僕の友人の1人をからかったりもして。そのことで、僕と彼女との間には溝ができてしまったと思います。

翌朝、彼女から謝罪のメッセージがきたけど、僕の心はさめちゃって。『大丈夫。こういうことってよくあるよね』とさらっと流しつつも、彼女とはその後に一度も会っていません」--アクセル(26歳)

1年半付き合った彼女が浮気をしていた

「僕たちは遠距離恋愛をしてたんだけど、次第にFaceTimeの時間や頻度が変わりはじめて、『変だな』と感じるようになりました。すると、彼女が浮気していると、彼女の友人が僕に教えてくれたんです。

彼女に尽くしているのがバカバカしくなっちゃって、それでフェードアウトすることに。彼女は必死に謝ってきて『二度としない』と言ってたけど、もう彼女を信用するなんて不可能だから」--コルビー・W(26歳)

彼女はすごく野心家で野望のある人だったけど、僕はそうでもなかったから

「8年前、共通の友人を通じて彼女と出会い、すぐに付き合い始めました。彼女は言葉では言い表せないぐらい素晴らしい人でしたよ。

僕にとっても、フェードアウトは簡単な決断ではなかったです。でも、僕が彼女の成長の妨げになったり、僕のために人生を妥協してしまうんじゃないかと思ったんです。大好きな女性が、自分のために力を出し切れないということに耐えられなかった。

彼女と別れるかどうか話し合うとか、何とかやり直そうとか、そういうことはなしで僕から去りました」--アナンド・B(43歳)

真剣な恋愛に挑む心の準備ができていなかったから

「友人から、彼の女友だちを紹介してもらえることになって、何回かダブルデートをしました。正直なところ、僕はデート相手が欲しかっただけで、ガールフレンドは必要なかった。当時は夏だったこともあり、シングルに戻って遊びたかったんです。

ところが彼女は、わざわざ僕のことをタグ付けして、皆で撮った写真をSNSにアップ。僕はそのタグをはずし、当面は恋愛しないことを決意。その後、別の女性にも出会ったけど、そのときもまたフェードアウトしましたね」--アクセル(26歳)


自分に理由があるときも、そうでないときも、フェードアウトの原因は人によって様々。すぐに気持ちを切り替え、前に進むことが大切なのかもしれません。

この翻訳は抄訳です。

Translation: 宮田華子、YUUMI IKEUCHI

COSMOPOLITAN US