パートナーとどんなに円満な関係を築いていても、些細なことがきっかけで口論やケンカになってしまうことも。けれど、その向き合い方によっては、お互いをより深く理解し合えることにつながり、関係性を強めることができます。

お互いを無意味に傷つけ合い、関係性を破綻させないためにも、特に慎重になる必要があるケンカ。本記事では、セラピストのレイチェル・ザーさんが解説する、口論やケンカ中に避けるべき5つの言動をお届けします。


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相手をわざと貶す(けなす)

パートナーと長期間交際していると、必然的に相手が最も傷つく言葉がどんなものなのか、あなたには分かっているはず。けれど、そういった相手の弱点となりえる部分をケンカや口論中に言及するのは、あまりにも幼稚で残酷です。

一度発してしまった言葉は、取り返しがつかないことを改めて頭の隅に入れておきましょう。あなたの言葉が忘れられず、相手は今後ずっと傷ついたまま暮らしていく可能性も考えられます。相手を故意に貶すようなことを言うのはやめましょう。

過去を蒸し返す

私がクライアントの相談中によく聞く「小さなケンカが大きなケンカに変わってしまう原因」は、過去を蒸し返すことです。

過去の話をしはじめた途端、ケンカは今の問題から、過去にどちらがより相手を傷つけたかの議論にすり替わってしまいます。けれど、今ある問題にフォーカスしていれば、衝突を解決に導けるはずなのです。

おすすめの方法は「いつも」という言葉を使わないこと。「あなたはいつも聞いてくれない」「あなたはいつもこれをする」などと言うのをやめましょう。このように言われると、パートナーは守りの体制に入ってしまいます。

何か相手に訴えたいときは「今の心配や懸念は〜」「今はこう感じている」などと伝えてください。そうすれば、パートナーが聞く姿勢を持ってくれるはずです。

silhouette of man and woman yelling at each other
Stockbyte//Getty Images

第三者に援助を求める

ケンカ中に、愚痴や文句を言うために、相手の前で両親や友人に電話をするのはおすすめできません。あなたは他の人を味方につけることができるかもしれませんが、二人の問題が公になるうえに、相手側は攻撃されているような気持ちになってしまいます。

愚痴を言いたい時には、腹を割って話せる人に、ケンカが終わって落ち着いてから話してみるのがおすすめです。ただし、身に危険が及んでいる時やメンタルヘルスに関わる問題の場合はこの限りではありません。

すぐに「別れる」と言う

私のクライアントの中には、ケンカの途中に荷物をまとめて出て行ったり、離婚届を書いた人がいます。

身の危険を感じた場合を除いて、ケンカの最中に「関係を終わらせる」と脅してその場を去ることは、良いアイデアではありません。それによってパートナーは見捨てられた気持ちになり、信頼関係が崩れてしまいます。

もし真剣に破局を考えるほどの問題があるのであれば、落ち着いて、ケンカをしていないときに話し合うべきです。ケンカをしていないときであれば、相手も怒りに任せて意見を払いのけるのではなく、真剣に受け止めてくれるはずですから。

暴力を振るう

性別は関係なく、絶対に暴力を振るってはいけません。他にも、出入り口を塞いだり、相手の前に立ちはだかったり、物を投げたりするのも避けましょう。

さらに、ため息をついたり、背を向けることも、それによってパートナーが恐れを感じたり、気持ちがつながっていないと感じてしまうかもしれません。本当に問題を解決したいのなら、お互いが安全で冷静に向き合える状態をつくることが大切です。

※この翻訳は抄訳です。

Translation: Haruka Thiel

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