誰もが胸をときめかせる独身主義者のハリウッドスターが恋に落ちた相手は、人権活動に励む聡明な女性弁護士! 2人はやがて結婚し、絵に描いたような理想的な家庭を築きあげましたとさ……と、まるで映画の世界にありそうなドラマティックな話ですが、これはほんの5年ほど前に始まった、ジョージ&アマル・クルーニー夫妻のリアルなラブストーリー。

仕事にひたすら打ち込んできた2人が、どのように出会い、恋に落ち、共に人生を築いていったのか。<TOWN&COUNTRY>が、2人の物語をひもときます。

ジョージ&アマル・クルーニーに学ぶ、理想の「大人婚」pinterest
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始まりはジョージの別荘——共通の友人を通じた出会い


恋は走り出したら止まらない、なんてどこかで耳にしがちなフレーズですが、ジョージとアマルほど、この言葉にぴったりの恋を経験した人はそういないかもしれません。2人が初めて出会ったのは2013年7月。ジョージの代理人がカンヌへ向かう途中、友人だったアマルを連れて、イタリア北部コモ湖畔にあるジョージの別荘に立ち寄ったそうです。どんな運命の巡り合わせか、ちょうどそのとき、ジョージの両親も別荘を訪れていたのだとか。アマルは未来の夫に出会ったその日に、彼の家族にも紹介されていたというわけです。

当時、ジョージは52歳。長年、ハリウッドで最も魅力的な独身男性と言われ続けてきました。ケリー・プレストン、ステイシー・キーブラーなど、何人ものセレブたちと浮き名を流してきたモテ男のジョージも、人権活動家として有名な女性弁護士アマルとの出会いには、明らかに特別な何かを感じていた様子。彼は、デヴィッド・レターマンのNetflix番組『今日のゲストは大スター』に出演した際、「僕の代理人は電話でこう言ってきた。『君の別荘に連れていこうと思っている女性がいるんだ。君は彼女と結婚すると思うよ』ってね」と語っています。「ほんと、その通りになったんだ」。

2人はすぐに打ち解け、連絡を取り合いながら数週間を過ごしたころ、恋が始まったのを感じたそう。「アマルが別荘に来たときの写真を何枚か送ってくれて、僕たちは毎日あった出来事なんかを手紙に書いたり、メールをしたり、話したりするようになった」とジョージは<ハリウッド・リポーター>で語っています。「しばらくしたらお互い、ただの友だち以上の感情になっていることに気がついたよ」。

記念すべき初デート
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2人が初めてちゃんとデートをしたのは2013年10月のこと。2014年に公開されたジョージの監督作品『ミケランジェロ・プロジェクト』の音楽監修作業のために、かの有名なアビー・ロード・スタジオ(ビートルズがレコーディングを行った場所!)にいたジョージが、ロンドンに住んでいたアマルをスタジオに招待したのです。「なかなかいい初デートだった」とジョージは<ハリウッド・リポーター>で語っています。「その後、僕がロンドンにいる間に、急激に関係が深まったからね」。

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ジョージからプロポーズ! 驚きすぎて“イエス”と言えなかったアマル


「彼女は両親に『ジョージはどういうつもりでいるのかしら?』なんて言われていたみたいだけど、彼女自身は『落ち着いてちょうだい。私たち、付き合ってまだ6カ月よ』って答えていたらしい」と当時のことを話しているジョージですが、そのころ彼は人生の一大事に向けて準備をしていたそう。

数カ月かけて、プロポーズの瞬間のためのプレイリストに至るまで、準備を万端に整えたジョージは、2014年4月28日、アマルを手料理のディナーに招待します。この日、アマルがいつもテーブルのキャンドルに火を灯すときに使うライターボックスの中に、なんと7カラットの婚約指輪が!

「あれもこれも全部やったよ。ひざまずいて、みんなが思いつくようなことは全部やり尽くした」とジョージ。「それで、あの歌が流れるのを待ったんだ。(フランク・シナトラの)『Why Shouldn’t I?』。“なぜ恋が通り過ぎていくのを捕まえてはいけないの?/なぜ愛を知ってはいけないの?”という歌詞で、恋をせずにはいられないことを歌った、本当にいい歌だよ。この歌が流れたとき、彼女は『なんて素敵!』って言ったかな。そして指輪をひたすらずっと見つめて、何度も『ああ、神様』って言っていた。彼女がイエスと言ってくれるまで、僕は20分ひざまずいたまま。彼女、びっくりしすぎて返事ができなかったからね」。

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ヴェネチアでの心あたたまる結婚式


短い婚約期間を経て、初デートから1年も経たない2014年9月に、2人は結婚。「結婚するなんて、僕らは誰にも言わなかったんだ」とジョージは<ハリウッド・リポーター>で語っています。「だけど結局、誰かが察したんだろうな。まったく! 嗅ぎつけられたあとはもう大騒ぎさ」。
2人は、ジョージが長年コラボレーションを続けているマット・デイモンや、シンディ・クロフォード、ジョン・クラシンスキー&エミリー・ブラント夫妻ら、数名の友人たちと家族に囲まれ、イタリアのヴェネチアにある優雅なリゾートホテル、アマン・カナル・グランデ・ヴェニスで身内だけの結婚式を挙げました。

理想の大人婚♡ジョージ&アマル・クルーニーの「愛の軌跡」pinterest
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親になったのは想定外!?


「そんなの、これっぽっちも考えたことがなかったよ」。父親になることについて、ジョージはこう話しています。「僕らはそんな予定は立てたことがなかった。おかしな話だけど、子どもについて話し合ったのは、結婚後だったんだ。僕らは子どもは欲しくないと思っていたから。でも結婚してシンプルに、僕らはなんて幸運なんだろうという気持ちになった。そうしたら2人とも、自分たちが与えられた幸運は、(誰かと)共有していくべきだと思ったんだ。この幸運を自分たちのものだけにしておくのはわがままだってね」。

そうして2016年、アマルは妊娠します。喜びの絶頂の彼らに、双子というさらなるサプライズがもたらされることに! 「(超音波で示しながら医師が)言うんだよ、『ああ、ここにいますね』って。僕が『すごいな』って言ったらまた言うんだ、『あと、ここにもう1人いますね』って。『は?』ってなったね」と語ったジョージ。「彼女と渡された紙をじっと見つめながら、僕は間違いじゃないのかってずっと考えていたよ」。でも、もちろん間違いなんかではありませんでした。2017年6月、アマルは無事双子の赤ちゃん、エラちゃんとアレクサンダーくんを出産します。

子どもを育てながら、やりがいのある仕事を続ける2人
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2017年9月、アマルは難民支援のための仕事に復帰。仕事と母親業の両立を立派にこなし続けています。「僕は彼女のことをある意味、並外れたすごい人だと思ってる。さらに今は誰が見ても、並外れたすばらしい母親なんじゃないかな。実際に一緒にいると、とても誇らしく思うのと同時に、全然かなわないなって思ったりね」とジョージはデヴィッド・レターマンに打ち明けています。

一方ジョージもクリエイティブな仕事に加え、2017年には製造などを手がけていたテキーラ「カーサミーゴス」の事業を売却するなど、あいかわらず多忙な2人ですが、子どもたちと向き合う時間はしっかり確保。世界中にあるお気に入りスポットへの家族旅行を楽しんでいるようです。

互いにキャリアを確立した後だからこその「大人婚」。公私ともに充実した2人の幸せな結婚生活が、末永く続きますように♡

※この翻訳は、抄訳です。
Translation:中尾眞樹(Office Miyazaki Inc.)

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