夏休みにイギリス・ロンドンへの旅行を計画している人も多いのでは? ロンドン市内は観光地も多く訪れたい場所が多いけれど、イギリス王室のファンなら「ロイヤル・ファミリーゆかりの地」を訪問するのも楽しそう! そこでロンドン市内および近郊のロイヤル・ファミリーにゆかりのある場所をご紹介。イギリス王室の現在および歴史に触れることで「ロイヤル・ウォッチャー」としての深みと楽しみも増大するはず。
バッキンガム宮殿
言わずと知れたイギリス王室の公式の宮殿。1703年に初代バッキンガム=ノーマンビー公爵ジョン・シェフィールドが建てた邸宅が始まりであるとされ、その後ジョージ4世が改築。1837年にヴィクトリア女王がこの邸宅に移り住んだときからイギリス王室のオフィシャル・レジデンスとなりました。
毎年夏季の10週間(今年は7月20日~9月29日)は、宮殿内の豪華な「ステイト・ルーム」を公開。公式サイトからチケット予約が可能なので、訪れる予定なら早めにゲットするのがおすすめ!
住所:Buckingham Palace, London SW1A 1AA
ケンジントン宮殿
ウィリアム王子とキャサリン妃、そして3人の子供たちの公式住居として知られるこのお城は、王子の母である故ダイアナ妃が最後まで暮らしていた場所としても有名。
宮殿はいくつもの住居を有する「ロイヤル・アパートメント」で、現在はウィリアム王子一家以外にも、グロスター公爵(リチャード王子、エリザベス女王のいとこ)夫妻、ケント公爵(エドワード王子、エリザベス女王のいとこ)の公式住居でもあるそう。宮殿内は一部公開されており、今年はヴィクトリア女王生誕200年を記念し、2つの特別展が開催されています。
住所:Kensington Palace, Kensington Gardens, London W8 4PX
公式サイトはこちらから(一般見学可)。
ウェストミンスター寺院
世界遺産に登録されているイングランド国教会の教会。ロンドンのウェストミンスター地区にあり、戴冠式やロイヤル・ファミリーの挙式など、王室関連の式典が開催される場所として見覚えがあるはず。エリザベス女王はこの教会で挙式および戴冠式を行い、ウィリアム王子&キャサリン妃の挙式もここで行われました。
同寺院の歴史は11世紀にエドワード懺悔王によって建設された修道院様式の教会にさかのぼります。13世紀、ヘンリー3世によって行われた大改築によりフランスのゴシック様式に。その後16世紀の改築を経て、18世紀に2つの塔が加えられ、現在とほぼ同じ形になったそう。
住所:Westminster Abbey, 20 Deans Yard, Westminster, London SW1P 3PA
公式サイトはこちらから(一般見学可)。
ロンドン塔
イギリス王室を知る上で避けては通れない「ロンドン塔」。正式名称は「女王(国王)陛下の宮殿にして要塞・ロンドン塔」であり、ホワイトタワーと呼ばれる宮殿部分と要塞で構成されています。1970年代にウィリアム征服王によって中心的建物「ホワイトタワー」が建てられ、その後13世紀からヘンリー3世とエドワード1世によって要塞部分が拡張されました。夏目漱石は留学自体の経験をもとに短編小説「倫敦塔」を執筆しています。
宮殿であるとともに監獄としても使用されていたことから、王や王室関係者の処刑が行われた場としても有名。ヘンリー8世の妻アン・ブーリンの処刑が、映画などで何度も描かれています。現在は内部を見学できるほか、王家の秘宝を展示するミュージアムとして楽しめるスポットに。
住所:Tower of London, St Katharine's & Wapping, ロンドン EC3N 4AB
公式サイトはこちらから(一般見学可)。
セント・ジェームズ宮殿
ロンドン中心部、地下鉄「Green Park」駅のほど近くにあるセント・ジェームス宮殿は、1536年にヘンリー8世の命を受けて完成しました。スチュワード朝とハノーバー朝の数々の王やその家族がこの宮殿で暮らし、ヴィクトリア女王が公式にバッキンガム宮殿委転居するまで300年に渡り王室の公式宮殿としての役割を果たしました。
現在この宮殿をメインの住居として使用しているロイヤルはいないものの、アン王女のロンドンの住居であり、ウィリアム王子とキャサリン妃の婚約会見もこの宮殿内で行われました。また宮殿内の「チャペル・ロイヤル」でジョージ王子が洗礼を受けたのも記憶に新しいところ。内部の一般公開はされていないものの、とてもアクセスしやすい街中に位置しているので、買い物帰りに門の前まで立ち寄ってみては?
住所:St James's Palace, Marlborough Road, St. James's, London SW1A 1BQ
公式サイトはこちらから。
セント・ポール大聖堂
ロンドンの金融街として知られるシティ・オブ・ロンドン地区にあるイングランド国教会の教会。1666年に旧大聖堂がロンドン大火により焼失。その後建築家クリストファー・レンがバロック建築として設計し、1675年に着工、1710年に完成しました。
内部は見学が可能で、高さ85メートルのドーム部分まで階段で登るとロンドンを一望することができます。ウェストミンスター寺院は「ロイヤルたちの菩提寺的教会」ですが、このセントポールは「ロンドン市民のため聖堂」。エリザベス1世による無敵艦隊撃滅記念式典や第二次世界大戦終結宣言はこの大聖堂で行なわれ、またチャールズ王子&故ダイアナ妃の挙式の様子はこの聖堂から全世界に生中継されました。
住所:St Paul's Cathedral, St. Paul's Churchyard, London EC4M 8AD
公式サイトはこちらから(一般見学可)。
セント・ジョージズ礼拝堂(ウィンザー城)
ロンドン郊外にあるウィンザー城はエリザベス女王が週末を過ごす別邸であり、この城の中にある「セント・ジョージズ礼拝堂」はヘンリー王子とメーガン妃が挙式を挙げた場所。「礼拝堂」と言うと小さなチャペルを思い浮かべるかもしれませんが、1475~1528年まで50年以上もの月日を掛けて建設された荘厳さを感じる建物です。
ハリー&メーガン以外にもロイヤルたちの挙式の場所としても知られており、ユージェニー王女とジャック・ブルックスバンク、直近ではこの5月にレディ・ガブリエラ・ウィンザーとトーマス・キングストンが挙式。2005年にはチャールズ皇太子とカミラ夫人が結婚に伴う祈りと祝福の儀式を行いました。
住所:St George’s Chapel, The College of St George, Windsor Castle. Windsor, Berkshire, SL4 1NJ
公式サイトはこちらから(一般見学可)。
ハンプトン・コート宮殿
ロンドン中心部から南西に電車で約40分ほどの場所「ハンプトン・コート」にある宮殿。ヨーク大司祭トーマス・ウルジーが1514年にこの敷地を手に入れ、1521年にイングランド初の宮殿としてこの城を作り上げました。のちに献上されたヘンリー8世は大規模に増築工事を行い、妻や子どもたちと暮らす居城として使用しました。
現在は城内見学の他、年に1度開催されるフラワーショーや音楽フェスティバルの開催地としても有名。イギリスのさわやかな夏を花々が咲き乱れる広大な庭園で過ごすのは最高! ぜひ天気の良い日に訪れてみてください。
住所:Hampton Court Palace, East Molesey, Surrey, KT8 9AU
公式サイトはこちらから(一般見学可)。