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「国際賞」受賞作がズラリ!秋の夜長に見たい名作邦画8選

万引き家族』だけじゃない!カンヌ映画祭など、国際的な映画賞を彩った珠玉の日本映画をご紹介

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今年5月に開催された第71回カンヌ国際映画祭で、是枝裕和監督作『万引き家族』が最高賞の「パルム・ドール」を受賞したニュースは、今なお記憶に新しいはず。丁寧に人間の機微を描くことで知られる日本映画は、これまで数々の国際映画賞を受賞、高い評価を受けてきました。

秋の夜長にじっくり見てほしいのが、日本ならではの世界を映し出し国際的な映画賞を受賞した珠玉の日本映画の数々。軽快に描かれたドラマから、人間の本質を突く社会派作品まで、心を打つ名作邦画をご紹介!

1

『おくりびと』(2008年)

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「おくりびと」 予告編
「おくりびと」 予告編 thumnail
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受賞:第81回米アカデミー賞・外国語映画賞/第32回モントリオール世界映画祭・グランプリなど

監督:滝田洋二郎

「納棺師」という仕事に焦点を当てた秀作

東京の管弦楽団でチェロ奏者をしていた主人公・大悟(本木雅弘)は楽団の解散に伴い失業。家族と共に故郷・山形に帰り、死者を棺に納める納棺師としての職を得る。仕事を通じて新しい人生を歩みはじめる大悟を通じ、生と死、そして家族の在り方を見つめた作品。

2

『誰も知らない』(2004年)

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『誰も知らない』予告編  ビデックスJPで配信中!
『誰も知らない』予告編  ビデックスJPで配信中! thumnail
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受賞:第40回シカゴ国際映画祭・金のプラーク賞/第31回フランダース国際映画祭/第57回カンヌ国際映画祭・最優秀主演男優賞(柳楽優弥)など

監督:是枝裕和

柳楽優弥のカンヌ映画祭最優秀主演男優賞受賞も話題に

母(YOU)と3人の子供たちは小さなアパートで暮らしている。子どもたちは全員出生届を出されておらず「誰にも知られていない」存在だ。恋人ができた母は家に戻ってこなくなり、子どもたちだけで生き延びる暮らしが始まった。1988年に実際に起こった「子供置き去り事件」を元にしているが、子どもの視点から見た世界はどこか柔らかく、透明感が漂う。

3

『そして父になる』(2013年)

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映画『そして父になる』予告編
映画『そして父になる』予告編 thumnail
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受賞:第66回カンヌ国際映画祭・審査員特別賞/第61回サン・セバスティアン国際映画祭・観客賞など

監督:是枝裕和

2つの家族を通じ、家族の在り方を正面から見つめた作品

エリート会社員・野々宮良多(福山雅治)と妻・みどり(尾野真千子)の息子・慶多は私立小学校に合格したばかり。そんなある日、慶多が生まれた病院から「子ども取り違え」の事実が知らされ、慶多が実の子ではないことを知る。70年代に多数発生した「赤ちゃん取り違え事件」にヒントを得て、血縁、そして家族の意味を問うた作品。助演の2人(リリー・フランキー、真木よう子)の演技も光る。

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4

『HANA-BI』(1998年)

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受賞:第54回ベネチア国際映画祭・金獅子賞
監督:北野武

孤独な元刑事がたどる、愛と死の物語

刑事を免職された西(ビートたけし)は、余命いくばくもない妻(岸本加代子)のために生きようと決意する。しかし次第に生活資金が底をつき、ヤクザから金を借りたことをきっかけに追い詰められていく。妻との最後の旅を決意した西が向かう先とは? 刹那的な人生を選んだ男の愛と孤独の物語。数ある北野作品の中でも最高傑作との呼び声が高い。

5

『トウキョウソナタ』(2008年)

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TOKYO SONATA - "Creep" Trailer
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受賞:第61回カンヌ国際映画祭・「ある視点」部門審査員賞/第44回シカゴ国際映画祭・審査員大賞など
監督:黒沢清

一見フツ―の家族。でも全員に秘密があった

東京・井の頭線沿線に住む一家。夫・竜平(香川照之)は会社をリストラされハローワークに通っているが、その事実を家族に告げていない。妻・恵(小泉今日子)はその事実に気付いているものの黙っていた。ある日大学生の長男(小柳友)が、アメリカ軍の志願兵として中東に従軍したいと言い出し、一家に波紋を投げ掛ける。シリアスなテーマを含んだ作品だが、小泉今日子のサバっとした演技がアクセントとなり、映画全体を“ソナタ”のように軽やかな雰囲気に仕立てている。

6

『さよなら渓谷』(2013年)

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映画『さよなら渓谷』予告編
映画『さよなら渓谷』予告編 thumnail
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受賞:第35回モスクワ国際映画祭・審査員特別賞
監督:大森立嗣

美しい自然を背景に、ドロドロの過去が暴かれていく

美しい渓谷のある田舎町に暮らす尾崎俊介(大西信満)とかなこ(真木よう子)夫妻。ある日隣人・里美が、息子殺害容疑で逮捕される。里美と俊介との関係を疑った刑事・渡辺(大森南朋)は俊介について調べ始め、人間の残忍さ、そして一筋縄ではいかない愛と憎しみの過去が解き明かされていく。見る側に大きな爆弾を投げ掛けるラストシーンが見事。ちなみに大森監督は俳優・大森南朋の兄なんだそう。

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7

『淵に立つ』(2016年)

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「淵に立つ」予告編
「淵に立つ」予告編 thumnail
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受賞:第69回カンヌ国際映画祭・「ある視点」部門審査員賞
監督:深田晃司

ちりばめられたたくさんの謎に、最後まで引き込まれる

小さな工場を経営する鈴岡利雄(古舘寛治)は、妻・章江(筒井真理子)と10歳の娘・蛍の3人暮らし。ある日刑務所を出たばかりの八坂(浅野忠信)が利雄を訪ねてくる。娘はすぐ八坂に懐いたものの、彼の登場により一家の運命は大きく変わることに。全編にちりばめられたたくさんの“謎”。美しい映像、そして想像力を掻き立てられる深田監督の静かで斬新な演出が秀逸。見終わったとき、今までに感じたことのない感情が沸き上がるかも。

8

『うなぎ』(1997年)

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Unagi - The Eel (1997)
Unagi - The Eel (1997) thumnail
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受賞:第50回カンヌ国際映画祭・最高賞「パルム・ドール」
監督:今村昌平

今村監督、『楢山節考』(1983年)に続く、2度目のパルム・ドール受賞作

山下拓郎(役所広司)は浮気した妻を殺した過去を持つ。仮出所後、田舎町で理髪店を営んでいるが、友人は飼っているうなぎ1匹だけ。誰にも心を開こうとしない山下だったが、自殺未遂をした女性・桂子(清水美砂)を助けたことにより、静かな生活が意外な方向に変化していく。生きている限り人は人と出会い、傷つき、そして助けられるもの。人生の滑稽さ、そして人の情の暖かさが胸にしみる作品。

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アカデミー賞

俳優のキャリアで最も名誉があるとされるアカデミー賞。何度もノミネートされているにもかかわらず、まだオスカー像を手にしたことのない俳優や、数々の名作に出演し、その演技力が高く評価され、熱狂的なファンを抱えながらも、いまだ受賞に至っていない俳優もいます。今回は、アカデミー賞を受賞したことのない意外な俳優15人をご紹介。

意外なスターが勢ぞろい!「アカデミー賞」受賞歴がない俳優15人

2023年アカデミー賞授賞式が開催され、ミシェル・ヨーがアジア系の女優として初めて主演女優賞を受賞。そのほかインド映画『rrr』の挿入歌が「テルグ語」の歌として初めて受賞するなど、95回目を迎えた今年の授賞式では、「史上初」となる7つの出来事がありました。以下、それらのすべてをご紹介します。

感動的な名言も!2023年アカデミー賞授賞式の「歴史的な出来事」7

授賞式 アカデミー賞 bafta賞 グラミー賞 mtv sagアワード

アカデミー賞などの授賞式、会場の席次はどう決まる?関係者が明かす内幕

『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』では、3月12日に開催されたアカデミー賞で助演男優賞を受賞した、キー・ホイ・クァン。仕事欲しさに本名を名乗らなくなった時期があったという彼が、復帰に伴って、本名に戻した理由とは?

英語名だった時期も…キー・ホイ・クァンが「本名」で呼ばれる喜びを吐露

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