今年5月に最終シーズンの放送が終了した、欧米で社会現象化するほどの人気を誇ったドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ(以下GoT)』。ヌードシーンが多いことでも知られる本作でとりわけヌードになることが多かったのが、当時は新人女優だったエミリア・クラーク(33歳)。そんな彼女が新たなインタビューで明かしたのは、そんな葛藤に苦しむ彼女を救ってくれた共演者の存在。

エミリアがゲスト出演したのは、俳優ダックス・シェパードがホストするポッドキャスト。『ゲーム・オブ・スローンズ』に起用されるまでは無名だった彼女は、アルバイトを掛け持ちしながら“女優としては最悪な”テレビ映画などに出演する日々だったという。

そして23歳の時に受けた『ゲーム・オブ・スローンズ』 のオーディションで、見事に大抜擢されたエミリア。ところが脚本をもらって初めて、自身の役がヌードシーンが多いことを知ったそう。

「脚本をもらって『あー、こういうことね』と気付きました。でも、演劇学校を卒業したばっかりだった私は、『作品にとって必要なシーンだから、これが仕事だと思って全うするしかない』と考えていました」

それでも撮影が始まると、ヌードシーンを過剰に求められることで泣くことも多かったというエミリア。当時は新人女優だったために「私に自己主張する権利はない」と思い、トイレに隠れて泣いてから撮影に臨んでいたんだそう。そして「すべてを受け入れなければ…」と自分に言い聞かせていた彼女を救ったのが、共演者であるジェイソン・モモア。

「彼は、『違うよ、これは受け入れなくてもいいんだ』と教えてくれました」
「ジェイソンは本当に私のことを気にかけてくれました。当時の私は、彼の助言がいかに自分に必要だったかすら気づけていなかったのですが…」
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また、ドラマの初期にレイプを思わせるようなヌードシーンが多かったことについて、ジェイソンはエミリア以上に気にしていたんだそう。

「彼の方が、私よりも悲しんでいました。私がどれだけ幸せ者だったか、今になってようやく分かるようになりました。だって、全く違う経験をしていた可能性もあったから」
「ジェイソンには、すでに俳優としての経験や知識がありました。だから私に、『これからの撮影では、こういうことをするよ。逆に、こういうことは起こらないから。きちんと今言った通りに撮影できるように僕がするからね』と教えてくれました。そしてテープが回っていない時には、『ローブをください、彼女にも。エミリアが震えてるよ!』と言って守ってくれたんです。ものすごく優しい人で、私を一人の人間としていつも気にかけてくれてました」

新人女優だったため、撮影現場そのものをほとんど経験したことがなく、撮影初期の頃は「常に宙に浮いているような感覚だった」と話すエミリア。そんな中、ジェイソンに救われたこともあり、撮影が進むにつれ、シーンによっては露出する必要がないと主張することもできるようになったんだそう。そんな二人は私生活でも親しく、今でもファンが羨むような友情関係が続いている。