90年代に大ヒットしたテレビドラマ『フレンズ』のチャンドラー・ビング役で知られる俳優のマシュー・ペリーさんが、LAの自宅で死亡しているのが見つかった。警察関係者によると、ペリーさんは意識がない状態で発見され、死因は今のところ特定されていない。

悲しいニュースが伝えられて以来、ファン、ペリーさんの友人、そしてともに活動してきた多くの人たちから、数々の追悼の言葉が送られている。ドラマを制作したワーナー・ブラザースは声明を発表。そのなかで、次のように述べている。

「親愛なる友人、マシュー・ペリーの訃報を受け、非常にショックを受けています。マシューは驚くほどの才能に恵まれた俳優であり、ワーナー・ブラザース・テレビジョン・グループ(テレビ番組の製作・配給部門)にとって、欠かすことのできないファミリーの一員でした」

「コメディーの天才である彼は、世界中に影響を与えました。マシューの功績は、多くの人々の心のなかで生き続けるでしょう」
a man wearing glasses
ANGELA WEISS//Getty Images

『フレンズ』への出演で一躍有名になったペリーさんは、それ以前には別の人気ドラマ、『ビバリーヒルズ高校白書』や『Charles in Charge』(原題)などにゲスト出演していた。

人生を変える作品となった『フレンズ』の放映が開始されたのは、1994年、ペリーさんが24歳のときだった。そして、このドラマは2004年5月まで、10シーズンにわたって放送された(下の写真は左から、出演したマット・ルブラン、リサ・クドロー、マシュー・ペリー、ジェニファー・アニストン、コートニー・コックス、デヴィッド・シュワイマー)。

a group of people posing for a photo
Jim Smeal
『フレンズ』のメインキャスト

ペリーさんは2022年に出版した回想録『Friends, Lovers and the Big Terrible Thing: A Memoir』(原題)で、名声とこのドラマの大成功について語っている。だが、同書で主につづられているのは、ペリーさんを苦しめ続けた鎮痛剤(オピオイド)依存症と、アルコール依存症との闘いについて。

出版後に出演したポッドキャスト番組『Q with トム・パワー(Q with Tom Power)』でペリーさんは、「シーズンによって、自分の外見によって、自分がアルコールとオピオイド、コカインのうち何に頼っているときだったのかがわかる」ことから、放送されたドラマを見ていないことを明かしていた。

ただ、このときには次のようにも述べていた。

「でも、見てみようかと思っています。世代を超えて人々の心を動かしていることがわかるというのは、素晴らしいことですから」

多くの俳優たちが追悼

『フレンズ』で(チャンドラーの元カノの)ジャニスを演じたマギー・ウィーラーはインスタグラムで、「きっと世界中が、あなたがいなくなったことを寂しがる」とコメント。

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また、ドラマにゲスト出演したセルマ・ブレアは、「みんな、マシュー・ペリーが大好きでした。とりわけ私が。……悲しみに打ちひしがれています。悲しみに暮れています。いい夢を見てね、マティ」と投稿している。

同じ学校の友人だったというカナダのジャスティン・トルドー首相は、自国とアメリカの国籍を持つペリーさんについて、Xに次のようにツイートしている。

「ショックを受け、悲しんでいます。校庭で一緒に遊んだことは、ずっと忘れないでしょう。世界は彼がくれた楽しみを、決して忘れないでしょう。みんな君が大好きだったよ――みんなが寂しがるよ」

これはxの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

また、ペリーさんが1991年にゲスト出演した『ビバリーヒルズ高校白書』に出演しており、ティーンのころから“一緒に育った”という女優のシャナン・ドハティはインスタグラムで、古い友人にこう語りかけている。

「私たちは昔、遊び仲間でしたね。私たちはみんな、一緒に育ちました……いつも笑っていました」「もっと誌的に語れるだろうし、もっといいことも言えるだろうけれど、たった今は、ショックと悲しみの方が勝っています」

また、映画『X-MEN:アポカリプス』などに出演しているオリヴィア・マンは、ペリーさんの死を悼むとともに、依存症への認識を高める活動をしてきたことについて、インスタグラムのストーリーで次のように語った。

「彼は本当に、依存症に苦しめられました。そのことをオープンに、正直に語ったのは、勇気あることでした」

そのほか、『ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則』のペニー役で知られるケイリー・クオコ、映画『ドリーム』のオクタヴィア・スペンサーなども、SNSで追悼のコメントをシェアしている。

matthew perry and courteney cox
NBC//Getty Images
『フレンズ』で夫婦を演じたマシューとコートニー・コックス

北米のプロアイスホッケーリーグ、NHLのLAキングスは、チームの熱烈なファンとして知られたペリーさんに敬意を表し、その死が伝えられた日のベガス・ゴールデンナイツとの試合のハーフタイムに、アリーナのオルガンで『フレンズ』のテーマ曲『I’ll Be There For You』を演奏した。

これはxの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

世界中の多くの人たちが、ペリーさんの家族とともに、彼の死を悼んでいる。

From COSMOPOLITAN UK