“ノーティーズ・ファッション”、つまり2000年代初期のトレンドを復活させることで定評のあるベラ・ハディッド。
ずいぶん前に姿を消したと思われていたY2Kスタイル――ローライズデニムやバタフライクリップ、トラッカーハットなど――が復活を遂げたのも、実はベラが仕掛け人となったから。彼女はさらに、デニムのトリプルルック、カットアウトを施したボディスーツ、コルセットトップなどにも果敢に挑戦し、見事にモノにしている。
しかし先日NYでキャッチされたベラは、私たちが2003年以降まったく忘れていたアイテムを着用していた(私たちが当時どうやってこのアイテムを着ていたのかを思い出させ、思わず笑わせてくれるような写真もこのあとに登場)。
彼女がこのとき着ていたのは、あの懐かしのデニムのミディ丈スカート。しかも、ただのデニムスカートではない。ゆったりとしたAラインで、わざと汚したような土色の風合いとウォッシュ加工が施された、紛れもない2000年代のもの。
当時ティーンエージャーの娘がこんなデニムを着ているのを見て、多くの父親に「昔のデニムを泥で汚して作ってあげたのに、なんでそんなものにお金を払ったんだ?」と言わしめた、まさにあのアイテムだ。
ベラのスカートは、スパゲッティストラップのキャミソール(これも2000年代のトレンド)の色に合わせてベージュで縁取りされ、ウエストにはヒモ状のベルトが揺れている。
サーフショップで売っていそうなボヘミアンな(今この言葉を聞くと身震いしてしまいそうな人もいるはず)ビーズのブレスレットやネックレスから、マーケットの屋台で売っていそうなハンドメイド風の小さなレザーバッグ、巨大なゴールドのフープイヤリング、『マトリックス』風のサングラスまで、アクセサリー類はすべて当時のものだと思われる。
だがベラは、足元にプラットフォームサンダルやウェッジソール、あるいはメタリックなキトンヒールではなく、ゴツめのフラットブーツをチョイスすることで2021年のエッセンスを取り入れ、Y2Kファッションを自分らしくアレンジ。
こんなスカートをはきたくなったという人のために、デニムスカートが流行していた当時の懐かしのセレブファッションを、写真で振り返ってみよう。
アイコニックなミディ丈デニムスカートのファッション史を改めて振り返ってみて、クローゼットのどこかに眠っている昔のスカートを探してみよう…なんて思った人もいるかも?
Photos: Getty Images Translation: Masayo Fukaya From COSMOPOLITAN UK