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オードリー・ヘプバーン(1929~1993)
女優として多くの名作を残しただけでなく、“サブリナ・ファッション”や“ヘップバーンカット”などの流行を生み出し、ファッションアイコンとしても愛されたオードリー・ヘプバーン。
人生の後半はユニセフの慈善活動に力を入れ、貧困にあえぐ子供たちを懸命に支援し続けたことでも知られています。
見た目はもちろん、生き様そのものが美しかった彼女が、主演をつとめたおすすめ作品とは…?
『シャレード』(1963)
夫の謎の死の真相と、彼とともに消えた25万ドルの行方を追う妻レジーナ、そしてなぜか彼女を助ける正体不明の男ピーターの恋を描くサスペンス。
どちらも「ちょっと変わり者」のレジーナとピーターのやり取りがコミカルで、こんな内容なのにロマンティック・コメディの雰囲気も。「ジバンシィ」が担当したオードリー・ヘプバーンの衣装は、舞台であるパリにマッチし、カラフルかつ小物が効いてめちゃめちゃオシャレ。サスペンスの真相にも、ラストの瞬間まで「あっ!」と驚かされる。(渥美志保)
マリリン・モンロー(1926~1962)
「世紀のセックスシンボル」としてハリウッドに君臨しながらも、36歳という若さでその生涯を閉じたマリリン・モンロー。表舞台では華やかな顔を見せる一方で、私生活は波乱万丈だったことでも知られ、没後も『ノーマ・ジーンとマリリン』(1996)、『マリリン 7日間の恋』(2011)など、彼女の人生を切り取った作品が数多く製作されています。
そんな伝説の女優が主演をつとめたおすすめ作品は…?
『紳士は金髪がお好き』(1953)
『百万長者と結婚する方法』(1953)
「やっぱり男はお金よね!」とばかりに、百万長者を探して結婚までこぎつけようとする、それぞれタイプの異なるブロンド3人娘の恋の行方を描いたラブコメディ。
“玉の輿に乗る”。そんな言葉があるけれど、この物語もそんな女子のあけすけな本音が楽しめる。クールなシャッツィにローレン・バコール、天然なポーラにマリリン・モンロー、素朴なロコにベティ・グレイブル。本作では珍しくメガネ女子を演じるマリリンが見られるのも貴重(ファッションも可愛い!)。さてこの3人娘たちはそれぞれ“百万長者”を見つけるけれど、最後に選択したのは――?
ちなみに、私生活で25歳年上の俳優と結婚していたローレン・バコールが「私は年上好きなのよ」というセリフを言ったり、マリリン・モンローが『紳士は金髪がお好き』に絡めた「ダイヤモンドは女性の友達だと言います」というセリフを言われるシーンがあったりと、映画的小ネタもあり。(熊谷真由子)
『七年目の浮気』(1955)
マリリン・モンローの白いドレスが地下鉄の通風口でふわりとめくれる、誰もが見たことのあるあの有名シーンは本作から。
舞台は、夏になると夫を残して妻子がバカンスに出かけてしまうマンハッタン。例にもれず、妻子の留守中に同じアパートの上階にやってきたセクシーなブロンド美女(マリリン・モンロー)を見かけて、「あわよくば」な浮気心をむくむくさせる男の滑稽さに笑い、そんな男を、隙を見せつつも確信犯的にあしらうマリリンがキュートなラブコメディ。
男の理想や妄想を具現化したマリリンのブロンド美女、実は役名すらないのだが、圧倒的存在感。マリリンじゃなかったらこんなキュートにならなかったはず!(熊谷真由子)
グレース・ケリー(1929~1982)
アルフレッド・ヒッチコックをはじめとする名監督に愛され、女優として絶頂期にいたときに、モナコ大公レーニエ3世と結婚し、一国のプリンセスとなったグレース・ケリー。
「サック・ア・フロア」と呼ばれていたエルメスのバッグが、彼女の名にちなんで「ケリー・バッグ」と改名されたエピソードも有名で、1982年に突然の事故でこの世を去った後も、その名はエレガンスの代名詞として受け継がれています。
そんなグレースが主演をつとめたおすすめ作品は…?
『ダイヤルMを廻せ!』(1954)
サスペンスの大家アルフレッド・ヒッチコックと、彼のミューズだったグレース・ケリーの初タッグ作。
知人に資産家の妻を殺してくれるように依頼し、自分はアリバイを作っていた夫。しかし妻はその知人を誤って逆に殺害してしまい、逮捕される。果たして夫の計画は暴かれるのか――。
夜中の室内に忍び込む犯人、何も知らずに罠にかかるグレースなど、スリリングな描写はやはりヒッチコック。そして上品なグレースのぬかりない“おうちファッション”や、赤いレースのドレスなどが、その華やかな魅力を際立たせる。
自作に必ずカメオ出演するヒッチコックがどこに出てくるかも探してみて。ヒッチコックとグレースのタッグ作『裏窓』、この次に紹介する『泥棒成金』も要チェック。(熊谷真由子)
キャサリン・ヘプバーン(1907~2003)
170センチの長身に、当時の女性では珍しいとされていたマニッシュなパンツスタイルを合わせ、その個性的なファッションと圧倒的な存在感で人気を集めたキャサリン・ヘプバーン。
類稀なる美貌のみならず、演技力もずば抜けており、アカデミー賞を4回受賞したという記録は、俳優界において未だ破られていません。
そんな彼女の演技が存分に堪能できる、おすすめ作品とは…?
『フィラデルフィア物語』(1940)
知性派かつ演技派のキャサリン・ヘプバーンが、気が強いクールなヒロインを演じたのが、アカデミー作品賞を受賞したこのロマンティック・コメディ。
元夫(ケーリー・グラント)と別れる際に、ゴルフクラブをへし折る冒頭からしてキャサリンはかっこいい(笑)。上流階級で生きるトレイシー(キャサリン)は富豪との再婚が決まるが、その再婚の記事をすっぱ抜きたい雑誌の記者(ジェームズ・スチュワート。本作でアカデミー賞主演男優賞受賞)と、まだトレイシーを愛している元夫が結託。紆余曲折あり、トレイシーが自身の至らない点を悟り、そして本当に愛している人は誰かに気付く過程が、丁々発止のセリフのやり取りとともに描かれる。
ケーリー・グラント、ジェームズ・スチュワート、キャサリンという3大スターの共演が豪華!(熊谷真由子)
『アフリカの女王』(1951)
第一次世界大戦中のアフリカを舞台に、地域を支配するドイツ軍に一泡吹かせようと、小さなオンボロ蒸気船「アフリカの女王」号で川を下る男女の冒険を描く。
グラマー&セクシーが女優のスタンダードだった時代に、細身でユニークな個性を持つ知性派として知られたキャサリン・ヘプバーン。激流下りに大興奮し、野生動物の鳴き真似をして喜び、ボロッボロになりながら前進し、ちゃっかり恋も手に入れるヒロインの姿は、笑いと前向きなパワーでいっぱい。(渥美志保)
イングリッド・バーグマン(1915~1982)
数多くの名作に出演し、その高貴な美貌と確かな演技力で、アカデミー賞を3度受賞した大女優イングリッド・バーグマン。
実力派女優として名を馳せる一方で、愛に生きた情熱的な女性としても知られ、『ストロンボリ/神の土地』(1950)で出会ったロベルト・ロッセリーニ監督とW不倫に陥った末、夫と娘を捨てて再婚したスキャンダルでは、女優生命を脅かすほどの大バッシングを受けました。
常に自分の欲望に忠実だった彼女の生き方は、後に『イングリッド・バーグマン~愛に生きた女優~』(2015)という作品でドキュメンタリー化されています。
そんなイングリッドが主演をつとめた、絶対見るべき作品とは…?
『カサブランカ』(1942)
第二次世界大戦下のフランス領モロッコのカサブランカを舞台に、かつて恋人同士だった男女(ハンフリー・ボガートとイングリッド・バーグマン)の思いがけない再会と切ない別れを描く。
映画史に残る名ゼリフ「君の瞳に乾杯(Here's looking at you,kid)」はこの映画から。さらにハンフリー・ボガートが言う「(ゆうべはどこにいたの?)そんな昔のことは覚えていない」「(今夜会える?)そんな先のことはわからない」も有名。今言われたら完全に脈ナシとわかるイラつくセリフですが(笑)、ボギーが言うとかっこいい!
イングリッドは既婚でありながら、元恋人に揺れるヒロインの心を繊細に体現。本作はアカデミー賞作品賞、監督賞、脚色賞を受賞している。イングリッドの美しさもアカデミー賞級。 (熊谷真由子)
『誰が為に鐘は鳴る』(1943)
アーネスト・ヘミングウェイの原作を映画化した大作。歴史描写や人物描写が丹念に作り込まれていて、ぐいぐい引き込まれる。
スペイン内戦に義勇軍として参加しているアメリカ人のロバート(ゲイリー・クーパー)と、ゲリラ隊にいたマリア(イングリッド・バーグマン)が愛し合うが、ゲリラ隊、義勇軍、反乱軍と、複雑に絡み合った戦火がすぐそばまで来ていて…。
2人のキスシーンは名シーンで、マリアが言う「鼻が邪魔にならないかしら?」のセリフは初々しくて胸キュン! ゲイリー・クーパーとイングリッド・バーグマンはヘミングウェイ自らの希望のキャスティングだったらしく、まさにこの2人以外考えられない存在感で画を引っ張る。ショートカットのイングリッド・バーグマンの凛とした美貌にも注目。(熊谷真由子)
『汚名』(1946)
第二次世界大戦後、ナチス・ドイツのスパイを父に持つアリシアと、彼女をスパイに仕立てたFBIの男デブリンの恋を描くサスペンス。
愛する男に命じられ、別の男に命がけのハニートラップを仕掛けるイングリッド・バーグマンは、悶え苦しみ涙する姿がなんでこんなに美しいのと白目に。潜入し結婚した男の家で、密かに証拠を探したり、相手に正体がバレて毒を盛られたりとハラハラドキドキの連続な上に、結婚相手が嫉妬深くてマザコンというおまけ付きで、見どころ盛りだくさん。(渥美志保)
ヴィヴィアン・リー(1913~1967)
ブルネットヘアと、凛とした大きな瞳が印象的なヴィヴィアン・リーは、まさに「絶世の美女」という言葉がふさわしいイギリス出身の女優。
1938年、W不倫関係にあった俳優ローレンス・オリヴィエ(1940年に結婚するも、1960年に離婚)が映画出演のためハリウッドに進出した際、彼を追って渡米したことが転機となり世界的スターに。
その“転機”というのはもちろん、今でも彼女の代名詞とされる映画『風と共に去りぬ』。ヴィヴィアンは本作と、後に主演した『欲望という名の電車』(1952)で、2度アカデミー賞主演女優賞を受賞しています。
ローレン・バコール(1924~2014)
クールな眼差しとハスキーボイスがトレードマークのローレン・バコールは、85歳でアカデミー賞名誉賞を受賞するなど、生涯映画界から愛され続けた女優。
演劇の勉強をしながらモデルとして働いていたときに、名匠ハワード・ホークス監督の『脱出』(1944)のヒロインに抜擢され、一躍スター女優に。
また、『脱出』の共演がきっかけで結婚した25歳年上の大スター、ハンフリー・ボガートと死別するまで添い遂げるという、ハリウッドでは珍しい幸福な結婚生活を送った女性としても知られています。
そんな彼女が主演をつとめた必見作品は…?