3月7日(現地時間)、ジジ・ハディッドは2022-23年秋冬コレクションで、ヴィヴィアン・ウエストウッド、イザベル マラン、コペルニ、ヴェルサーチェなどのショーに出演して得た報酬を、ウクライナとパレスチナの人々の救済活動に全額寄付する予定であることをInstagramで発表。

ジジは、過去数週間のファッションウィークで撮影した写真や映像のスライドショーとともに、次のようなキャプションをつけています。

「ファッションウィークのスケジュールは決まっているため、私や同僚たちは、時には胸が張り裂けそうになったり、トラウマが残ってしまったりするような歴史的な瞬間も、新たなファッションショーに出演せざるを得ないことがあります」
「ほとんどの仕事において、私たちはスケジュールをコントロールすることができません。けれど、何かのために“歩き”たいと思っています」

ジジは、2月下旬にファッションウィークで得た報酬の一部をウクライナの団体に寄付すると発表した、モデル仲間のミカ・アルガナラズから影響を受けたと述べています。

オランダ人とパレスチナ人の血を引くジジは、次のようにコメント。

「友人のミカ・アルガナラズにならって、私は今季のショーで得た報酬を、ウクライナでの戦争で苦しむ人々を支援するために寄付することを誓います。また、パレスチナで同じような経験をしている人々を引き続き支援します」
「私たちの目と心は、すべての人間の不正に対して開いていかなくてはなりません。人類すべてが、政治、人種、宗教を超えて、お互いを兄弟姉妹として見ることができますように。最終的に戦争の代償を払うことになるのは、指導者たちではなく、何の罪もない人々なのです。ウクライナに手を出さないで。パレスチナに手を出さないで。平和を」
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ロシアのプーチン大統領が2月下旬にウクライナへの軍事攻撃を開始して以来、少なくとも100万人の人々が避難を余儀なくされています。

これを受け、ファッション業界全体が、近隣諸国に避難している人々への支援を表明している。シャネル、ルイ・ヴィトン、ナイキなどの著名ブランドはロシアでの販売活動を停止し、ラグジュアリーブランドグループのケリング、LVMH、OTB財団はウクライナの救済活動に多額の寄付を実施。

1948年の「ナクバの日」は、イスラエル建国によって、多くのパレスチナ人が居住地を追われ、難民になった日として知られているが、ジジの父親の家族はその後、シリアで難民になったという背景がある。そのため彼女はこれまでに、父親の故郷の人々との連帯を表明しています。

ジジは、昨年5月にシェアして広く出回ったが、今は削除されてしまった投稿で、次のような声明文を発表。

「パレスチナ人への弾圧には無視を決め込んでいながら、人種的平等やLGBTQ+、女性の権利を主張したり、虐待的で腐敗した政権を批判したりすることはできません」

『ハーパーズ バザー』アメリカ版の2021年8月のカバーストーリーで、彼女は自身のマルチレイシャル(複数の人種の血筋を引く)なバックグラウンドについて、「マルチレイシャルの人はもちろん、そうでない人でも、それぞれのコミュニティから様々なプレッシャーを感じることがある」と語っています。

※この翻訳は抄訳です。
Translation: Masayo Fukaya


From: Harper's BAZAAR JP