『フィフス・ハーモニー(5H)』の元メンバーで、キューバの首都ハバナ出身のアーティスト、カミラ・カベロ(24歳)。2019年に過去の人種差別的発言がSNSで広まり謝罪をした彼女は、それ以降、人種差別について積極的に学び、さらに差別撲滅に貢献しているアクティビストをサポートしていることを告白。

カミラが15歳の頃にTumblrに投稿していた差別的発言の数々が注目を浴びたのは、2019年のこと。とあるTwitterのユーザーがまとめたことがきっかけで、黒人やアジア人などの有色人種に対する差別的投稿をしていたこと、さらに『5H』のメンバーだったノーマニに対しても黒人を侮辱する言葉を使っていたことが発覚。

カミラは一連の発言について、「無知だった」と謝罪していた。

これはxの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
「若かった頃に使った言葉を今は恥ずかしく思いますし、これからも後悔し続けます。無知でした。差別的なあの言葉の歴史やあの言葉の持つ重さ、そして本当の意味を知ってからは、一度でもその言葉を発したことを心から恥ずかしいと感じます。(中略)どれだけ願っても、時間を戻して過去の発言を変えることはできません。だけど、学べば、将来はもう少しだけ良い人間になれるはずです」

そしてその言葉の通り、カミラは差別について学ぶ努力を続けていたそう。

People>のインタビューによれば、カミラは発言後からしばらくの間、人種間の公平を広めるNPOが主催する「レイシャル・ヒーリング・セッション(共通の人間性を認識し、過去の過ちを認め、国民的議論の方向性を変えることを目的とするプログラム)」に、毎週参加していたとのこと。

「自分の過ちに対する責任を負うことができる場所を私に与えてくれたんです。誤った認識を正してもらえたうえに、さらに宿題も出て、ひたすら学びました。そのおかげでやっと前進することができました。よく学び理解したから、行動にも表れるはずです」

こうして人種差別について学んだカミラは、そのプログラムを主催する団体のようなNPOをサポートできないかと考えたという。そして、彼女自身が経験したメンタルヘルスの苦悩を活かし、NPOをサポートすることを決意。

「世界中の人々の経験を学んでいくうちに、『人々を抑圧する世の中を変えようと、第一線で努力している人たちを助けられる方法はないか』と考えるようになったんです。そして、『私自身が経験したメンタルヘルスの苦悩やケアと繋げられないか』と」

そして、カミラはとある団体と一緒に「Healing Justice Project」というプロジェクトを立ち上げることに。これは、人種差別撲滅のために闘っている若いアクティビストや団体のメンタルヘルスをケアするというもの。カミラは、プロジェクトを通して、10の団体に約25万ドル(約2700万円)を寄付したと伝えられている。

完璧な人間は存在しないからこそ、誰しも過ちをおかしてしまうもの。「そこから何を学び、どう成長し、どう責任を負っていくことかが大切」というカミラのメッセージに、気づきを得た人も少なくないはず。

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