アカデミー賞を3度、ゴールデングローブ賞を3度受賞するなど、 ハリウッドを代表する俳優であるメリル・ストリープ(72歳)。先日、そんなメリルが告白したのは、映画『ドント・ルック・アップ』の撮影期間にもうけられた孤独な隔離生活を終えて「演技の仕方を忘れてしまった」こと…!?


レオナルド・ディカプリオやジェニファー・ローレンスなど大勢の大物役者たちが共演することで一年ほど前から注目されていた映画『ドント・ルック・アップ』。そのSFブラックコメディ映画で大統領を演じたのが、メリル・ストリープだった。

先日、同作の<エンターテイメント・ウィークリー>で公開されたキャスト同士の対談で話題にあがったのが、感染症拡大を防止するために撮影前にもうけられた隔離期間がいかにハードだったかということ。

同作はボストンでの撮影だったため、ほとんどの出演者たちは自宅を離れ、マンションの一室やトレーラーなどでの隔離生活が必要だったそう。

メリルは完全に一人での隔離生活だったため、誰とも対面で話せない期間が続き、そんな状況から突然“大統領”として2万人規模の観衆相手に演説を行うシーンを撮影しなければならず、ものすごく苦労したんだとか。

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'Don't Look Up' Cast Breaks Down Their New Netflix Comedy | Around the Table | Entertainment Weekly
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「本当に大変でした。愉快なキャラクターを演じなきゃいけなかったんですが、隔離生活中に私が感じていた気持ちは、とても“愉快”とは言えなかったですから」
「3週間も誰とも話していない状態から撮影現場に行き、ウィッグをつけて、ネイルやメイクをして、スーツを着ました。巨大ディスプレイには私の顔が数十メートルの大きさで映されていて、そんな中で大勢に向けてスピーチをしなければなりませんでした」
「でも、演技の仕方をすっかり忘れてしまっていて。もはや自分が何者なのかもさえも見失っていました。自分を“様々な部品を集めて作られたモノ”と感じてしまっていました。人というのは、孤立してしまうと人間性が壊れてしまうんですよね」
「それに、撮影が始まった当初はみんなマスクを着けていたので、そういう意味でも難しかったですね。レオとは、マスクを取ってからようやく『25年前に共演したよね。覚えてる』って話したり。本当に奇妙な状況でしたし、ものすごく大変でした。ジョナ・ヒルがいてくれて助かりましたよ。常にみんなを笑わせてくれたから。最終的には楽しかったけれど、リズムを取り戻すまで少し時間がかかりました」
netflix's "don't look up" world premiere
Dia Dipasupil//Getty Images
左からジェニファー・ローレンス、レオナルド・ディカプリオ、メリル・ストリープ、ジョナ・ヒル

そう言われた俳優ジョナは「ものすごく楽しかった」と撮影を振り返り、さらに共演者全員のことを心から尊敬しているとしながらも、特にメリルとの共演は心に残っていると話した。

「大統領執務室のシーンは心から尊敬している共演者ばかりが集まっていたので、ジョークを言い合えるという楽しさがありました。それに、史上最高の俳優メリルと共演できたことは本当にクールでした。偉大な俳優だからではなく、アートに対するアプローチの仕方や努力家であること、人として素晴らしいこと、そしてキャラクターとして本当に楽しくて面白かったから」

さらに、脚本と監督などを担当したアダム・マッケイもメリルの演技に感激したと話し、ジェニファーやレオ様も「素晴らしかった」と同調するなど、メリルが覚えた苦労は共演者たちには感じられなかった様子。

実力派キャストたちが異例の苦労を乗りこえて作り上げた映画『ドント・ルック・アップ』は、日本でも映画館で上映中。Netflixでの配信は、12月24日から。

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『ドント・ルック・アップ』予告編 - Netflix
『ドント・ルック・アップ』予告編 - Netflix thumnail
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