映画『ボレロ/愛欲の日々』などへの出演で知られる、スペイン出身の俳優アナ・オブレゴン。68歳の彼女が代理母を通して子どもを迎え現地メディアを中心に大きな話題を呼んでいる中、その背景には亡き息子の願いを叶えたかったという思いがあったことが明らかに

先日、アメリカのマイアミにある病院から新生児を連れて帰る姿をパパラッチされたアナは、同写真を自身のSNSに投稿し、「愛で満ちあふれた光が、暗闇の中で輝いています。私はもう独りじゃない」とコメント。

その後<Hola誌>のインタビューで明かしたのは、新生児であるアニータは、彼女にとって孫にあたるということ。そして、2018年に癌が発覚し、2020年に27歳という若さで亡くなってしまった彼女の息子アレス・レッキオの遺志を継いだものだということ。

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「私のアレスへ。あなたを癌から救うって約束したのに、私はその約束守れなかった。だからこそ、あなたの娘をこの世界に迎えるという約束を守り、私は今その子を抱いています。彼女を抱くと、言葉にできないような感情が湧きます。まるで、またあなたをハグしているかのような気持ち。私が持てるすべての愛を彼女に注ぐことを約束します。あなたも、天国から私に手を貸してくれるよね。(中略)あなたは私が天国で最も愛する人、そしてあなたの娘は、私がこの世で最も愛する人なのです」

ピープル誌>によると、息子のアレスは遺言として「子どもを持ちたい」と両親に伝えており、癌治療をはじめる前に精子を凍結していたという。そうして、アレスがこの世を去った日から、子どもを迎えるための準備に取りかかったんだそう。

法律的には、アナはアニータの「母親」となるものの、家庭内では孫として育てることを明かしている。また「孫が大きくなったら、彼女の父親が素晴らしい人間だったことを伝えて、彼女のルーツを知ってもらおうと思う。きっと、パパのことを誇りに思うでしょう」とも。

一方で、スペインでは代理母出産が法的に認められていないため、今回の賛否の声が寄せられている。SNS上だけでなく、政治家からも批判されたアナは「子どもの最後の願いを叶えないわけにはいかないんです。あなたが子どもを亡くした経験がないのであれば、とやかく言わないでほしい」とコメント。

また、SNSでも批判の声に対する自身の思いを投稿している。

「言葉で表すまでもない、無償の愛。30年後に、アレスの娘にミルクをあげることになるなんてね。あなたにも、ここにいて欲しかったな。あなたの生きる権利を癌に奪われなければよかった。そして、あなたの娘の生きる権利を批判している人たちを、あなたが天国から許してくれていることを願っています。(中略)アニータ、あなたは従兄弟たちや大勢の親戚に囲まれて、たくさんの愛を注がれます。大きくなったときには、あなたのパパと私は天国から愛を注ぎつづけます。あなたが強く優しく、健康な女性へと育ち、私が許したように、あなたが生まれたことに反対する人たちを許すことを願っています」