早く治したいがために、つい自分でニキビを潰してしまったことがある人もいるはず。けれどその行動が、思いもよらぬ結果を招いてしまう可能性も。今、あるユーザーがニキビを潰すリスクについて発信した動画が世界中で話題となっている。

先日、アメリカ・ルイジアナ州を拠点に活動する25歳のHopeさん(@imlesbianflavored)が、顔にできたニキビを潰した結果、ある感染症にかかってしまったことをTikTokに投稿。

上唇のニキビを潰した後のことについて紹介した同動画は、2023年9月25日時点で210万回以上再生されており、3,100件のコメントが寄せられている。

これはtiktokの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
「みんな、ニキビは潰さないで。私はもう二度とニキビをつぶすことはない。絶対にね。何でかわかる? ニキビを潰した後に眠って夜中に目が覚めたら、顔が痛かったの。それで鏡を見たら、腫れてたんだ」

その後Hopeさんが医者にかかったところ、「黄色ブドウ球菌感染症」と診断されたとのこと。同動画には、同じ経験をしたことがあるといった声など、多くのコメントが寄せられた。

  • 「同じことが友人に起こって、『絶対にやるべきではない』って教えられたの。傷跡が残りそうで心配だから、私は一度もやったことはない」
  • 「私にも同じことが起きた。鼻と頬にできて2週間ほど腫れ上がったし、さらに目まで腫れた」
young woman in bathroom mirror
Ashley Armitage / Refinery29 for Getty Images//Getty Images

Insider>が報じたところによると、およそ30%の人が皮膚に黄色ブドウ球菌を保菌しているものの、通常は無症状で無害なのだとアメリカ国立医学図書館の文献で説明されている。けれどニキビを潰してしまったときなど顔に傷口がある場合は、傷口から細菌が入り込んでしまい、感染を引き起こす可能性があるとのこと。

実際に、すべての黄色ブドウ球菌感染症が医療介入を必要とするわけではないようで、時間が経つと自然に治るものもあるのだそう。けれど黄色ブドウ球菌が血流に入ると、体内のほかの部位で合併症を引き起こす可能性があり、大変危険だという。

また鼻筋から口角までの顔の部分は通称、注意すべき“三角ゾーン”とよばれている。<Healthline>によるとここは、頭蓋骨のあたりと血管でつながっているため、感染症が急速に広がり重症化する可能性があると、アメリカ・ペンシルベニア州にあるジョンズ・ホプキンス・センターの感染症専門医であるアメッシュ・アダルジャ氏は説明している。