日々の食事作りに頭を悩ます私たちと違い、イギリスのロイヤルファミリーには、それぞれの思いつきや好みを聞いてくれる専属のシェフがついているもの。

Marie Claire>が元イギリス王室専属シェフのダレン・マグレイディさん(エリザベス女王、フィリップ殿下、ダイアナ妃、ウィリアム王子、ヘンリー王子を担当)にロイヤル・ファミリーの食事習慣について聞いたところ、ウィリアム王子とヘンリー王子がマクドナルドのファンだということを含め、数多くの興味深い事実が判明!

1.ロイヤル・ファミリーが別荘で見せる姿はいつもとまったく違う

「スコットランドにあるバルモラル城は、ロイヤル・ファミリーが心から寛げる場所です。彼らはリラックスして、楽しい時間を過ごします。あそこだと、彼らの姿がいつも見えるんです。バッキンガム宮殿では、女王は忙しすぎるし、彼女のいる所から厨房は遠すぎて、彼女に会ったことがありません。バルモラル城ではいつも彼女に会えるんです。彼らはよりリラックスしていて、自由な時間もあります。フィリップ殿下は屋外のグリルでよく料理をしていましたよ。殿下が厨房に下りて来ると、食事の内容を話し合ったものです。『家族の誰かが釣ったサーモンが少しはあるかね?』『女王がマーガレット王女とイチゴを摘んでいるから、あれを夕食に食べよう』というふうにね」

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2.ダイアナ妃は過食症の後に厳しいダイエットをしていた

「ある日、ダイアナ妃が私にこう言ったんです。『ダレン、あなたにすべての脂肪をどうにかして欲しいの。私はジムで炭水化物をどうにかするから』。我々はすべてを変えました。私はバッキンガム宮殿のレシピブックを捨てて、ヘルシーな食事に切り替えました。バッキンガム宮殿では彼女の過食症は間違いなく秘密でした。私たちはそのことを知らなかったんです。彼女が過食症と向きあい始め、誰もがそのことを察するようになって、本当にヘルシーな食事を始めました…彼女は、詰め物をしたパプリカやナスなどの料理が好きでした。それから、魚も大好きでしたね」

3.ダイアナ妃は赤い肉を食べたがらなかった

「彼女が唯一口にした赤い肉はラムでした。そして、それは食事相手を楽しませるため。牛肉は決して食べませんでした」

4.ダイアナ妃のゲストたちは、彼女が同じ食事のローファットバージョンを食べているとは知らなかった

「彼女はよく人をだましていました。あるときに、『レーガン大統領に作るムースを私にも作ってちょうだい』と言ったんです。マヨネーズとサワークリームを使うので、彼女は食べられません。だから、『脂肪分ゼロのバージョンを作って』と言うんです。私はそうしました。よく、来客があったときに、彼女は脂肪分なしのものを食べ、ゲストたちは脂肪分たっぷりのものを食べていましたが、誰もその違いに気づきませんでしたよ」

5.ウィリアム王子とヘンリー王子はファストフードが大好き

「ダイアナ妃がある日厨房に入って来てこう言いました。『男の子たちのランチをキャンセルして。私が外食に連れて行くから。マクドナルドに行くの』。私はこう答えました。『おやおや、妃殿下。私が作れますよ、ハンバーガーを作りましょう』。すると彼女はこう言ったんです。『違うの、あの子たちはおもちゃが欲しいのよ』。そう、男の子たちはマクドナルドに行ったり、ピザを食べに行ったり、ポテトスキンというアメリカ料理の一種を食べるのも大好きでした。彼らは王子でしたが、子供の味覚を持っていたんです」

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6.女王は事前にメニュー表を渡される

「バッキンガム宮殿では、我々はあらかじめメニュー表を作り、女王に渡して、食べたい物を選んでもらうんです。それが厨房に返ってくると、用意を始めました。女王のメニューは34日前にできているんですが、数日前にメニューをチェックすることは徹底されました」

7.女王の好物はダークチョコレート

「女王は領地でとれたものを何でも喜んで召し上がります。狩猟で手に入れた鳥、キジ、ライチョウ、ヤマウズラなどがメニューに載っていると喜びます。それとは別に、チョコレートが大好きです。そして、ダークチョコレートでなければなりません。ダークなほどいいんです」

8.女王はニンニクが嫌い

「女王のメニューには決してニンニクは入りません。彼女はあの匂いが嫌いで、味も大嫌いでした」

9.フィリップ殿下は普段とてもラフな服装なので庭師と間違えられた

「殿下が厨房に入って来たとき、私は彼が庭師かと思いました。くたびれた古い服を着た老人という感じで、ジャンパーの肘の辺りから腕がはみ出していてすべてボロボロで着古したものでしたよ。私はちらっと見て『あぁ、庭師だ』と。フィリップ殿下だと気づいたのは、その後近くでよく見てからでした」

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10.女王はよくタッパーからフルーツを食べていた

「人々はいつも『女王は金の皿で金のナイフとフォークを使って食べているに違いない』と言います。たしかに、たまにはね…。でもバルモラル城では、彼女もプラスチックの黄色いタッパーウェアからフルーツを食べていましたよ」

11.とはいえ、ダイヤモンドをちりばめたお皿からもフルーツを食べる

「大理石に金の馬が3頭描かれた皿でした。ダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルドがちりばめてありました。30数年前で50万ポンド(現在の価格でおよそ5620万円)相当の品でした」

12.女王は朝食にケロッグを愛用

「女王陛下の朝食はいたってシンプルでした。プラスチック容器からケロッグのシリアルをご自分でよそうんです。あとはダージリンティーですね」

13.フィリップ殿下はスタッフの食事が気に入って自分の食事を交換させたことがある

「殿下が厨房に来て、『今夜の夕食はなんだい?』と聞きました。それで私は『1インチ(2.54センチ)ほどのラム肉の芯の部分をご用意しています、殿下』と答えました。すると何かを見て、『それは何だい? そいつは何なんだ?』と聞くので、『これは骨付き肉ですよ』と答えたんです。で、何に使うのかとお聞きになるので、『スタッフ用です』と言うと、『我々にそっちをもらえないかね?』とおっしゃるので、結局このボリュームのある大きな方を殿下に差し上げて、スタッフは(フィリップ殿下用だった)上等な肉を食べることになりました」

※この翻訳は、抄訳です。

Translation:mayuko akimoto

Marie Claire