婦人科の診察室は本来、何かを判断したり診断したりするだけでなく、他人には恥ずかしくて訊きづらいことでも相談にのってもらえる場所。でも、お医者さんサイドからの意見では、一般的に女性たちが誤解しがちな注意点がいくつもあるのだとか。しかも、その誤解が最良のケアを受ける妨げになりかねないことも…。

そこでコスモポリタン イギリス版が、アメリカ、ニュージャージー州にあるセント・バルナバ生殖医療科学研究所(IRMS)のセレナ・チャン先生に教えてもらった、女性たちに知ってほしい8つの注意点をご紹介。

1.検診ではおしゃべりになりましょう

年に一度の検診で膣の話をするのが気まずいのは当然ですが、あなたが何を言っても、婦人科のお医者さんは絶対に変な風に思ったりしないということを肝に銘じておいて。「大切なのは、正直に全部話すということ。進行している症状はすべて知ってもらって、訊いてみたいことがあったら、ちゃんと全部訊きましょう」とチャン先生。恥ずかしくて質問ができないという人は、紙に書いて持っていくのがオススメ。言いにくいこと、口にするのがはばかられる部位の名前などがあったら、言いやすい表現を使えばOK。婦人科医は経験を積んでいるので、あなたがどんな言い方をしても理解してもらえるはず。

2.女性用衛生スプレーには要注意

あそこが野に咲く花のような匂いになる、などと謳っている商品には手を出さない方が賢明かも。女性用衛生スプレーやビデなどを使うと、性器に刺激を与えすぎたり、アレルギー反応が起きたり、かえって膣内の細菌を増やしてしまう場合もあり、骨盤内感染症のリスクを高めるという調査結果も出ているそう。チャン先生は「膣の匂いが気になる場合は、婦人科を受診して、感染症が原因ではないかどうかをまず確認しましょう。健康な女性であれば、シャワーで普通に洗うだけでいいのです。それで十分清潔にできるはず」とアドバイス。

3.アンダーヘアのケアは不要

婦人科医は、患者がアンダーヘアをブラジリアンワックスで手入れしたか、脱毛したかなどはまったく気にしないそう。「前もって剃ったり処理をしていなかったりすることを謝る患者さんがいるのですが、手入れをしていようがいまいが、診察には関係ありません。婦人科医が患者さんのアンダーヘアを気にすることなどないんです」。

4.膀胱炎は放置しないこと

頻繁にトイレに行きたい(おしっこがしたい)、排尿時に痛みがあるなどの、尿路感染症の症状がある場合、自然治癒を待つのは時間の無駄。膀胱炎は腎盂炎に進行する可能性もあり、緊急事態と考えるべき、とチャン先生。「病院ですぐに尿検査を受けましょう。そして、それまでにしっかり水分をとっておくこと」。

5.ネット検索に頼りすぎないこと

あなたの病歴を知っているわけでもなく、(人間の)医者ならば知っているような危険因子までは把握していない、ネット上の医学情報に頼りすぎるのもやめましょう。「"ドクター・グーグル"は、一般的な健康の知識を得るにはいいかもしれませんが、具体的な症状の診断は、本物の人間のドクターに任せるべきです」とチャン先生。

6.月経前症候群や月経困難症は我慢しないで

生理時の不快な症状を我慢するのもNGとのこと。ひどい生理痛や出血、気分が落ち込むことなどがあったら、ぜひ婦人科に行って、症状をやわらげる方法を見つけるために医師に相談しましょう。「1カ月毎に巡ってくる生理に苦しむのはやめて、たくさんある治療法の中から、あなたに合うものを見つけましょう。治療は通常、簡単なものが多いですよ」。

7.安全なセックスに関心をもちましょう

性感染症から身を守る方法や、避妊について質問するのは気が引ける…こんな風に思う人も多いでしょう。でも婦人科の先生は、こういう話をするのがまさにお仕事。避妊のための薬や器具の正しい情報をたくさんもっている婦人科医に、あなたにぴったりなものを選ぶ手助けをしてもらいましょう。しかも、多くの婦人科のお医者さんは、「実際にセックスする"前に"相談に来てほしい」と考えているのだとか。「なかなか難しいかもしれませんが、理想的なのは、初めてのセックス、または新しい相手とセックス体験をする前に婦人科医に相談することです。そうすることで、望まぬ妊娠を防いだり、性病を予防したりできるでしょう」。

8.生理になってもすぐに予約をキャンセルしないで

予約当日の朝生理になっていたら、即キャンセルしなきゃ、と思う人もいるかもしれません。けれども、チャン先生は「まず、病院に確認して」とアドバイス。「『生理中ですが診察を受けても大丈夫ですか?』と訊いてみてください。そういう問い合わせを受けて、嫌がる看護師なんていませんよ」。特に生理が不順な人の場合、変更した次の予約日に生理にならない保証もないはず。生理が来たからといって毎回予約を変更していたら、なかなか診察が受けられない、なんてことになる可能性も。というわけで、「生理=キャンセルではなく、診察が受けられるかどうかまずは病院に確認」と覚えておいて!

診察前のお手入れや生理になったときのことなど、気になっていても人には訊きにくいもの。婦人科の受診を考えている人は、ぜひ上記を参考にしてみて。

※この翻訳は、抄訳です

Translation: 西山佑 (Office Miyazaki Inc.)

COSMOPOLITAN UK