仕事のために平日は早起きしているのだから、休みの日くらい好きな時間まで眠りたい!と考える人は多いはず。だけど残念なことに、最近の研究によると、週末に遅くまで寝ることが平日の疲れの原因にもなりえるそう!

<Good Housekeeping>によると、この研究はアリゾナ大学によって発表されたもので、「週末に平日より遅くまで起きていて、遅くまで寝ている人」には、時差ボケのような現象が起こるとのこと。

「このようなパターンにある人は、金曜日の夜にパリからニューヨーク、あるいはロサンゼルスから東京に飛んで、月曜日のフライトで戻ってきているようなものです。時差ぼけの状態に似ていることから、私たちはこれをソーシャル・ジェットラグと呼んでいます」と語るのは、時間生物学を専門とするティル・ローネンバーグ博士

冒頭の研究では、筆頭著者のシエラ・フォーブッシュとチームの研究員たちが聞き取り調査を行い、ペンシルバニア州の984人から得られた回答を分析。平日/週末の就寝/起床時間を集計して、その平均を算定したそう。

すると、回答者の85%が週末に起床時間が遅くなる傾向にあることが分かり、なんとこの睡眠パターンが、「健康悪化/気分低下/眠気増大」と関連性があることも明らかに!

さらに<Newsweek>が報じたところによると、ソーシャル・ジェットラグが1時間伸びるごとに、心臓病のリスクが11%増大する可能性もあるのだとか。

「これらの結果から、睡眠時間だけではなく、睡眠の規則性が健康にとって重要であるということがうかがえます」とフォーブッシュ氏。「規則正しい睡眠をとるスケジュールを組むことが、心臓病をはじめ、その他多くの健康問題に対処する、比較的簡単で、費用もかからない効果的な予防策となるでしょう」。

研究の回答では、ソーシャル・ジェットラグがたった1時間(たとえば平日朝7時に起きて夜11時にベッドに向かう人が、8時に起きて深夜0時に就寝する)あるだけでも、自分の健康状態を「素晴らしい」ではなく「良い」とする回答者が22%増え、「ふつう」あるいは「良くない」とする回答が28%増えたとのこと。

「医師は食事と運動に気を使うように勧めますが、私はこの睡眠対策も、健康のための予防策として役立つと考えています」と、フォーブッシュ氏は<New Scientist>に解説。「十分な睡眠だけじゃなく、規則正しい睡眠をとることが大事なんです。理想は、週のどの曜日であっても同じ時間に寝起きするように心がけることですね」。

普段疲れを感じやすいという人は、試しにこの週末はいつも通りに目覚ましをかけて、スヌーズ・ボタンも封印してみて。翌週はいつもと違う、快適な1週間が過ごせるかもしれませんよ?

※この翻訳は、抄訳です。

Translation:浜口寛子(Office Miyazaki Inc.

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