最近すっかり寒くなった。私が住む琵琶湖西岸は雪も多い地域で、寒さも当然厳しい。長くて辛い冬がとうとう始まるのかと少し暗い気分だ。寒いから買い物に行くのも面倒になる。20年も乗っているボロ車のエアコンが壊れていて、ハンドルを握る手がコチコチだ。そんなに辛い思いをしてまで、ランチの仕度をするなんて…と、結局買い物を諦め、お茶漬けで済ませたりする。
自分1人の食事がこれほど面倒なのは、なぜだろうといつも思う。こんなことをつらつらと考えて、ストーブの前から動けない。そしてすっかり眠くなる。それにしても、寒いと眠いのはなぜ? もしや冬眠だろうか。熊か?
寒い時期の眠気というのは本当に強いもので、ドロドロとした沼に引きずり込まれるような感覚だ。昼寝もするけど、夜もぐっすりだ。なぜこんなに眠ることができるのだろう、本当に不思議で仕方がない。悩みがないのだろうか。もしや健康なのか。なーんだ、いいことかもしれないなぁと、1人寂しく自己完結している毎日だ。
さて、すっかり前置きが長くなったが、寒くなると一気に生活力が下がる私でも、これだけは作ることができるというのが、今週のじゃがいものパンケーキだ。この季節、きっとどこのご家庭でもじゃがいもはストックしてあると思う。そんなじゃがいもと卵、小麦粉で作るシンプルなメニュー。でも、そのおいしさは格別だ。
まず、じゃがいもの皮をむいてしばらく水に漬ける。その間に卵を溶いておく。10分ほど水に漬けたら、すり下ろす。すり下ろしたら、そこに溶き卵と小麦粉、塩胡椒、ナツメグを加えてしっかりと混ぜ合わせる。これをバターを溶かしたフライパンで焼くだけだ。
たったこれだけなのに、本当においしくて、友達にも家族にも大好評だ。「なんでこんなにモチモチしてるの!?」と驚かれる。じゃがいもマジックじゃないだろうかといつも答えている。「シンプルなのに、びっくりするほどおいしい!」と言ってくれた人もいた。私もそう思う。バターとナツメグの風味がなんともいえない。たったこれだけの材料でここまでおいしいのは、やっぱりじゃがいもマジックだと思う。皆さんもぜひ。
材料 (2人分)
じゃがいも 2個から3個
溶き卵 1個分
小麦粉 大さじ2から3
塩胡椒 適宜
ナツメグ 適宜
バター 適宜
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