小学生の頃、週に最低でも一度は父と一緒に、父の行きつけの和食店でごはんを食べた。父はゴルフが好きで、会社が大嫌い。会社をサボっては、連日ゴルフの練習場に通っていた。練習場でしばしゴルフボールを打ち、その足で行きつけの和食店に行き、軽く食べて家に戻るというわけだ。父はその和食店に頻繁に私を同行させていた。

今考えると、あんた本当にいいのか、それで!と、父に活を入れたくなるが、まあ、そういう人生も楽しかっただろうと思うし、当時の私はむしろそんな自由な父が好きだった。そして、今週もあのお店に行けるのかとわくわくしたものだ。なぜなら、その父の行きつけのお店の店長は、私が店に行くと、必ずこの「じゃがモチ」を、フライパンで丁寧に焼いて出してくれたからだ。

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初めて食べた時は、子供ながら、こんなに美味しい食べ物がこの世に存在するなんて!と感動した。じゃがいも、チーズ、そしてバターのコンビネーションは、小学生の味覚に、ど真ん中ストライクだったのだ。どれぐらいの期間あの店に通い、何度じゃがモチを食べさせてもらったのかは記憶にないけれど、小学生の頃を思い出すとき、必ずこの「じゃがモチ」のことも思い出す。

それでは、作り方を紹介する。レシピはもちろん店長直伝だ。

じゃがいもは皮を剥き、たっぷりのお湯で柔らかくなるまで茹でる。茹で上がったら、ざるに取り、熱いうちにマッシュポテト状につぶす。軽く塩胡椒をして、つなぎ程度に片栗粉を入れる(入れすぎると固くなる)。これを丸く伸ばして、真ん中にピザ用チーズを入れて包む。これで完成だ。あとはフライパンにバターを溶かして、きれいな焼き色がつくまで焼くだけ。柔らかく、もちもちしたじゃがいもと、溶けたチーズがたまらない。

最近ではもっぱら小学生の息子達のために作ることが多い。男児なので、もちろん大好きだし、食べやすいので、体力が落ちる時期にぴったりだと思う。そして、お弁当に入れてもおいしい。

大人のみなさんも、是非!

材料 (4人分)

じゃがいも 4

片栗粉 大さじ3ぐらい

ピザ用チーズ 適宜

塩胡椒 適宜

バター 適宜

作り方のポイント

炒めたミンチ肉を包んでもおいしいですよ! ピザ用チーズをマッシュポテトで包んでバターで焼くなんて、太りそう!と、思ったみなさん、それはその通りです。申し訳ございません。

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