世界の王侯貴族の中でも、イギリス王室は特に注目される存在。憧れる人は多いけど、守るべき伝統やしきたりも多そうなロイヤルファミリーとしての生活は何かと大変そう。

Watching the English: The Hidden Rules of English Behaviour(英語に注目:言動に隠れたルール)』の著者であり社会人類学者のケイト・フォックスさんによると、王室をはじめとした上流階級には「こんな言い回しはしない」「この単語は使わない」など、言葉の面でも従うべき"暗黙のルール"があるんだそう。

そこで専門家が教える「イギリス王室が使わない8つの言葉」を、コスモポリタン イギリス版から。まったく同じ意味でも"使用可"、"不可"があるなんて! 英語好きならトリビアとして知っておくのも面白い!?

1.「Toilet(トイレ)」

マナー専門家のマイカ・メイアーさんによると、キャサリン妃が「Toilet(トイレ)」「bathroom(バスルーム)」「ladies(レディース)」という言葉を使うことはないのだそう。その代り、「Lavatory(ラバトリー)に行きたい」というのが王室では一般的なんだとか。

2.「Pardon(えっ、何ですか?)」

会話を聞き取れなかったとき、上流階級の人たちは「What?(何ですか?)」と聞き返し、「Sorry(すみません)」「Pardon(えっ、何ですか?)」とは言わないそう。一体どこが違うんだろう…。

3.「Couch(カウチ)」

エリザベス女王が腰かけるのは「Sofa(ソファー)」であって、「Settee(長椅子)」「Couch(カウチ)」とは呼ばないんだとか。女王様は"カウチポテト"ができないのね…。

4.「Living Room(リビングルーム)」

居間や応接間を指す言葉はたくさんあるけど、ロイヤルファミリーが"ソファー"に座ってくつろぐ部屋は「Drawing room(ドローイングルーム)」や「Sitting room(シッティングルーム)」。決して「Lounge(ラウンジ)」「Living room(リビングルーム)「Den(デン=書斎)」とは呼ばないそう。

5.「Mum(ママ)」

イギリスのごく普通の家庭では、両親のことを「Mum(マム)」「Dad(ダッド)」と呼ぶのが一般的。ところがイギリスの新聞<デイリーメール>によると、エリザベス女王即位60周年式典で、チャールズ皇太子は女王のことを「Mummy(マミー)」と呼んでいたそう。となると父親であるエジンバラ公のことは「Daddy(ダディー)」と呼んでいるはず。

6.「Perfume(香水)」

ダイアナ妃は香水好きで知られていたけど、それはあくまで「Scent(セント=香り)」であり、「Perfume(パフューム)」ではないそう。

7.「Patio(中庭)」

ジョージ王子とシャーロット王女が遊ぶ中庭は「Terrace(テラス)」。「Patio(パティオ)」とは呼ばないよう。

8.「Posh(上流階級の/気取った)」

Posh(ポッシュ)」はセレブなたたずまいや気取った雰囲気を指す、イギリスでよく使われる言葉だけど、ケイトさんは「上流階級ではこういった場合"Smart(スマート)"という言葉を使います」と説明。「"Posh"は上位中流階級以上の人たちが使う場合、皮肉を込めたジョークにしか使いません。一般的には庶民が(上流階級の人を揶揄して)使う言葉です」。なるほど!

この翻訳は、抄訳です。

Translation: 宮田華子

COSMOPOLITAN UK