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日本発!アップサイクルに取り組むブランド&企業8選

廃棄消防ホースから、廃棄シートベルトや自転車のエアバッグを再利用したものまで!

リサイクルのように原料に戻して資源として再利用するのではなく、元の製品としての素材をそのまま活かして新たな命を吹き込む「アップサイクル」。今回は、アップサイクルに取り組む日本生まれの8つのブランド&企業をご紹介。

リサイクルのように原料に戻して資源として再利用するのではなく、元の製品としての素材をそのまま生かして新たな命を吹き込む「アップサイクル」。今回は、アップサイクルに取り組む日本生まれのブランド&企業をご紹介。

日本の伝統である着物や帯からシューズ生み出す「Relier81(ルリエエイトワン)」から、船の建造過程で用いられる木製(杉板)の足場板を活用した「瀬戸内造船家具」まで、8つのブランドと企業をチェックして。

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Relier81(ルリエエイトワン)

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着物離れが加速している今、たんすに眠っている不要になった着物や帯は約8億点にも上るといわれているそう。京都を拠点とする「Relier81」は、日本が誇る伝統の一つ、着物や帯び形を変えて繋いでいくこと、そして眠っているものに再び価値を創ることを発信するアップサイクルブランド。

着物や帯を使用したウィメンズシューズを中心に、バッグやシャツなどのアイテムを展開しています。商品はすべてメイド・イン・ジャパン。国内の職人や生産工場が丁寧に作りあげています。

なかでもおすすめは、「obi square sandals」(41,800円)。2020年春夏コレクションに誕生した定番アイテムを今春リニューアル。帯の表地と裏地を使用したシューズは、リニューアルに合わせてすべて表地のみの総柄が登場。ソールは合成ゴムから本革になりました。

Relier81
Instagram: @relier81_kyoto
公式サイト

N’s 1182

アップサイクル

家業である西陣織の織屋「有栖川織物」に所属しながら、帯生地を使った洋服作りに挑戦し、自身のブランド「N’s 1182」を立ち上げたデザイナーの前田雄亮さん。

西陣織帯地を活用したアイテムは日本らしい引き算の美学を取り入れ、侘び寂び(わびさび)の美がにじみ出るような一点物を展開しています。今回は、“美しくエレガントを日常に生ける”をコンセプトとし、使われなくなった帯地や傷物などをアップサイクルした「N’s 818」コレクションに注目。

前田さんの一押しは 、歌舞伎に登場する衣装からインスピレーションを得た「OMIGOROMO Vest 」。日本の民族衣装の特徴を生かし、ファスナーやボタンなどを使用していません。スーツの上からも羽織れる今までにないベストに仕上がっています。

N’s 1182
Instagram: @ns1182jp
公式サイト

LOVST TOKYO(ラヴィストトーキョー)

アップサイクル

「LOVST TOKYO」は、廃棄りんごから生まれたアップルレザーをはじめ、野菜やフルーツをアップサイクリングした植物由来のヴィーガンレザーアイテムを展開するライフスタイルブランド。

サステナブルなライフスタイルを心がける人たちが、消費活動を行うときに感じてしまいがちな“罪悪感”に寄り添うブランド運営を志し、地球環境や動物に配慮した製品開発を進めています。

廃棄りんごを利用したトートバッグ「Apple 2Way Tote Bag」(22,000円)は、素材はもちろんのこと、飽きずに長く使えるようにデザインや使い勝手にも配慮した、ブランドのサステナビリティへのこだわりを反映したアイテム。

LOVST TOKYO
Instagram: @lovst_tokyo
公式サイト

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カエルデザイン

アップサイクル

毎年、800万トン以上がゴミとして海に流れ込んでいるというプラスチック。その重さはなんと、東京スカイツリー222基分に匹敵するといいます。「カエルデザイン」は、障がいのある仲間たちと協働して海洋プラスチックを回収し、アクセサリーに生まれ変わらせるアップサイクルブランド。

海洋プラスチックのフュージョンアクセサリーは、海岸で回収した海洋プラスチックを洗浄してアイロンでプレス、ハサミでカット、コーティング、金具をつけて完成するまですべての工程が施設で手作業で行われています。

写真は、石川県金沢市の海岸で回収した小さなマイクロプラスチックと金沢市が誇る金箔を閉じ込めた「マイクロプラの金箔入りピアス」(4,180円)。混沌とした色の混じり具合は一期一会。海洋プラスチックは全国約35カ所から届いていて、回収した地域ごとに保管し、それぞれの地名を記入して販売しています。

カエルデザイン合同会社
Instagram: @kaeru_design
公式サイト

yoccattaTOKYO(ヨカッタトーキョー)

アップサイクル

自動車部品が厳格に分別され、90%以上がリサイクルされているにもかかわらず、多くのエアバッグやシートベルトは再生されずに未使用のまま廃棄処分されているといいます。

代表の伊藤卓哉さんは、「イッセイミヤケ」のデザイナーとして活動後に独立。2007年よりバッグブランド「Magnu」、2015年より自動車のシートベルトとエアバッグをアップサイクルする「yoccattaTOKYO」を展開しています。

おすすめは、シートベルトのハンドルを肩にかければショルダートート、ヌメ革のハンドルを持てばトートバッグになる「ダブルハンドルトートM」(中央下 24,750円)。大容量のMサイズの他に、ひと回り小ぶりなSサイズも。

再生エアバッグから生まれたバッグは、とても軽くて丈夫。一つひとつ表情が異なる、唯一無二のアイテムをぜひ手にとってみて。

yoccattaTOKYO
Instagram: @yoccatta_official
公式サイト

UPCYCLE LAB(アップサイクル ラボ)

アップサイクル

2010年にスタートした、廃棄消防ホース・廃棄シートベルトをアップサイクルしたバッグを展開するブランド「UPCYCLE LAB」。

「消防ホースを再利用したスパイラルトートバッグ(大)」(20,000円)は、消火栓ボックスのなかで10年間人々の生命・財産を守る役割を果たしたホースと、消防ホース製造時に発生するロス材(未使用の端材)も再利用。

消防ホースの縫製加工には高い技術が必要になるため、国内の信頼のある工場で熟練の職人が一つひとつを手作業でしっかりと製作。廃材は色や柄を指定して回収する事ができないので、商品によって表情が異なるのも特徴です。

素材の製造から裁断、縫製まで純国産のメイド・イン・ジャパン。すべての工程が、素材を生かす確かな縫製技術をもつ職人のハンドメイドで行われています。

UPCYCLE LAB
Instagram: @upcycle_lab_official
公式サイト

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瀬戸内造船家具

アップサイクル

「瀬戸内造船家具」は、愛媛県今治市で地場産業の造船業が地域や社会とともに健全に成長していくために、浅川造船(造船会社)・真聖建設(建築会社)・オズマピーアール(PR会社)の3社で立ち上げたアップサイクルブランド。

家具の材料には、船の建造過程で職人たちの命を守ってきた木製(杉板)の足場板を活用しています。 一押しは写真の「Vintage Long Table」 (164,000円)。

天板には厚さ5cmで重厚感がある古材を使用。板の表面には船の塗装時に付着した塗料の跡や、ワイヤーで括られていたダメージの跡などが見られ、1本1本が唯一無二の存在感を放っています。また、脚にはアイアンの素材感が味わえる黒皮鉄を採用し、経年変化を楽しむことができます。

瀬戸内造船家具
公式サイト

PEEL Lab(ピール ラボ)

アップサイクル

植物由来のレザーを中心に展開する「PEEL Lab」は、廃棄ロスの植物や果物をアップサイクルした素材の活用を推進するグリーンテックベンチャー。日本、タイ、ベトナムに拠点をもち、植物由来のレザーをよりお手頃で身近なものとして展開することを目指す。

「地球温暖化の抑止」「食品廃棄ロスの抑制」「動物虐待を回避」を目標に掲げ、廃棄ロスになる予定だったパイナップルの葉で作ったレザー製品などを国内外の企業向けに販売。パイナップルの他にも、様々な植物を使用したレザーの開発に力を入れています。

「PEEL Lab」のレザーは、スポーツや家具、ファッションと幅広い用途に使用可能。なかでも特に注目したいのは、ナチュラルな素材を使用しながらも、リアルなレザーの質感を演出することにこだわったランドセル「Pinaseru」。動物愛護のために生み出された植物由来の素材は、従来のレザーの上品な感触や丈夫な質感を細部まで再現しており、PETA(全米最大の動物愛護団体)によって公式認定されています。

PEEL Lab
Instagram: @peel.lab
公式サイト 


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