RIEさん(仮名)の場合(29歳、アパレル会社勤務、彼氏なし)

※取材を基に製作しているノンフィクションストーリーです。

〇月×□日

三十路直前! 30歳の誕生日は彼氏とお祝いしたいと思っているけど、私の周辺にはいい男がいない。とにかく、新たな出会いを求めて、思い切ってTinderのアプリをダウンロード。マッチングアプリを使うのは初めてだし、多少の怖さはあるけど、このまま何もしなかったらひとりで30歳の迎えてしまうことになるし、それだけは避けたい。

友達が言っていた通り、あっという間にマッチして、あっという間にデートをすることに。「こんなにスムーズにいくもんなんだ~」と自分でも驚くほど。

Tinderで出会って初めてのデート相手は、営業職の篤志さん(仮名)31。仕事柄なのか、マッチ後のメッセージのやりとりがかなりマメ。イラッとすることもなかったし、むしろ、丁寧な対応に感動したぐらい。だから期待値はかなり高め。

実際に会ってみると、ほぼイメージ通り。「えっ! こんなにうまい話があるの?」と、アラを探したくなったけど、会話もスムーズだし、「彼女がほしくて始めた」と言っていたし、「これって、このまま付き合えるんじゃないの⁉」という雰囲気。でも、「僕、めっちゃ性欲が強いんですけど、そのへんどうですか?」という、彼からのひと言で少し冷静になった。

実は私、元カレとのセックスのトラウマがあるから、あまり積極的にはなれない…。篤志さんは性欲の強さを隠さず話してくれたから、私も誠意を見せようと思って、「実は、セックスにはトラウマがあって…」と告白。「そうなんですね。では、そのへんは様子見ながら行きましょう」と返されて、「え!? 本当にうまくいっちゃうパターン?」と、ビギナーズラックを期待しながら、その日は解散。

「次、いつ会いますか?」とLINEのやりとりをしていたのに、いつの間にか返事がこなくなった。「なんで、連絡がなくなったと思う?」と、友達に相談してたら、突然、篤志さんの名前をエゴサーチし始めた。

「その男、彼女いるよ」

友達の携帯画面を見ると、篤志さんのSNSに「彼女に会いに地元に帰ります」というフレーズ…。

「やっぱり、トラウマの話はしないほうがよかったかな」と思っていたけど、遠距離恋愛中の男が、性欲処理のためのセフレを探していただけだったことが発覚。やっぱり、マッチングアプリはろくなことがないな…。


Tinderとは......ティンダー=燃えやすい。位置情報を使ったマッチングサービスアプリ。

同じエリアでこのアプリを利用している人を結び付けてくれる新感覚の交流アプリとして多くの国で利用されている。完全無料/自分の周辺に住んでいる異性と出会える/外国人ユーザーも多い/マッチングしない限りメッセージを送れない、という特性から、日本でも女性が安心して使える。(ただし、100%安全とは言い切れないので、自己責任で使うことが大切)。

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