マッチングアプリを使った経験があるなら、一度は音信不通になったのに、突然また連絡が来る!なんて相手に出くわしたという人も少なくないはず。音沙汰がなくなったのに再び連絡が復活することから、この手の男性を「ゾンビ男」と呼ぶのだそう。

ここではアメリカ在住のライター&コメディアンであり、デート指南書の作者でもあるギャビ・コンティさんによる「ゾンビ男とのデート体験談」を、コスモポリタン アメリカ版からご紹介。この記事はあくまでギャビさんの体験だけれど、参考になることもたくさんあるはず。この世にははびこる「ゾンビ男」とのデートは、よく考えた上で安全を心掛けて!

※下記はギャビさんによるモノローグ。一部登場人物の名前は仮名です。

今年の6月初旬、ショーンというハンドルネームの男性とデートアプリで出会った私。ちょっとピンボケしたモノクロのプロフィール写真が気に入って、すかさず“右スワイプ”したんです。ライアン・ゴスリングっぽい雰囲気なのも良かったし。それから数日間、メッセージをやり取りしてすっかり意気投合。「ハッピーアワーを狙って飲みにいこう」と約束し、ジョークをやり取りしていました。

翌日、彼から「ギャビ“ちゃん”、今何してるの?」とメッセージが。そんな風に親しげに呼んでくれるなんて…彼ってカワイイ♡ と思い、そこですかさず「今『バチェロレッテ』を親友と鑑賞中♪」と返信。それから「ショーン“ちゃん”は今何してるの?」と聞いてみたところ…まさかの返信ナシ!

1時間経っても返信がないので、今後はそんな風に気安く呼ぶのはやめようと決意。翌日、以前のように「ショーン」と書いてメッセージを送るも音沙汰なし。なんてこと! 「ギャビ“ちゃん”」と呼び始めたのも、トークを始めたのも彼なのに…。

このできごとから私は敗北(=フラれた)を受け入れ、彼のことは私の前から消え去った「幽霊男」として忘れることに。彼はきっと「ショーン“ちゃん”」と呼ばれることに耐えられなかったのでしょう。

ところが数か月後、別のデートアプリでこの幽霊男と再び遭遇することに! 「あなたはもう死んだと思ってた」と言ってみると、彼は突然連絡を絶ったことを謝り、「今晩飲みに行かない?」と誘ってきました。私は(考えた上で)「これはセカンドチャンスってことなのかも」と思い直し、「いいわよ」と返信。

が、しかし。これがテレビ番組だったら、ここでこんなナレーションが流れるはず。

「ギャビはこの後、痛い経験をすることになろうとは、その時は夢にも思っていませんでした…」

バラの花を持ってやってきた彼と、今どきのクラフトビールを飲みながら2回のデートをしたところまでは良かったけれど、その後、あろうことか彼はまたどこかに消え去ってしまったのです。本当、なんてことなのよ!

実際、「同じようなエピソードに心当たりがある」人は多いはず。「幽霊のように消え去る→復活(そしてまた消え去る)」ことを、オンライン掲示板用語では「ゾンビる(zombie-ing)」と言うのだそう。

一度は幽霊と化してあなたの前から消え去ったのに、後日「復活を遂げる」ゾンビたち。復活方法は、電話、SMS、DM、もしくは別のデートアプリでの再会などさまざま。

しかしゾンビ男に会うたびに、あなたはきっとこんな風に悩むはずです。

「もう一度彼に賭けてみるべき?」

「過去の失礼行為は許し、“今”だけを見つめ、(私がショーンとデートしたように)もう一度デートしてみるべき?」

「ゾンビ・ザ・“ショーンちゃん”」との経験を通じて学んだ今の私の答えは「ノー」一択。でも、人それぞれ考え方があると思います。

結婚&家族関係セラピストのジェーン・グリア博士は、「ゾンビ男とデートする場合は、用心することが肝心です」と警告。「デートの前にきちんとプランを立てましょう。いつどこで会うのか、またその後どのぐらいの頻度でメッセージを送るのかも大切です」。なるほど。

以下に紹介するのは、専門家が提案する「ゾンビ男とのデートで注意するべきこと」。しっかり考えた上で、判断することが肝心です。

「ゾンビ男」を信用できるか再考する

The Man Whisperer(男性の囁き/原題訳)』の著者である作家のドナ・ソジオさんは「男性の失礼な態度を受け入れるべきではない」と主張。「ゾンビ行為」にあなたが耐えられるか否かではなく、「ゾンビる」ことそのものが許すまじき行為だからとのこと。ゾンビ男の行動に少しでも傷ついているなら、その関係は復活させるべきではありません。彼が信用できない人物である事実は、その後もずっとついてくるはずです。

身の安全を自問自答する

誰になんと言われようと気にする必要はないけれど、あなた自身が「安心、安全」と感じられることが何より大切。もし少しでも不安を感じ、「1人でデートに行きたくないな」と思うなら、行かないことが身のため。

黄色信号を無視しない

以前に彼が「幽霊のように消えてしまった」件以外にも、「彼って何だか…変⁉︎」と思ったことはない? (きっと心当たりがあるはず!)

The Offline Dating Method: How to Attract a Great Guy in the Real World(オフラインデートの法則:素敵な相手を現実に引き寄せるには?/原題訳)』の著者である恋愛コーチのカミーユ・ヴァージニアさんは「デートアプリでやり取りしている最中、人はできるだけベストの振る舞いをして相手に良い印象を持ってもらおうとするはず。しかし、幽霊男やゾンビ男は、マッチングの段階でそんな基本的なこともできていないのです」とコメント。「今後も同じ問題が再発すると思った方がいいでしょう」。

謝罪の有無

もし相手が「幽霊化した」ことに正当な理由がある場合、許してあげるのもアリなのかも。しかしそれは「ごめんなさい」という言葉と共に「心からの謝罪」があった場合に限ることを忘れないで。

「『忙しかったから連絡できなかった』などの言い訳ではなく、納得できる理由と心からの謝罪があった場合はもう一度チャンスをあげても良いでしょう」とソジオさん。確かに「忙しかった」なんて、言い訳にもならないはず。誰だって忙しいに決まっているのだから!


「幽霊男」「ゾンビ男」「ゾンビる」などのネット用語だけを見れば、シリアスな印象は感じられないかも。でも、これらはすべて「リスペクトがない」人を指す言葉。マッチング初期の段階で突然音信不通になるなど、信用できない態度を取る相手であれば、実際に会ってもそれは変わらないはず。

私からのアドバイスは「幽霊男やゾンビ男は徹底的に排除すべし」。楽しいデートをしたいなら、そんな男たちは初期段階でポイ捨てしましょう。

そんなゾンビ男たちに負けないように頑張ろう!

この翻訳は、抄訳です。

Translation: 宮田華子

COSMOPOLITAN US