ラッパーのジェイ・Zが、アルバム『4:44』を発表したのは昨年のこと。自身の浮気を妻ビヨンセへ謝罪する内容の歌が含まれており、ビヨンセのアルバム『レモネード』へのアンサーアルバムだと大きな話題に。そして、もう一つ注目を浴びたテーマが、ジェイ・Zの母親であるグロリア・カーターがレズビアンを告白したこと。ジェイ・Zは当時のことを改めて、有名司会者の番組で語った。

女手一つでジェイ・Zを育てあげた母グロリアのカミングアウトを歌っているのは、「Smile」という一曲。「4人の子どもがいるママはレズビアン/ずっと演技をしてきた女優だ/隠す代償は薬品だった/恥と痛みに耐えられなかったんだ/あなたが恋をして僕は喜びの涙を流した/彼でも彼女でもどっちでもいい」という歌詞は、グロリアが長年セクシャリティを隠そうとしてきたことを物語っている。

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JAY-Z - Smile ft. Gloria Carter
JAY-Z - Smile ft. Gloria Carter thumnail
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そんな母のカミングアウト当時の想いを、「Netflix」で4月6日配信予定の番組『デヴィッド・レターマン: 今日のゲストは大スター』で語ったジェイ・Z。

「運命じゃない人と、一緒に人生を歩む辛さを考えてみてほしい。それも、子どもを守るためだけにです。母は、子どもを危険や世間の恥から守るために長年そうしてきた。そんな女性が私に、『彼女を愛しているかも』と告白してくれた。彼女がやっと自由になれたことを、とても幸せに感じたんです。これはたった8ヶ月前、アルバムを制作していた時に起きたこと。その翌日に、私はあの歌を書きました」

また、実は母グロリアがレズビアンであることを前から気づいていた、とも。

「レズビアンだということは、実は前から気付いてた。でも、ちゃんと会話をしたのはその時が初めてだったんだ。それに、母からパートナーを愛していると聞いたのも、その時が初めてだった。『彼女を愛しているかも』って。私に告白をしつつも、『かも』なんて添えて少し曖昧にしていたね。それでも私は泣いてしまいました。これまで、嬉し泣きなんて信じていなかったのにさ」

ジェイ・Zに告白をした際に、泣いた彼から「最悪な人生だっただろう」と言われたことを明かしていたグロリア。息子の問いに彼女は、「いいえ、最悪ではなかったわ。ただ、ちょっと違っただけ」と話したのだそう。

息子が47歳になるまで、子どものことを想ってセクシャリティをオープンにしてこなかったというグロリア。そんな母の思いやりやこれまでの苦労を感じ、時代の変化と共に自由を得た彼女のために喜びの涙を流した息子。なんとも素敵な親子関係!

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JAY-Z Discusses His Mother's Coming Out Story | My Next Guest Needs No Introduction | Netflix
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