11月16日、所属事務所の元代表によるメンバーへの暴言や暴行などが報道されていた韓国のボーイズグループ・OMEGA X(オメガエックス)が記者会見を開き、集まった報道陣を前に、彼らが受けた不当な扱いの実態や現在の心境を語りました。

2021年6月に「VAMOS」でデビューした11人組のOMEGA X。当時、メンバー全員が過去に別のグループで活動した経歴をもつグループとして注目を集めました。

しかし先月、メンバーらが所属事務所SPIREエンターテインメントの代表(当時)から暴言を受ける様子を録音した音声を、ファンがSNSに投稿。その後、ワールドツアーで滞在していたアメリカから帰国するのに事務所のサポートが受けられず、メンバーが自費で航空券を購入していたことも報道され、波紋を呼んでいました。

記者会見では、まずリーダーのジェハンが「どこかで(自分たちと同じように)不当な扱いを受けている誰かのために、そして私たちのように夢を見るすべての人のために勇気を出した」と、口を開きました。

「今まで私たちが我慢して耐えるしかなかったのは、我慢しなければ最後の機会が消えてしまうという恐怖があったからです。私たち全員にとって(OMEGA Xとしてのデビューは)再挑戦する2回目の夢だったので、こんなことで時間を無駄遣いしたくありませんでした。また、私たちを信じ、応援し、待っていてくれるファンの方たちのためにも我慢しないといけないと思っていました」
「しかし、これ以上耐えられない状況に達し、どこかで(自分たちと同じように)不当な扱いを受けている誰かのために、そして私たちように夢を見るすべての人のために勇気を出しました」
 
Mydaily / Aflo

元代表はメンバーたちに対し、既に報道されている暴言などの行為以外にも、脅迫やパワハラ、セクハラを常習的に行っていたと明かしたジェハン。「自身の自死をほのめかす脅迫でメンバーたちを不安にさせ、一部メンバーは精神科での治療まで受けなければならなかった」と言います。

「私たちは音楽を愛しステージを愛する人間として、『商品』ではない『人』として尊重されたかっただけです」

同じくメンバーのイェチャンは「『今までガスライティングを受けていたのかな』という疑いが確信に変わった。自分がバカみたいで怒りも湧いた」と話しました。

「こういった状況は、私たちだけが経験していることではないと思います。(中略)私たちは関心をもってくれる方々や応援してくれる方々のおかげでこの場でお話することができていますが、今もこの社会にはパワハラやガスライティングを受けている人たちがいるはずです」
「私たちの事件が、弱者が夢のために人権を放棄することがない世界が実現するために、少しでも役に立てればと思います」
 
Mydaily / Aflo