はじめまして。コスモポリタン編集部の新米アシスタントエディターのマリエです! 編集部にやってきて1カ月、まさかのチャンスが巡ってきました!
それが、突然降ってきた「トム・ハンクスが来日」というニュース。どうやら日本で公開中の映画「ハドソン川の奇跡」の記者会見のためらしく、でも他の編集部員は行けないとのこと…。『え、私めちゃくちゃ行きたい…』 到底行かせてもらえるはずもないと思いつつ 、このチャンスは逃したくない! と、思い切って編集長に尋ねてみることに。
すると…
「あ、いいよ。いってらっしゃい」
え…いいの!? いいんですか? そんなあっさり…。本当にいいんですか??
人生で一番勇気をふり絞ったお願いは、あっさり許可され、私は本当にトム・ハンクスの会見に参加することになったのです!!!
ミーハー心いっぱいでいくことになったものの、何も知らないで行くわけにはいかない!ということで 、来るその日に向けて、準備を始めることに。
トム・ハンクスの出演作品を土日で5本観て、焦る
先輩からお叱りを受け、出演作「フォレスト・ガンプ/一期一会」 「ユー・ガット・メール」など、とにかく朝から晩までトム・ハンクスを見まくっていたら…。あれ? トム・ハンクスってなんかめちゃめちゃ凄い人なんじゃないの? ひょっとして私、とんでもない人にインタビューしようとしてる…?? やっと危機感が湧いてきて、自分の無知さを恥じると共に、急に焦りだしました。そして緊張が高まって眠れなくなる始末に。
Youtubeで過去のインタビューを根こそぎ観て、ファンになる
トム・ハンクスの出演 番組や取材を確認。え、根っからのコメディアンじゃん! 調べれば調べるほど、どんどん彼の虜になっていく私…。
質問を50個考えて、わからなくなる
質問を50個ひねり出す作業。でも、よく見てみると…ん? 言い換えてるだけだ…と、結局10個に絞ることに。
【いよいよ当日】
初めて間近でみるトム・ハンクスに私は…
これで完璧!と当日を迎えた。会場は着席型で司会から指名を受けてようやく質問が出来る会見。
「目が合って、お気に入り記者になれちゃうかも♡」と妄想と夢いっぱい。もうすっかり彼のファンになり極度の緊張感にドキドキが止まらない…!
そしてついに…憧れの人、トム・ハンクスが登場!!
トム:やあみなさん、こんにちは。会う事が出来てとても嬉しいよ。
初めて間近でみる、大物ハリウッドスター、トム・ハンクスに私は大興奮!! 画面で見るより数倍かっこいい!
しかしさわやかな挨拶もそこそこに、彼は急に記者会見場だったリッツ・カールトンを褒めだした…。
トム:リッツ・カールトンはとても素敵なホテルだね。パーク・ハイアットもとても素敵で、ヒルトン・ホテルも素晴らしい。東京にあるホテルすべて最高だよ!
(なにこれ、ホテル褒めまくってる!! 映画全然関係ない! あ、でも会場みんな爆笑してるー! さすがトム!)
「では、ここで質問のある記者の方はいらっしゃいますでしょうか?」
キター! はい!! 私を…! と言わんばかりに腕をまっすぐ伸ばして、熱い視線を送るが…。
1人目…美人。顔か? 顔なのか!?
2人目…今度はスーツを着たインテリ系の美人。
3人目…清楚系の記者。ああ…なんで私Tシャツにジーンズなんだろう…。だんだん心が折れかけてきた。
誰よりもまっすぐ高く手をあげてるのに、全然あててもらえない!!
「では、最後の質問になります。質問のある方はいらっしゃいますでしょうか?」
え、もう!? 正直諦めかけていた。でもせっかくここまできたし、最後まで望みは捨てたくない! ということで挙手!! すると…?
なんか司会者がこっちをみてる? 目があった! と思いきや司会者がついにこっちを指差した! 「え、私!? 遂に質問できる!?」と喜びかけたとき…。
「では、そこの青いシャツの女性」
え? 白いTシャツの女性じゃなくて?
…残念ながらあてられたのは私じゃなかった。
こうして私の挑戦ははかなく砕け散ることに。
ああ、一週間寝不足気味で臨んだ取材だったけど、こんなあっけなく終わってしまうものなのか…と、気合いを入れすぎていた分ショックは大きく…。
すると先輩が「まぁそんなもんだよ」と。ミーハー心だけで参加したいと思った考えの甘さと無謀さを恥じた私。でも、取材ってこんなに大変なんだな、と思いつつも「編集者って絶対超おもしろい!!」という気持ちが以前より高まったのは不思議な体験。
そして私には新たな目標が。「いつかトム・ハンクスを独占取材してこのストーリーを彼に打ち明ける!」
今回のようなチャンスはもうしばらくめぐってくることはないかもしれないけど、新米アシスタント、今日も夢と希望を胸にこれからも頑張ります!!
そしてトム・ハンクス主演映画『ハドソン川の奇跡』大ヒット上映中です!
ぜひみてみてください!