アフリカ系アメリカ人公民権運動を促進させるきっかけとなったと言われている、アメリカ南部ミシシッピ州で起きた、エメット・ティルの事件。長年をかけてようやく映画化が実現し、『TILL(原題)』としてニューヨーク映画祭などでお披露目されたばかり。

すると、同作品に出演しているウーピー・ゴールドバーグの体型に対し、とある評論家が「太らせるための特殊メイクで気が散った」とコメント。これに対しウーピー自身が、病気の影響による自身のありのままの身体であることを告白。

実際に起きた凄惨な事件をもとに映画化

1955年に、ミシシッピ州にいる従兄弟のもとを訪れていた、14歳の黒人少年エメット・ティル。ところが、とある白人女性に向けて口笛を吹いて“暗黙のルール”を破ったと疑われ、後日その女性の家族によって誘拐され、暴行されたうえで殺害されている。

川から発見されたエメットの遺体はその暴力の凄惨さを表しており、エメットの母親の強い想いであえて棺を開けたまま葬儀が執り行われ、多くの人々が行列をつくり葬儀に参列したという。

そんなエメット・ティルと、その母親の物語を描く『TILL(原題)』。 アメリカでは、2022年10月末の劇場公開が決まっている。

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「あれは、私の身体」

プレミアなどで先行視聴した評論家などから絶賛されている、同作品。 ワールドプレミアが行われたニューヨーク映画祭でスタンディングオベージョンが起こり、メイミーを演じたダニエル・デッドワイラーは映画賞を期待されている。

ところが、とある映画評論家が同作に出演しているウーピー・ゴールドバーグについて、「太っているように見せるための特殊メイクで気が散る」と批判。

演技には一切触れることない外見批判に対し、トーク番組『The View』に出演したウーピーが、作品に映し出されているのが「自分の身体」であることを告白。

「とある女性が書いた映画評論記事に、私が着用していたファットスーツ(特殊メイク)によって気が散ったと書いていました。あなたが作品のことをどう思うかは自由ですが、あれはファットスーツなどではありませんでした。あれは、私の身体です。ステロイドの結果ですよ。昨年私が体調を崩したことを覚えていませんか? きっとあなたはこの番組を見ていないから、知らなかったのでしょう」
「私が言いたいことは、もちろん映画を気に入らなくても良いけれど、人の外見を批評することはやめた方がいいということ。意見を言う時は、演技に対するものであるべき。何か分からないことがあるのであれば、それは誰かに聞いてほしい。私を侮辱するつもりはなかったのでしょうから」

昨年、坐骨神経痛を患って入院したばかりのウーピー。しばらくは脚を動かすこともできず、歩行器に頼っていたことを明かしていた。また、治療の一環でステロイドを利用していたことも伝えられていた。