スーパーボウルのハーフタイムショーに出演したリアーナにとって、ステージでパフォーマンスを披露するのは数年ぶりのこととなった。当然ながら大きな話題となっていたこのステージで、リアーナはイベントの主催者であるNFLから、一体いくらを受け取るのだろうか──? 実際のところ、その答えに大きなショックを受ける人もいるかもしれない。

歴史的に「ノーギャラ」

これまでも、スーパーボウルでのハーフタイムショーでパフォーマンスを披露するアーティストたちに、ギャラが支払われたことはない。経済誌『フォーブス』によると、それは、今年も同じ。

NFLの広報担当者はこれについて数年前、『フォーブス』に対し、「アーティストには報酬を支払うのではなく、ステージでのパフォーマンスにかかる制作費やその他のコストを負担している」と説明している。

確かにNFLは、出演するアーティストたちに「労働組合が定めた最低賃金」を上回る額を支出しているだろう。だが、それは彼らが通常のステージで稼ぐ数十~数百万ドル(数千万~数億円)という金額の、ごく一部にすぎない。

ただ、いずれにしても、NFLが13分間のハーフタイムショーに出演するアーティストにギャラを支払わないことには、それなりの理由があるという。

apple music super bowl lvii halftime show press conference
Jeff Kravitz//Getty Images

それでも出演者には多額の収入

スーパーボウルのハーフタイムショーは、巨大なプラットフォームのようなもの。ショーの終了後、出演したアーティストのストリーミングのセールスは、一挙に跳ね上がる。

Spotifyによると、2020年のショーに出演したジェニファー・ロペスの曲の再生回数は、335%に増加した。また、シャキーラの曲は230%増えたという。

そのほか『ビルボード』誌は、ジェニファーとシャキーラがハーフタイムショーで披露した曲のダウンロード数はその日、(前日のおよそ1000から)約1万6000に急増したと伝えている。

2017年に出演したレディー・ガガのアルバムと楽曲は、ショーの後に売り上げが1000%に増加している。つまり、スーパーボウルのステージに立てば、そのアーティストの売上高は、配信を通じて大幅に増加することになる。

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
Rihanna Is Back | Apple Music Super Bowl LVII Halftime Show (Official Trailer)
Rihanna Is Back | Apple Music Super Bowl LVII Halftime Show (Official Trailer) thumnail
Watch onWatch on YouTube

制作費には「上限」がある

ハーフタイムショーに出演するアーティストのステージの制作費(数百万ドル、つまり数億円にのぼることもある)は、NFLとアップルミュージックが負担することになっている。

ただ、その金額には上限があり、アーティストのビジョンがあまりに大きく、提供される金額では賄いきれないこともあるという。例えば、2021年に出演したザ・ウィークエンドは、思い描くとおりのステージを実現するため、自ら700万ドル(約9億2400万円)を支出したという。

また、関係者が『フォーブス』に語ったところによると、昨年出演したドクター・ドレーも、自費で700万ドルを支払っているとのこと。ただ、ドクター・ドレーのアルバムの売り上げは、ショーの後は183%、ストリーミングの再生回数は105%と増えており、それだけの金額をかけただけの価値は、十分にあったとみられている。

リアーナはハーフタイムショーの前の記者会見で、17年に及ぶ自身のキャリアをたたえるステージにしたいと考えていること、それを実現するために、わずか13分という短い時間をいかに最大限に活用するかということが、最も難しいことだったと語っていた。

また、このショーの前には、リアーナがステージ後にツアーの開始を発表するのではとうわさされていた。だが、実際には、第2子の妊娠が発表されている。

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
Rihanna speaks ahead of her Super Bowl LVII halftime performance
Rihanna speaks ahead of her Super Bowl LVII halftime performance thumnail
Watch onWatch on YouTube

From COSMOPOLITAN US