オモコロでの人気連載『ツキイチ!生理ちゃん』の実写映画化が話題になっている小山健さんによるお仕事マンガ。関西のとある出版社を舞台に、隣り合って座る二人の編集者ハナちゃんと山形さんの会話を定点観測しています。映画やドラマの影響で、すっかり出版社=蹴落としあいの厳しい世界というイメージが定着していますが、この本では、もう少しだけ優しい世界が広がっています。決して専門的な仕事内容にフォーカスしているわけでないので、編集者でなくても自分ゴト化して読めるはず。
仕事をしていると、色々な要素が絡みあって、自分の力だけではどうにもならない場面が多々あると思います。主人公たちも、そんなもどかしさと日々奮闘しているわけですが、ミスをした時に気晴らしにコンビニまで付き合ってくれたり、煮詰まった時にかけてくれたちょっとした言葉が大きなヒントになったり、意見の相違も否定せずに包み込んで笑いに昇華してくれたり…と、お互いがお互いを補完している様子がとても愛らしい。味方がいるっていいな、私も誰かにとって山形さんのような存在でありたいな、と思わせてくれる漫画です。心が毛羽立ったら読みたくなる一作。
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