今年の夏に代理母で子供を迎える予定であることを発表していた『クィア・アイ』のタン・フランス。先日、我が子の誕生から3週間ほどが経過していることを明かし、喜びのコメントとともに、粉ミルクで育てることへの偏見をなくしたいという思いを発信。
依頼人を素敵に変身させるリアリティ番組『クィア・アイ』のファッション担当として知られる、タン・フランス。イラストレーターのロブと結婚しているタンは、父親になりたいという想いを20年ほど前から抱いていたそう。
そんな夢に向かってタンとロブは昨年の5月から本格的に活動をし、ついに今月待望の息子と対面できたことを明かした。
「僕たちの息子を暖かく迎えてください。7月10日にイスマイル・フランスが誕生しました。予定よりも7週間早く生まれたので、新生児集中治療室に3週間入院していましたが、ようやくおうちに連れて帰ることができました。心から愛していますし、すっかり骨抜きです。代理母も、出産後の体調は良好です。人生最大の贈りものに感謝の気持ちでいっぱいです」
そんな喜びを噛み締めているタンとロブだけれど、実は代理母の妊娠を発表してからというもの、今でも根深い“母乳神話”にプレッシャーを感じてきたんだそう。
そんな背景から、粉ミルクの企業「Bobbie」とコラボすることにしたタン。
同社は「How is feeding going?」というキャンペーンを通して、親に「授乳は上手くいってる?」と授乳に限定して質問するのではなく、「赤ちゃんはミルクを飲んでる?」などと聞くことを提案。そうすることで、搾乳する人やミルクと母乳の混合で育てる人、また粉ミルクだけで育てる人が置いてけぼりにされないという意図があるんだそう。
子どもを迎える前から、母乳育児を前提にした質問をよくされたというタンは、同キャンペーンを通して、粉ミルクでの子育てを普通にしたいというメッセージを発信。
「子どもを授かったと発表してからは、『誰に母乳を寄付してもらうの?』、『代理母が母乳をくれるの?』などと聞かれました。それなのに、粉ミルクのことは誰一人として話題にしませんでした」
「今はゲイの男性が養子を迎えることができるし、代理母を通して子どもを授かることもできる。…ということは、赤ちゃんの栄養源に関する会話も進化させなければならないんです。私の子どもが大きくなったときに、授乳で育てられなかったから劣っていると思わないようにするためにも、これは重要なことなんです」
「Bobbie」のキャンペーンにはタンの他にも乳がんの治療をした女性や4人の幼い子どもを育てるママなどが参加し、「私の胸が母乳を出す前提で話さないで」、「私の精神の健康を犠牲にしてまで母乳をあげるべきだと言わないで」などと訴えている。