友人から送られてきた自分の写真を見て、顔や体型が違って見えると思ったことはありませんか? セルフィーや鏡に映る姿とは別人のように感じ、「周りからはこんな風に見えているんだ」と時に落ち込んでしまうこともあるはずです。

そこで本記事では、セルフィーと他人が撮った写真が違って見える理由を<コスモポリタン イギリス版>からご紹介します。


語り:アリス・スネイプ
(コスモポリタン イギリス版 エディター)

「自分はこんな風には見えない…」

週末に友人が撮ってくれた写真が送られてきたとき、私は思わずゾッとしました。写真に写る自分の体の隅々を見るために、太ももやお腹、顎までをもズームアップしたのです。

その朝、身支度をしながらふと鏡に映った自分を見ると、友人が撮影してくれた写真の姿と同じようには見えず…。さらに、セルフィーをする際にスマホの画面に映る自分の体とも、完全に異なって見えたのです。

それからInstagramをチェックすると、ボディポジティブインフルエンサーのアレックス・ライトが、他人が撮った写真とセルフィーを並べたものを投稿していました。この投稿を見たときは、まるで自分のことのようで、とても共感を覚えました。

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アレックスが投稿した比較写真を見ると、写っている体型の違いに気づかされるはずです。ところが彼女はキャプションで、2つの写真はどちらも「服のサイズや体重が同じもの」だと綴っています。

「最近ミラーセルフィーをたくさん投稿していますが、『痩せたね。ダイエットしてるの?』というDMが、多くの人から届きます。『スリムに見えるのがうらやましい』と書いてある場合も」

「もちろん、みなさんからのメッセージを批判するつもりはありません。ボディイメージに悩んでいる人が多いことを考えれば、このような反応は当然のことでしょう」

「それにこの“理想的な世界”のなかでは、写真を見てもその人の本当の体の大きさまでは分からないはず。その状況が、いかに非現実的であるかを理解する必要があるのです。そう考えると、私は自分と写真に写る誰かを比較すべきでないと思います」

同じ体重でも体型が違って写っていることには理由があり、アレックスは「アングルや撮影方法の違い」がその原因の一つだと言います。

この投稿には、数時間で1万7,000以上もの「いいね!」がつき、多くの人が共感した内容だったのは明らか。そしてコメント欄には、たくさんのメッセージが寄せられています。

「体が大きくなっているような気がして、他の人が撮った写真を見るのは苦手。『これが私だ』と思えるのは、鏡を見たりミラーセルフィーをするとき。でも、他の人が撮った写真を見ると、『そんな風に見えているのか…』と常に不安になってしまいます」
woman looking at mirror after home fitness exercise
Aliaksandr Barysenka / EyeEm//Getty Images

また、フォトグラファーのナディア・メリも同投稿にコメントを残し、セルフィーと他人が撮った写真が違って見えるのには、正当な理由があることを説明しています。

「フォトグラファーの私は、その“違い”こそに夢中になっていますが、鏡やプロの一眼レフカメラ、携帯電話のカメラ、フロントレンズやバックレンズなど、私たちの体と顔はこれらのすべての機器でまったく同じように見えるわけではありません。どれもこれも、私たちの実際の姿を写しだしているわけではないのです」

「レンズを通して撮影すると3Dではなく2Dになり、目の前にいる人の姿を正確に表現できているとは言えません。なので私は、常に被写体に対して『写真に写っている姿をあまり真剣に受け止めないでくださいね』と伝えています」

フォトグラファーとして常に人の顔を研究しているからこそ、ナディアは自身の作品の魅力の1つを「実際に目の前にあるものをカメラがとらえられないこと」だと言います。

「人は通常、レンズを通すと実際よりも少し横に広がり、平たく見えます。カメラ付き携帯電話でさえも、私たちが実際に見ているものを写しだせていないのです」
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Finn Hafemann//Getty Images

また別のフォトグラファーであるフィーバー・ドリームは、次のように述べています。

「カメラのレンズと焦点距離によって、顔の形が変化し、同じような距離から撮影した場合でも、顔がより丸く見えたり、細く見えたりすることがあります。鏡であれば、ガラスの光の屈折の仕方にも違いがでます」

「普段目にしない角度から自分の姿を見るのは、衝撃的なことだと思います。また、他の人に写真を撮られることに慣れていない場合は、より強くそう感じるでしょう」

そして、比較写真をInstagramにアップしたアレックスは、同投稿の最後にこのように綴っています。

「セルフィーと他人が撮った写真は違って当たり前。そもそも比較する必要もないのです」

※この翻訳は抄訳です。
Translation: ARISA ISHIMOTO
COSMOPOLITAN UK