ジェニファー・アニストンは、自身の出世作となった1990年代の大ヒットドラマ『フレンズ』について、Z世代のすべてが「『政治的に正しい』と思っているわけではない」(ポリティカル・コレクトネスに欠けると思われている)ことを理解していると話しています。

そして、このドラマとコメディを取り巻く状況の変化について、特別な思いをもっているよう。

新作映画のプロモーションのために訪れたパリで<AFP>の取材に応じたジェニファーは、次のように語りました。

「いまは少し、やりにくい状況ですね。とても慎重にならなければなりませんから、コメディアンにとっては本当に難しい状況です。コメディの素晴らしさは、自分自身を笑うこと、人生を笑うところにあるからです」
「(昔は)頑固者についてジョークを飛ばし、笑うことができました――それが面白かったのです。そして、それは人々に、人がどれほど滑稽なものかを教えることにもなっていました。ですが、いま私たちには、そうすることが認められていません」

さらにジェニファーは、『フレンズ』についてはこう話している。

「あらゆる世代の人たち、子どもたちのなかに、昔の『フレンズ』のエピソードを見て、不快に感じる人たちがいます」
「決して意図したわけではありませんが、そのように感じられているものもあります…ですが、私たちがもっとよく考えるべきだったものもあります。ただ、当時はいまほど、敏感ではなかったのだと思います」
フレンズ ドラマ ジェニファー・アニストン
NBC//Getty Images

インタビューについて報じた<Yahoo! ニュース>によると、ジェニファーはこうしたカルチャーの変化が、コメディ映画が減少する一因になっている可能性もあるとして、それは「悲劇」だと述べています。

「世界にはユーモアが必要です! 自分を深刻に受け止めすぎてはダメです。特にアメリカでは。すべての人が、あまりに大きく分断されています」

一方、ジェニファーは2021年12月、この年に配信が実現した『フレンズ:ザ・リユニオン』について、「タイムトラベルは難しい」と<ハリウッド・リポーター>誌に明かしていました。そして、『フレンズ』を撮影していた当時に戻ることをつらく感じた理由について、次のように語っています。

「私たち(メインキャスト)は、あまりに認識が甘かったのだと思います。『どれほど楽しいことになるだろう』と思っていました。セットはすっかり元通りに組み立てられていました」

ただ、自分でも驚いたことに、ジェニファーにとってそれはまるで「過去に挨拶をしている」ように思えたとも話しています。

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