世界的に知られるランジェリーブランド「ヴィクトリアズ・シークレット」の広告塔である“エンジェル”たち。ブランドの顔ともいえる存在で同業のモデルたちからも憧れられてきたけれど、内部関係者のリークによると、最近になって状況が変わりつつあるんだそう…。

人気モデルの登竜門として知られ、昨年まで年に一度行われていたファッションショーでは、象徴的な羽を着けて歩くことも多かったヴィクシーエンジェルたち。今年初めには、新たに4名のモデルたちがエンジェルに加入したことでも話題になっていたけれど、どうやらその影響力に陰りが見えてきたよう。

先日、 ヴィクシーエンジェルとして活躍するモデル4名(ジョセフィン・スクライバー、エルザ・ホスク、ジャスミン・トゥークス、ロミー・ストリド)が、ファストファッションブランド「Boohoo」によるイベントに集結。驚くべきは、同ブランドがヴィクトリアズ・シークレットとは一切関係がない上に、ホリデーキャンペーンのモデルを務めている彼女たちは、ショップサイト内に登場しているほか、自身のSNSでも宣伝を行っているということ。

boohoo x All That Glitters Launch Party
Dana Pleasant//Getty Images
ホリデーキャンペーンに起用された5人のモデルのうち、4人がヴィクシーエンジェル。
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@boohoo//Instagram
Instagram上で公開されているビジュアルにも4人の姿が。

実はこれこそが、ヴィクシーエンジェルの存続が危ぶまれている理由の一つ。というのも、ヴィクトリアズ・シークレットの内部関係者によると、エンジェルたちはその契約から外部の仕事が制限されてきたから。特にヴィクトリアズ・シークレット以外の水着ブランドや美容系のブランド、香水などの広告に出演することは禁止されていたほか、これまでは「アメリカンイーグル」のようなアパレルブランドとの仕事も許可されていなかったという。

「こんなことが起こるなんて、1年前にはありえませんでした。高嶺の花であるヴィクシーエンジェルたちが、ファストファッションブランドの顔になるなんてことはなかったんです」

関係者はさらに、今後ヴィクシーエンジェルがいなくなる可能性も示唆。

「一昔前までは、ヴィクトリアズ・シークレットの仕事をするだけでスーパースターになれました。でも近年は、業界全体が変化を遂げています。エンジェルがいなくなることも想像できます」

実際にヴィクトリアズ・シークレット自体も、今年に入って時代や業界の変化に合わせた改革を始めており、新たにエンジェル入りした4名も以前に比べると多様性のある顔ぶれになっている。また同ブランドの親会社「L Brands」のCEOも「進化し成長しなければならない時がきた」と話しており、今年のショーは中止だということがすでに伝えられている。

圧倒的な人気と存在感を放っていたヴィクシーエンジェルも、ブランドの進化と共に変化の時を迎えているのかもしれない。