常に変化し続ける体を見守り続けて約9カ月後、出産を終えた喜びはひとしお。そんな中、出産後に短期間で元の体型に戻したセレブの写真を見てため息をつくしかない人も多いのでは? そこで、コスモポリタン アメリカ版が、一般人が現実的に取り入れ、実行できる減量方法を専門家に尋ねてみました。

授乳はカロリーを消費しても、ダイエットではない

授乳しただけで体型が戻ったと証言するセレブがいることは確か。だからといって、他に何もしないで体型がキュッと元通りになると思ったら大間違い。カリフォルニア州サンタモニカのプロヴィデンス・セント・ジョン・ヘルスセンターに勤務する産婦人科医兼女性の健康の専門家のシェリー・ロス医師によると、そもそも、授乳中は普段よりも400~500キロカロリー多く摂取する必要があるんだとか。

ちなみに、増加分のカロリーの3分の2は食べ物から消費され、残りは妊娠中の体重の増量分から消費されるのが理想なんだそう。そのため、健康的な食生活にこだわれば、自然に体重が減るらしい。

でも、体重を早く減らそうとして食事制限するのはもってのほか。というのも、1日の摂取量が1,800キロカロリーを下回ると、母乳の出が悪くなり、疲労も増してしまうから。

出産直後の「ぽっこりお腹」は、子宮とは無関係

これについては、妊娠中に子宮が大きくなったことが原因、と聞いたことがある人もいるはず。

ところが、カリフォルニア州ファウンテンバリーにあるオレンジ・コースト・メモリアル・メディカルセンターで不妊治療専門医として勤務するのデヴィッド・ディアス医師は、「子宮は収縮性のある筋肉で作られており、脂肪は全くない」とコメント。出産後6週間もすると、子宮は通常のサイズ(梨くらい)に戻るんだそう。

ということは、出産してから1年経ってもぽっこりお腹が残っていれば、それは妊娠中についた脂肪である可能性が大。

出産前の体型は、どれだけ早く元の体型に戻れるか、ということと関係

出産後、数週間でスキニージーンズが履ける人や、引き締まったビキニボディを披露しているインスタグラマーを見たことがあるはず。その逆のパターンの人も。前述のロス医師によると、妊娠中に増加した体重が元に戻る標準的な期間はなく、妊娠中に増えた体重が多ければ多いほど、体重が元に戻るまで時間がかかるんだとか。

ロス医師は、「妊娠中に増えた体重は、通常時の体重増加よりも早く落ちる、と誤解している人がいます。、9カ月間妊娠していたのですから、体型が戻るまで9カ月を目安に考えて下さい、とお母さんたちに伝えています」と解説。

体重減少の停滞状態はノーマル

出産後、最後の5キロの体重がどうしても落とせない! と悩む新米ママは多くいます。これには、相当の理由があるんだそう。たとえば、生活の変化、代謝の低下、ホルモンの変化など。つまり、出産後の体重減少に伴い、代謝がスローダウンするのが原因なんだとか。摂取カロリーを減らしても消費カロリーも減ってしまうために痩せないという、停滞期が長く続いてしまうのです。

ロス医師によると、最後の5キロを落とすのは一般的に長い時間を要するんだそう。だから、焦らなくて大丈夫!

セレブでさえ、ダイエットの特効薬なんて持っていない

出産して数日後にランウェイでビキニボディをさらすモデルって、別次元の人?

「スーパーモデルはスリムな体型でお金を稼いでいるため、たとえ不健康な方法でも、とにかく短期間で体重を落とそう、というモチベーションが高いのです」とは、ロス医師の談。つまり、一般人にとっては現実的ではないということ。

「極端な食事制限と運動をすると、体力と母乳の出に悪影響が出ます。出産後に再優先すべきは生まれたばかりの赤ちゃんに栄養を与えること。体重を落とすことに関してはゆったりと構えることです」

他人の助けを求める

クタクタに疲労し、授乳で乳首は痛み、赤ちゃんをあやしつつも、親になったという現実と向き合おうとしているあなた。そんな時、自分をいたわることは二の次になりがち。だから、自分ですべてを抱え込まず、医師、栄養士、ジムに一緒にいく新米ママなどに、助けを求めて。

ディアス医師は、「栄養士やパーソナルトレーナーからアドバイスを得ることは、長い目で見て賢明な投資といえます。これにより、将来、糖尿病、高血圧、高コレステロールをはじめとする多くの深刻な病気を予防することができます」とアドバイス。妊娠前の体型を取り戻すことも大事だけど、健康体で自分の子と末永く過ごせるように頑張って!

※この翻訳は、抄訳です。

Translation:Rubicon solutions

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