​【コスモエディターリレーvol.4】都会派な人ほど、芸術祭に行ってほしい

海外もいいけど、日本の田舎も最高だなと思った。​

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唐突ですが「コスモポリタン」には「世界主義」とか「国際人」という意味があります。私もその一員だ!と自負していたのかいないのか、昔から海外に憧れを持っていました。…が、この夏に訪れたのが"アート"のイベントなのにも関わらず、まさかの自分が生まれ育ったような"日本の田舎の良さ"を再発見することに。

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行ってきたのは、新潟県の越後妻有地域(十日町市・津南町)のアートツアー。こちらは3年に1度の国際芸術祭「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」の舞台となっている場所です。ただ、開催年ではない年でも、作品の展示があったり、アートや廃校に泊まれたり、ほかにも趣向を凝らした参加型のイベントが開催されています。今回は友人の誘いで、作品を巡るツアーに行ってきました。ちなみに、「芸術/アート」と言われて、「難しい」と捉える人がいるかもしれません。はい、私もまったく詳しくありません。

…そんな、このイベントと正反対のところにいる、都会好き&アートに興味がない人でも行った方がいいと思った理由を3つご紹介します。

【その1】 アートがあることで、田舎の美しさに気づける

正直私は地元が田んぼと畑ばかりで「いつか出てってやるんだ!」と息巻いて東京へと出てきたタイプです。でも、そんな田舎にアート作品があることで、その土地の背景を知ったり、その美しさを大切にしたいと思わせたり。そんな力がプラスされています。

例えば、ポチョムキンと呼ばれるこの作品。この下には、不法投棄された産業廃棄物が埋まっています。それをあえて、鉄のオブジェなどと共に作品にすることで、ゴミを捨てに来るような人がいない、立派な鑑賞スポットに姿を変えました。ゴミを捨てる人がいなければ、左には水田、右には子供が遊べるような澄んだ川が流れる、美しい場所のままなのです。

フィンランド出身アーティストの作品

次は風景を絵画のように切り取ってくれる、この大きな窓。風でカーテンが揺れる度に、単なる田舎の景色なのに大きな絵画を見ているような気分になります。この先には山手線に電力を供給する水力発電所があり、東京に住む私は、この恩恵を受けて生活をしていることに気付かされます。

内海昭子「たくさんの失われた窓のために」

草間彌生さんをはじめ国内外のアーティストによる約200作品が、広いエリア内に点在しています。1つずつの意味を知るのは難しくても、アートを通じてこの田舎の景色を新たな角度で見ることができます。それにしても、すべて目に焼き付けておきたい美しい楽しい作品ばかり。

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【その2】 地元のおばあちゃんが癒し効果抜群すぎる

今回参加したツアーでは、各集落の方が集まり、手作りの料理でおもてなしをしてくれました。新潟のコシヒカリ、新鮮な野菜のおかずに日本酒。もう、正直それだけで十分おいしいんですが、地元のおばあちゃんが、次から次へと料理を持って席に届けに来て「これはさつまいもの茎の炒めもの」「糸ウリって食べたことあるの?」と、本当に嬉しそうに話しかけてくれるのが、料理を最高においしくするスパイスに。レンジでチンじゃない、気持ちのこもった料理とその暖かい雰囲気に心まで満たされました♡

十日町市水沢地区の公民館でいただいた昼食。

私が宿泊したのは、「三省ハウス」という廃校になった小学校だったのですが、当日はほぼ満室。こちらも地元の方々が働いています。

実は、この芸術祭、3人に1人が65歳以上という過疎化が進む町を活性化しようと2000年に始まったものなのだそう。昨年のトリエンナーレ開催中には約500人、そうでない年でも100人が、作品の運営管理、レストランや宿泊施設の厨房、受付対応などとして働いているんだとか。楽しみながら(?)私たちをもてなして、癒やしてくれながら、それが地元の人の仕事になっている…これは、アートを通して町と人が元気になっている証拠と言えそうです。

【その3】 国内外の来場者とのコミュニケーションも楽しい

会期中でない年でも、全国からのサポーターや一般の人、アーティスト、また移住して農業をしながら「FC越後妻有」の選手としてサッカーの練習をする女子たちの姿があります。宿泊の翌朝は、香港から農業を学びに来ているイケメンによる無料のヨガレッスンを受けることもできました。過疎地ですが、そこで活動する同世代のパワーをガンガン感じます。

ちなみに、昨年のトリエンナーレ開催では50日間で約51万もの人 が、日本各地はもちろん、台湾、韓国、中国、オーストラリア、欧米諸国からやってきたそう。

まさか日本の過疎地が、こんな形で盛り上がりを見せているなんて…。もはや、「新潟のこの町で暮らすのって、ステキじゃん」とすら思えてしまいました。アートを楽しみながら、それが地元の人への貢献に繋がる…海外旅行も大好きなんですが、今年は日本をたくさん巡ってみたくなりました。

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