世界各国に王室は数あれど、日本でもよく知られているのはやっぱり英国王室。

王室に生まれると子どものときから常に注目されるのが定め。ロイヤルファミリーの一員として生きていくのが大変なことは想像に難くないけど、実際にエリザベス女王やキャサリン妃たちはどんな毎日を送ってるの?と言われると、よく知らない人が多いはず。

そこでコスモポリタン イギリス版から、英国ロイヤルファミリーの生活を一部ご紹介。国家予算(王室費)が支給され、かつ莫大な財産を持つ英国王室の人びとは「生きるために働く」必要はないけれど、では一体毎日どんなことをしているの?

英国ロイヤルファミリーの1日を、ちょっと覗き見!pinterest
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2016年6月撮影。

エリザベス女王

エリザベス女王のスケジュール帳は常に公務でいっぱい。<ビジネスインサイダー>によると、公務は国賓をもてなすための宮中晩餐会の主催、儀式への出席、各国への公式訪問など、多岐に渡るんだそう。

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2014年、クリスマス当日。

テレグラフ>によれば、女王が2015年(この時すでに89歳)にこなした公務は何と341! これはウィリアム王子やハリー王子、キャサリン妃より多い数なんだとか。

法案が国会を通過した後、法として施行される前に承認するのも女王の仕事。<英国王室公式サイト>によると、この職務は形式上のもので、1707年以来、王によって却下された法案はないとのこと。

また、OBE(将校)、MBE(メンバー)、CBE(司令官)などの大英帝国勲章を授与する権限を持っているのも女王だけなんだそう。

英国海軍および空軍は女王に所属し、英国陸軍の「カーネル・イン・チーフ」(連隊所有者)でもあることから、多数の軍関連の式典にも出席。加え、英国国教会の最高統治者として司教、大司教、司祭などを任命する役割も担っているのだから、多忙極まりないこと間違いなし!

ンバラ公フィリップ殿下

エジンバラ公(2015年6月)pinterest
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エジンバラ公(2015年6月)

エリザベス女王の夫であるエジンバラ公爵フィリップ殿下は女王の慈善事業を補佐すると共に、自身も約800の団体のパトロン(後援者)または総裁を務め、1956年に創立された「エジンバラ公賞」を創設したことでも知られている人。<英国王室公式サイト>は「エジンバラ公は自然保護、スポーツ、軍隊、技術など、幅広い分野に関連する団体をサポートする活動を行っている」と説明。

ウィリアム王子(ケンブリッジ公爵)

ウィリアム王子は2015年3月からイーストアングリア地方の救命用航空機のパイロットとして勤務。しかし<テレグラフ>によると、2年の契約期間が終了する20173月で退職し、王室の一員としての公務に専念する可能性があるとコメントしているよう。

救命用航空機とウィリアム王子(2013年6月)。pinterest
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救命用航空機とウィリアム王子(2013年6月)。

20164月の<BBC>のインタビューでは、これまで以上に公務に従事する心構えがあること、また父親としての役割も大切にしたいと語っていた王子。

父親としての役割をこれまで以上に果たしたいと思っています。まだ父親としては新米ですし、公務も家族への役割も大切にしたい。そして「人に尽くすこと」の大切さを子どもたちに教えたいんです。

救命航空機パイロットの職務は私にとって重要です。地域へ貢献でき、また医療分野のプロと共に働く機会を与えられ、かつ王子としての任務も両立できるからです。しかし女王が僕に引き継ぎを希望する公務が増えるのなら、快諾する心構えはできています。

キャサリン妃、ジョージ王子、シャーロット王女と共に(2016年3月)。pinterest
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キャサリン妃、ジョージ王子、シャーロット王女と共に(2016年3月)。
ジョージ王子、1歳の誕生日(2014年7月)。pinterest
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ジョージ王子、1歳の誕生日(2014年7月)。

キャサリン妃(ケンブリッジ公爵夫人)

ジョージ王子(3歳)、シャーロット王女(1歳)のママであると同時に、夫であるウィリアム王子の公務への同伴や海外への公式訪問も多くこなすキャサリン妃。

英国王室公式サイト>によると、ロイヤルファミリー(女王の子どもと孫、その配偶者)全体としての仕事は、年間2,000以上の公務だけでなく、約7万人の人びとに挨拶することや、10万通の手紙に返信することも含まれるとのこと。

キャサリン妃は数多くの慈善団体や協会へのサポート、特に子どもたちのメンタルヘルスについての問題に熱心に取り組んでおり8つの団体のパトロン、そして「アクション・オン・アディクション(依存症克服のための活動)」「イーストアングリア子供ホスピス」のサポーターとしての任務も果たしているのだそう。

ケンブリッジ公爵夫妻(2011年6月)。pinterest
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ケンブリッジ公爵夫妻(2011年6月)。

ハリー王子

ハリー王子は2015年に除隊するまで、英国陸軍に10年間在籍。その間2度のアフガニスタン駐屯を経験。<英国王室公式サイト>によると、現在は「女王をサポートするため、慈善活動や公務を行っている」とのこと。ロンドン中心部にあるケンジントン宮殿で暮らしているよう。

慈善活動の1つとして、傷病兵によるパラリンピック形式の国際スポーツ大会「インビクタス・ゲーム」(2年に1度開催)の立ちあげに尽力したことは有名。またアフリカ南部の国レソトの王室と共同で、レソトの孤児を支援する慈善団体を創設したり、「コーチ・コア」というイギリスのスポーツ指導者を育成するプログラムやアフリカ南部の自然保護にも取り組んでいるそう。

ハリー王子(2016年5月)。pinterest
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ハリー王子(2016年5月)。

チャールズ皇太子とカミラ夫人(コーンウォール公爵夫人)

チャールズ皇太子とカミラ夫人は自身の公務を「大きく分けて3つに分類される」と語っているそう。

エリザベス女王をサポートするための任務、英国政府を代表して遂行する任務、そして英国の伝統や美徳を守り、さらなる育成を図るための慈善企業家としての任務を行っています。

またチャールズ皇太子は英国政府の要請による数多くの国への公式訪問に加え、「ザ・プリンス・トラスト」「英国アジア基金」「ビジネス・イン・ザ・コミュニティー」など13の慈善団体の総裁を務めているのだそう。

カミラ夫人もさまざまな慈善団体のパトロンや総裁を務め、イベントへの出席も積極的に行っているとのこと。

2005年4月、結婚式の公式写真。pinterest
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2005年4月、結婚式の公式写真。

その他のロイヤルファミリー

インディペンデント>によると、近年、多くの英国王室メンバーが(公務以外の)職業に就いているとのこと。エリザベス女王の末息子エドワード王子は、作曲家アンドリュー・ロイド・ウェバーの演劇運営会社に勤務した経験があり、彼の妻ソフィー妃(ウェセックス伯爵夫人)もPR会社を経営していたことがあるんだそう。女王の次男アンドリュー王子は英国貿易投資総省の特別代表を務めていた時期があり、女王唯一の娘アン王女は乗馬の五輪選手だったんだとか。

また、女王の孫であるベアトリス王女とユージェニー王女も一般の仕事に就いているよう。ベアトリス王女の公式サイトによると、彼女はアートギャラリーのアソシエイト・ディレクターとして週5日勤務しているとのこと。女王のいとこであるマイケル王子はコンサルタント業を営み、妻はインテリア・デザイナーだったんだそう。

その他のロイヤルファミリーpinterest
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つまりはロイヤルファミリーに生まれても、みんな国民と同じく忙しく働いているってことですね!

この翻訳は、抄訳です。

Translation: 宮田華子

COSMOPOLITAN UK