先日イギリスで「"強制的にコントロールされている関係"を、ドメスティック・バイオレンスの範疇と見なす」、という条例が制定されることになった。
女性内務大臣、テレーザ・メイが発表したもので、肉体的、身体的、性的など目に見えるDVだけでなく、精神的に"強制コントロール"を行われている状態も虐待に含む、としたのだ。脅したり恐怖心を与えることで、不当に相手の心をコントロールすること、それらは明らかな精神的虐待に当たる、と明言したのである。加害者だと認定されれば、最長5年の禁固刑になる可能性もあるらしい。
これはイギリスだけの問題ではないはず。DVやモラル・ハラスメントは、日本でも身近にある話だ。
ひょっとしたら、あなたも知らない間に彼から"強制的コントロール"を受けているかも…?
当事者には判断が難しいこの問題。なので、ここでイギリスが発表した"強制的コントロール"に該当する主なポイントを参考にしてみよう。
1.理不尽な要求
これを拒否したり言い返したりすると、脅しや圧力、暴力で押し通そうとする。
2.悪意ある方法で相手の自尊心を貶める
言葉の暴力はもちろん、例えば、あなたの身体に小さすぎるドレスを買ってきて暗に"太っているから痩せろ"というメッセージを押し付けたり、友人たちの前でいつもあなたのことを卑下した発言をする、なども含まれる。
3.日々の日課や、やりたいことに文句を言ってくる
ジョギングを始めたら「家事をやれ」など文句を言われた、とか。あるいは地元の家族に会う、と言ったら「ダメだ」と言われた、など。心当たりがある場合は今後気にしてみたほうがいい。
4.脅し
あなたの態度や行動が気にいらない場合、脅しや強制でこれを思い通りに直させようとする。セックスも含む。
5.お金の主導権を握られる
何にお金を使っているか常に監視され、最悪の場合あなたが稼いだお金すらも"小遣い制"にして制限する。
6.時間の過ごしかた、行動の監視
いつどこで何をしていたか、常にあなたのことを見張っている。外出しているのにしつこくメールや電話をするなど、あなたの時間に必要以上に干渉してくる。
7.携帯を奪われる
あるいはiPhoneのパスワードを勝手に変えてあなたが外部へアクセスすることを制限しようとする、など。
8.外出、移動、交通手段の制限
車に乗るなどの移動手段を禁じ、友人や家族との接触を妨害しようとする。もしこの行動が顕著であれば、早めに外部に助けを求めるのが大事。
9.食事を与えない
食事を取り上げたり、捨てたり、与えてもらえない。明らかな虐待なので、すぐに助けやアドバイスを求めるべき。
10.あなたの所有物を侵害/破壊する
大切な思い出の品を壊したり、過去のメールを消したり、あなた個人の大事なものを侵害する行為。
傍から見れば「そんなの明らかに虐待じゃん!」という内容のものもあるけれど、いざ自分が当事者/被害者になってしまうと、びっくりするほど客観的になりにくいらしい。
この10のポイントをチェックしてみて、心当たりがあったら早めに誰かに相談したほうがいいかも…?
※この翻訳は、抄訳です。
Translation: Captain & Me, Inc.