自分の人生は、自分でしか生きられないし、どう楽しんでいけるかは、毎日の選択と気持ち次第。どんな生き方だって、自分で選んできている人は、いつだって魅力的に見えるし、自然と心惹かれるもの。コスモポリタン日本版では、人生を謳歌しているさまざまな女性の生き方を紹介していきます。

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Takumi Fukushima / LushJapan

ラッシュ共同創立者 株式会社ラッシュジャパン代表取締役

ロウィーナ・バードさん

現在のラッシュの前身となるコスメメーカー「Constantine and Weir (C&W)」に入社。C&Wがラッシュの通信販売の基礎となる「Cosmetics to Go (CTG)」を展開する中で、カラフルさの特徴のプロダクト開発を行い商業的にも成功。現在も商品開発、LUSH SPA開発責任者を務めるなど、ラッシュ・スタイルづくりの最前線で活躍する。また2014年10月より、ラッシュジャパンの代表取締役に就任(非常勤)。

―これまでのキャリアについて教えてください。

必ずいつも最初に「YES」と言うんです

初めての仕事はスーパーマーケットで、次の仕事はマネキンの服を着せるウィンドードレッサーだったの。洋服がすごく好きなので、(代表取締役を務める)日本でもよく買い物している良い消費者だと思うわ(笑)! ファッションがすごく好きだったのだけれど、大学入学時に私の派手なネイルとウィッグを見たキャリアオフィスの先生から「ビューティセラピーを学んだらどう?」って勧められて、履修科目をガラッと変えてみたの。

美容関係の仕事に就いたのは36年前。小さな広告を見て、最初は本当にすごく小さなお店で働いていたんです。この36年間で、世界中を旅して、商品を開発して、コスメの販売もできたし、LUSH SPAの立ち上げなど、様々なことをにチャレンジし、かたちにしてきました。

―コスメからスパまで、幅広くラッシュの商品開発に携わっていらっしゃいますね!

自分のことは、柔軟になんでも対応できるタイプだと思っています。いろんなことをやってみたくて…「NO」とは言わず、必ずいつも最初に「YES」と言ってきました。中には「どうしよう…」という選択肢もあるんですが、YESと言って、とりあえずやってみることで成功することもあるし、その経験がすべて今に繋がっていると感じています。

―どの商品にも個性がありますが、この発想の源はどこにあるのでしょう?

旅、音楽、匂い、人と会うことで、インスピレーションを受けています。今日も、大学教授とお医者さんと話していて一緒に仕事をしてみたいと思ったわ。インスピレーションやクリエイティビティってどこからやってくるか分からない、いろんなところからやってくるもの。時にはストレスになって難しいことでもあるけど、乗り越えた時にハッピーな気持ちになりますよね。強制してできるものじゃなくて、自然にできるということを念頭に置いています。

――楽しげな笑顔がとても印象的です。人生を楽しくするためのコツやモットーはありますか?

たくさん仕事して、たくさん遊んで、人に優しくすること

この3つが常に意識する大切なことですね。プラスして「夢を見つける」こと。必ずその夢に対して自分で責任を持つということを大事にしています。

先程もお伝えしたように、YESと言って仕事をし柔軟に対応して、笑顔でいる。これって、本当に誰でもできることですよ! あとは、一緒にいて楽しい友人を作って、チームワークを大事にすること。家でも仕事場でも、自分の周りにいいチームを周りに置くことで、良いサポートを受けられますし、毎日の生活にいい影響をもたらしますから。

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TAKUMI FUKUSHIMA / LUSH JAPAN

インタビューに現れた創立者のマーク・コンスタンティンさんも「ロウィーナの言うとおり」とチームワークの大切さに同意。

▼LUSH Creative Showcase(ラッシュクリエイティブショーケース)

9月4日(月)~9月5日(火)の2日間、ラッシュ発祥の地であるイギリス ロンドンで開催された、体験を通じて最新のラッシュを知るブランド最大のイベント。人と動物、環境保全を掲げ、ハンドメイドで作られる商品や商品の裏側にあるインスピレーションの源など、ブランドに関わるあらゆるクリエイティビティが様々な形で表現される。世界中から3000人ものラッシュファンやスタッフが集合した。

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
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LUSH Creative Showcase」を始めたきっかけは?

今までのイベントは、静かに座って話を聞いてもらい学んでいただくものでした。学びの場を"雰囲気"を作り上げたいという思いがあり、実はアップルなどの会社が開催しているイベントからインスパイアを受けています。みなさんがイベントに来て、ワクワクして学んでエネルギーに満ちて、スタッフにも「私たちの働いている会社って楽しいんだ」と伝わるようなイベントにしたかったんです。

毎年開催することで、世界中のスタッフやお客様とのコミュニケーションもどんどん良くなってきています。オンラインは昔に比べて大きなマーケットになり、SNSが活発になり…今までと大きく、人との繋がり方も変わってきていますが、お店に来ていただくだけでは分からない、ラッシュが他の企業とどんな違いがあるかを見ていただけたらと思っています。毎年が、私たちにとっても成長の機会になっていますね。

3000人ものラッシュファンの方、スタッフさん来場していますが、この深い関係地はどのように持っているのでしょうか?

シンプルに、私たちがしていることを好きで楽しんでくれている人が多いんだと思います。多くの人は、その人にとって「意味があること」や「大切なもの」を探しています。私たちには動物実験反対、環境保全、肌の調子が悪い人には効果を表してくれる商品など様々な側面があるので、気に入ったポイントが見つけられるのだと思います。楽しんでもらいながら、会社としての取り組みをより深く理解していただき気に入っていただけて、このようにつながっているのだと思います。

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Takumi Fukushima / LushJapan

社会的なメッセージが強い所も魅力の1つだと思います。今回のテーマに、「Naked(裸の/パッケージを使わない商品)」を据えた理由は?

私たちが本当に心を砕いているのが環境のことなんです。化粧品業界ではたくさんの廃棄がでて、埋め立てに回ってしまうものがとても多いんです。私たちはその一員になりたくないという思いがあります。

今年お客様には、包装されているパッケージのあるものと「Naked」のパッケージがない固形の商品をお見せし、選択肢があることを伝えたかったんです。クリスマスの商品を作る時に、液体のものを作るのであれば固形のものを必ず作るようにしました。商品の80%は「Naked」の商品になっています。

もちろん包装するものもあるのですが、リサイクルされたものか、リサイクルできるものを使用しています。日本の風呂敷にインスパイアを得て、イギリスで作った「Knot Wrap(ノットラップ)」というアイテムも、包み紙を使わない商品としてラインナップを充実させていますが、これからもっと使っていただけたら思っています。


ピンクにカラーリンクしたヘアとファッション、終始にこやかな表情のロウィーナさんには、誰しもつられて笑顔にするパワーが。「どんなところに発想のヒントが分からない」と話していた彼女だけれど、どんなときもYESと言えるからこそ、しなやかにいつでも新しいものを受け入れられ、新たなブランドの側面を作り出せるのかもしれない。

【ロウィーナさんから学んだ、楽しく仕事をするためのヒント】

・必ずいつも最初に「YES」と言う

・クリエイティビティは、自然にできるということを念頭に

・柔軟に対応して、笑顔でいること

・夢を見つけて、その夢に自分で責任を持つこと