息子がいる人たちにとっては、気になる話かもしれない――。研究結果によると、娘よりも息子がいる親の方が、加齢の進行が速いと考えられるという。

アメリカ国立医学図書館(NLM)が運用する医学文献データベース、パブメド・セントラル(PMC)に登録された論文によると、息子がいることと親の長期的な健康問題には、関連性があるとみられるとのこと。

2022年に調査結果を公表したあるチームの研究では、子どもを持つ親1万3222人を対象に認知機能の低下に関する調査を実施。その結果、「母親、父親ともに、息子がいる方が、そうでない場合より認知機能の低下のペースが速かった」ことがわかったという。

そのほかこの研究では、「息子がいる母親の方が、心血管疾患による死亡率が高くなっていた」との結果も示されている(これらと同じような結果は、過去のその他の研究からも得られている)。

single mother playing with young sons on couch
MoMo Productions//Getty Images

こうした研究結果について考えられる原因として挙げられているのは、子どもが「息子である」こととの関連性。

例えば、娘は息子より親に対してポジティブな感情や社交性を見せること、息子は活動レベルが娘より高いことがわかっている。さらに、娘の方が息子よりも、高齢になった両親に対してより多くのソーシャルサポート(社会的支援、物質的・心理的な支援)を提供し、家族(無償)介護者になるケースが多い。そのため、息子を持つ親たちの方がある意味“不利な”環境に置かれることになる可能性が高いという。

つまり、息子の親の方が加齢のペースが速いという研究結果は、「生物学的というよりも、社会的な要因によるもの」とみられる。

一方、研究では「息子を持つことの利点」も確認されている。それは、息子がいる親たちの方が「離婚する可能性が低い」ということ。配偶者がいることは、高齢になってからの認知機能の向上に関連していることが、その他の研究によって明らかにされている。

ただ、いずれにしてもこれらは科学的な研究の結果。子どもの愛情はどの親にとっても、加齢の進行が速まることのマイナス面以上に重要であるはず。

※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。

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