ある日、自分の子供がカミングアウトをしてきたら…と考えたことはありますか? 日本でもLGBTQ+層は約7.6%というデータがあり、つまり約13人に1人がLGBTQ+である計算に。

でも、いざわが子にカミングアウトされた時、どう対応していいか分からない…という人もいるはず。

そこで<Seventeen>より、LGBTQ+の若者たちによる、親たちに心がけてほしい7つのアドバイスをお届けします。

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
Things LGBTQ+ People Wish Their Parents Knew
Things LGBTQ+ People Wish Their Parents Knew thumnail
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1. とにかく話を聞いてあげる

「親ができることで何よりも絶対に大事なのは、子供の話をただ聞いてあげること」というアドバイスをくれたのは、<GLAAD(中傷と闘うゲイ&レズビアン同盟)>で親善大使を務めるロワン・ヘップス・キーニーさん。「自分のアイデンディティや体験について話したいときに、親が聞いてくれると何より心強いんです。LGBTQ+であることで、どれほどもどかしい思いをしているか、逆にどんな素晴らしいことがあるか…。そういった色んな感情を認めて欲しいんです」。

2. 子供の立場になって考える

わが子がLGBTQ+だと受け入れるのは、人によっては難しいことかもしれないけれど、カミングアウトに至るまでにその子がどんな紆余曲折を経てきたか、本人の気持ちを考えてあげることが大事なのだとか。「子供の話を最後まで聞いてあげて。(カミングアウトは)ほんとうに言いにくいことなんです。決して、簡単に言えるものじゃないんです」と明かすのは、ジアンナ・コリアーピッツさん。

3. 肯定的な言葉選びで

「肯定的な言葉は、いつだって嬉しいものです。例えば『気持ちを打ち明けてくれてありがとう』、『信用してくれたんだね』とかね」と、ロワンさん。ジアンナさんが勧めるのは、「その子のアイデンディティも、その子の感情もまっとうなものだと伝えてあげること」なのだとか。子供を愛していること、そしていつだって応援しているというスタンスを伝えるのが、とても肝心なのだそう。

4. 先のことを考えすぎない

わが子がこの先社会でどう生きていくのか、友達や親戚に何と言われるか、親なら反射的に心配してしまうのも当然。確かに、その子のこれからの人生には様々な試練や苦難が待ち受けているかもしれないけれど、カミングアウトに至るまでにも、本人はすでにたくさんの困難に直面してきたはず。「『今は○○な年頃だから(将来は変わるかも)』などとあれこれ決めてかかるのではなく、しばらくはただ静かに様子を見てあげることも大事です」とロワンさん。

5. 「親の受容」がもつ影響力を認識する

ジュン・パークさんは、「自分がLGBTQ+であることを、他人がどう思おうとほとんど気にならなかった。自分の母親が、LGBTQ+である自分を受け入れてくれることだけを切望していたから。その願いが叶ってからは、まるで世界が変わったように、本来の自分になることができた」と、親の受容がもつ影響力について説明。いつでも家族はサポートするつもりでいること、他の人にカミングアウトするときも、家族は味方だということをしっかり伝えてあげることが大切なのだとか。

6. アイデンティティについて迷わせるような発言は控える

軽いノリでカミングアウトする人はいないはず。だから子供の言葉を真剣に受けとめ、「一時の気の迷いだ」とか、「混乱しているだけ」といった発言は控えた方がよさそう。「うちの親も含めて、『まだ若いんだから、焦って決断することはない』 と言う親が多いんです」とロワンさん。「普段からそういう意見の人ならまだ分かるけど、自分の子供がカミングアウトした途端にそう言い出すのはやめてあげてほしい」とのこと。

7. できる限り努力をする

子供が望む代名詞(「彼」と称するのか「彼女」と称するのかなど)を、正しく使ってあげることも重要なのだそう。もし間違えてしまったら、そのまま流すのではなく、きちんと謝って訂正すること。同じように、もし家族の誰かが言い間違えた場合も、(たとえその場に本人がいなくても)お互いに指摘して修正する心がけができるとベストなのだとか。

C.マンドラーさん曰く、「代名詞を正しく使いこなすよう、できる限りの努力をして欲しいんです。何だって最初は慣れるのに時間がかかるし、しばらくは間違えても『簡単じゃないしね』って納得できるけど…もし1年後もまだ間違い続けていたら、それは親側の努力が足りていないのかもしれません」と指摘。

とにかく一番大切なのは、本人のアイデンティティや気持ちに理解を示し、しっかり受けとめてあげること。まずはLGBTQ+に関する本を読んだり、コミュニティのサイトをチェックしたりするなど、正しい知識を身につけることから始めてみるといいかもしれません。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation: シャー順子

Seventeen