モナコのシャルレーヌ公妃とアルベール大公が「離婚の危機にひんしている」との噂は、何年も前から流れ続けています。フランスでは最近、<ロワイヨーテ>誌が再び、「夫妻はすでに別居の準備を開始している」などとSNSに複数の投稿をしました。

大公の数々のスキャンダル

そうしたなか、モナコ王室の関係者が<ピープル>誌に対し、夫妻の不仲説をきっぱりと否定。「それらの記事は古い話からでっち上げられており、そもそも事実ではない」と語りました。

レーニエ3世公とアメリカ人女優グレース・ケリーの唯一の息子であるアルベール2世公は長年、数々のスキャンダルに見舞われてきました。2005年に即位した直後にはフランスの別のメディアが、「大公には元客室乗務員のニコル・コストさんとの間に婚外子となるアレクサンドルさん(当時18歳)がいる」と報道。

大公もその年、自身の子であることを認め、アレクサンドルさんを認知しました。ただ、大公位継承に関するモナコ王室の規則に基づき、アレクサンドルさんに継承権は認められていません。

さらにその翌年には、DNA検査の結果、大公のもうひとりの婚外子、ジャスミン・グレース・グリマルディさんの存在も明らかになっています。グリマルディは、モナコ王家の家名で、アレクサンドルさんも現在は、「グリマルディ=コスト」の姓を使用しています。

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George Pimentel//Getty Images
ジャスミン・グレースさんと、アルベール大公。2020年撮影

シャルレーヌ公妃との結婚後も…

アルベール大公が20歳年下でオリンピック出場経験もある南アフリカ出身の元競泳選手、シャルレーヌ公妃(旧姓はウィットストック)と結婚した後は、こうしたゴシップとも縁が切れるものと考えられていました。高いファッションセンスと慈善活動への熱心さで、すぐさまロイヤルファンに知られるところとなった公妃は、2014年、アルベール大公とのあいだに双子のガブリエラ公女とジャック公子ももうけています。

ですが、その後も大公の「行動」を巡る噂が絶えることはなく、2021年には「マリザ・S」として知られる女性がイタリアの裁判所に、娘の父親はアルベール大公だとして裁判を起こしました。大公はこれに対し弁護士を通じて、「偽りである」「まったく根拠がない」と主張しています。

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Stephane Cardinale - Corbis//Getty Images
2022年のクリスマスに、そろって姿を見せたアルベール大公一家

シャルレーヌ公妃と大公の不仲説は、その後もさらに加熱。2021年5月に短期間の予定で母国の南アフリカに向かった公妃が、健康上の問題で11月までモナコに帰国できなかったことも、その一因となったそう。結局公妃は1年以上、公務から遠ざかっていました。

夫妻はそろって、「結婚生活に何の問題もない」と強調してきたものの、実際に長期にわたって離れて暮らしていたのは、公妃の健康ではなく、根本的な夫婦関係に問題があったためではないかとの見方が、広く示されています。

アルベール大公はこの年の9月、<ピープル>誌に対し、公妃について「亡命するわけではありません」「間違いなく、治療しなければならない健康上の問題があるというだけのことです」と述べていました。

また、モナコに戻ったシャルレーヌ公妃も昨年末、<モナコ・マタン>紙のインタビューで、体調はここ数年と比べて「とても良くなっている」として、次のように語っています。

「痛みも和らぎ、エネルギーも増しています。自分自身のバランスを取り戻すための、回復が続いていると感じます。まだ時間はかかると思いますが、私は幸せです」
「家族と、愛する人たちが支えです。一歩一歩、一日一日、未来に近づいています」
From: ELLE JP