1995年から2018年まで開催され、トップモデルを数多く輩出してきたランジェリーブランド「ヴィクトリアズ・シークレット」(通称 ヴィクシー)のファッションショー。2019年からは中止されていた同イベントですが、今年は“新バージョン”となって開催すると発表されました。
セクシーな下着を身にまとったモデルと、煌びやかな演出が毎年注目を集めていたヴィクシーのショーですが、多様性や包括性を欠いたスタイルや経営方針に批判が多く集まるようになっていました。
昨年7月14日(現地時間)には、Huluで同ブランドによるセクハラやいじめの告発の真相に迫ったドキュメンタリー番組『Victoria's Secret: Angels and Demons(原題)』が配信され、話題に。
2021年6月からブランドの方針を変え、低迷したビジネスの再構築を図ってきました。そんななか、3月3日に行われた2022年の決算説明会で同ブランドのCEO(最高財務責任者)であるティモシー・ジョンソンは、いくつかの変更を加えて2023年の後半にショーを復活することを発表しました。
CEOのマーティン・ウォーターズは、新生ヴィクシーが近年多様なサイズや年齢、能力、アイデンティティをもったモデルやアンバサダーを採用してきたことについて言及。
また同社は<PEOPLE>誌のインタビューで、「女性を支持することを約束し、ビジネスのすべての領域で常に革新とアイデアを出す」とも語っています。
ヴィクシーのファッションショーは1995年8月に初めて開催。その後2004年を除いて23回行われ、同ブランドの専属モデルである“エンジェル”たちは90年代から2000年代初期まで絶大な人気を博しました。
2001年からはランウェイにパフォーマンスの要素を取り入れ、ケイティ・ペリーやマルーン5、テイラー・スウィフト、ジャスティン・ビーバーなどアーティストたちによるパフォーマンスも行われ、さらに豪華に。
同ブランドでセクハラやいじめが横行していた問題を扱った前出のドキュメンタリー番組については、同インタビューでは次のようにコメントしています。
「このドキュメンタリーに登場した会社は、今日のヴィクトリアズ・シークレット&カンパニーを反映したものではありません。2021年8月に独立したとき、私たちは顧客、仲間、パートナーの信頼を取り戻すことに着手しました」
「私たちは新しいリーダーシップチームとすべての女性を歓迎し、祝福し、支持するというミッションを持つ会社に生まれ変わったことを誇りに思います。この変革は旅です。私たちの顧客とアソシエイトにふさわしい『ヴィクトリアズ・シークレット』になるため、また誰もが注目され、尊重され、価値を感じられるように私たちの努力は続いていくでしょう」
新生ヴィクシーのファッションショーがどのようなものになるのか、今から楽しみに待ちたい。