欧米を中心に、社会現象となるほどの人気を博している『ユーフォリア/EUPHORIA』。ドラッグなどにおぼれていくティーンエイジャーたちを描いた衝撃作で、90年代を彷彿とさせるファッションや演出、そしてゼンデイヤを筆頭とする若手実力派俳優の起用も話題となっています。
本記事では、出演者たちのキャスティング秘話や撮影裏で起きていたエピソードなど、本作にまつわる30のトリビアをご紹介!
※本記事はネタバレを含みます
あらすじ
ソーシャルメディア社会で生きるデジタルネイティブたちが、ドラッグやアルコール、バイオレンスなどに溺れていく姿を生々しく映し出す現代の学園ドラマ。アイデンティティの悩みや親子関係、性の問題など、ティーンエイジャーが直面する葛藤を描きます。
主人公はゼンデイヤ以外ありえなかった
サム・レヴィンソン監督は本作を製作するにあたって、最初から主人公のルー・ベネット役にはゼンデイヤを起用することをゴールとしていたのだそう。
ゼンデイヤはインタビューで以下のように話しています。
「サムは、ビジョンボード(自分のゴールや目標を実現させるために写真や言葉を貼ったボード)に私の写真を貼っていたと話してくれました。それを聞いて、“信じられない、なぜ私がこの役を演じ切れると信じてくれたんだろう”と、とても驚きました」
喧嘩の名シーンはアドリブ
ゼンデイヤはルー役で、テレビ界のアカデミー賞と呼ばれる「エミー賞」の史上最年少主演女優賞授賞者に。
その受賞を決定づけたのがシーズン1に登場する母親との喧嘩シーン。思わず固唾をのんでしまうような激しいシーンですが、すべてアドリブだったのだとか。
赤いパーカーは90万円で落札
本作を製作したプロダクションである「A24」では、コロナの影響を受けた人々のためのチャリティオークションを開催。主人公のルーがよく来ていた赤いパーカーは、8000ドル(約90万円)で落札!
トム・ホランドが撮影現場によく遊びに来てた
恋人同士であることを公認したゼンデイヤとトム・ホランド。シーズン2の撮影現場に「最低30回は訪れた」と明かすトムホは、同作にカメオ出演することを心から望んでいるんだとか。
ハンター・シェイファーは演技初挑戦
トランスジェンダー女優・モデルとして注目を集めているハンター・シェイファー。元々はニューヨークを拠点として活躍するモデルでしたが、Instagramで本作のオーディションを知り見事に役を獲得。
作中では、演技未経験とは思えないほどの圧倒的な存在感を発揮しています。
製造が停止されたフィルムで撮影
90年代のファッションやヘアスタイル、メイクなどが目立つ同作ですが、さらにノスタルジックな雰囲気を醸し出すために、すでに製造が停止されているタイプの「Kodak エクタローム」フィルムを使用。
「Kodakに頼んで、数千ロールを製造してもらった」と、カメラマンのマルセル・レヴは明らかにしています。
サム・レヴィンソン監督の実体験が元に
サム・レヴィンソン監督自身、薬物中毒に陥った経験が。そのため本作の撮り方や脚本には、彼自身の実体験が生かされているのだとか。
「若さゆえの感情の起伏を表現したいと思いました。あの頃は世界に押しつぶされそうだったんです」
ドレイクがエグゼクティブ・プロデューサー
本作のエグゼクティブ・プロデューサーを務めるのがラッパーのドレイク。
ルーの妹ジア・ベネット役を演じたストーム・レイドは、プロデューサーとしてのドレイクの様子をインタビューで語ったことも。
「ドレイクは本読みに参加したのですが、とても集中していて感情的にも入れ込んでいるのがわかりました」
役づくりのためにスケートを習得!?
セクシーなチアリーダーのキャシー役を務めたシドニー・スウィーニーは、役作りのためにキャシーの視点から日記を書いているほど。
キャシーがフィギュアスケートを披露するシーンのためにスケートを習ったというシドニーですが、「見せ方をすごく気にする方ですが、自分の安全の方に気がいってしまった」とスケートの練習を振り返りました。
ホームレス寸前だったキャストも
アメフト部で残虐な性格をもつ本作の悪役ネイト役を演じるジェイコブ・エローディは、この役を得る前までは一文無しだったそう。
インタビューでは、「何も持っていなかった」当時を振り返ります。
「出演した映画の報酬をまだもらっていなくて、本当にお金がありませんでした。ロサンゼルスでホームレス同然の生活を送っていましたね。それでオーディションに向かったんですが、セリフを忘れてしまい最悪でした」
道端でスカウトされ大抜擢へ
ドラッグディーラーのフェズコ役を演じるアンガス・クラウドは、ニューヨークの道端でキャスティング・プロデューサーにスカウトされて同作のオーディションに参加。一般人だったにも関わらず、同役に大抜擢されたのだとか。
「いたずらだと思い電話番号を渡したくなかった」とインタビューで語っています。
キャスト同士が元同級生!?
アンガスとゼンデイヤは、一緒の時期に米カリフォルニア州のオークランドにある芸術学校に通っていたそう。しかし、当時は知り合いではなかったそう。
「共通の友達はいますが、彼女のことは全然知りませんでした」
フェズコ役はシーズン1で降板予定だった
フェズコ役はシーズン1で命を落とすことで、アンガスは降板予定だったそう。存在感があり人気の登場人物だったため、シーズン2でも起用することになったことが予想されます。
スタントなしの喧嘩シーンが話題に
シーズン2で描かれるネイトとフェズコの喧嘩シーンは、実際に俳優たちが体を張ったそう。フェズコがネイトの頭を瓶でぶつシーンでは、砂糖で作られた瓶を使用。
「その瓶の硬さは砂糖という感じがしなかった」と、予想以上に硬くて大変だったことをアンガスは振り返っています。
オーディションを7回受けたキャストも
ボディコンシャスなキャット役を演じたバービー・フェレイラは、7回目のオーディションで役を獲得!
オーディションに受からずに夜も眠れない日々を相談していたセラピー中に、いい知らせが舞い込んできたとのこと。
レクシー役はモード・アパトーで決まっていた
キャシーの妹でルーの幼馴染のレクシー役を演じるのはモード・アパトー。映画『アサシネーション・ネーション』でモードと働いた経験から、サム・レヴィンソン監督はレクシー役を彼女が演じること前提で作ったのだとか。
モードは、数々のコメディ映画やドラマを製作してきたジャド・アパトーと女優レスリー・アパトーの娘としても有名。
パーティーシーンは徹夜で撮影
シーズン2の見せ場であるパーティーシーンは、明るいスポットライトを当てることで写真を撮られているような独特な雰囲気に。
この撮影は徹夜で敢行されたそうで、モード・アパトーは次のように振り返ります。
「夜通しで撮影しました。夕方の6時から撮影を開始して、終わったのは朝方の5時で、皆とても疲れていましたね」
カーニバルのシーンは過酷そのもの
楽しそうなカーニバル(移動遊園地)のシーンは、6日間にわたり撮影し、寒さと砂埃のためゼンデイヤは吸引器を必要とするほど過酷だったのだとか…!
マディ役の抜擢は運命的だった
チアリーダーのマディ・ペレス役を務めるアレクサ・デミーは、同役に抜擢される経験は「スピリチュアル的だった」と語っています。
まず、同作への出演が決まっていないときにジェイコブ・エロルディに遭遇し、ネイト役を演じると直感的にわかったこと。そしてその後、サンドイッチ屋さんに行き偶然にも「ユーフォリア」という名前のサンドイッチを食べたこと。そして最後に、ゼンデイヤと親友になる夢を見た後に、同役を射止めることができたそう!
レオナルド・デカプリオも大ファン!
ハリウッドのトップスターであるレオナルド・デカプリオは、2019年に受けたインタビューで「この頃見たドラマはある?」と聞かれ、「最近『ユーフォリア』を観ました。あれは最高でしたね」とコメント。
その後、バービー・フェレイラは、彼の言葉をTシャツにしキャストに配ったのだとか。
見始めたら止まらないと話題の『ユーフォリア/EUPHORIA』。ぜひチェックしてみて!
※この翻訳は抄訳です。
Translation: ARI
COSMOPOLITAN