独特な感性で、モデルやタレント、アーティストという枠組みを超えたアイコンとして存在感を増し続けるラブリさん。フィリピンと日本という2つの国をルーツに持つ彼女が今「密かに抱いている決意」について語ってくれました。

―自分のルーツをどう捉えてる?

ベースにある生き方はフィリピンの方が濃いかも

20歳になるまでは、日本…もっというなら愛媛がホームだという自覚がありました。でも、何度かフィリピンを訪れていくうちに、不思議と思考が変わってきていることに気づいたんです。もしかして、私の中に根差す生き方はフィリピンのルーツの方が濃いのかもって。

フィリピンは良い意味で、子どもに還れる場所。幼い頃の私を知っているから、いつでも子ども扱いされちゃうんですよ(笑)みんな人間そのままで接してくれるし、考える隙を与えてくれない環境が、とても心地良いんですよね。

もちろん日本や愛媛に育まれた部分もたくさんあって、まぎれもなくどちらもホームなんです。だからこそ、半分ずつルーツを持つ自分にしかできないことがあるんじゃないかなって。フィリピンへただただ旅行に行って帰ってくるんじゃなくて、微力でも架け橋のような存在になりたいなと思っています。

―ルーツをふまえた上で、実際に今後はどんな活動をしていきたい?

発信できる強みを活かして、みんなを支えたい
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今年の1月にフィリピンを訪れて一番驚いたのは、良くも悪くも状況がちっとも変っていなかったこと。特に貧富の差が激しいフィリピンでは、一度貧困に入ってしまうとそこから抜け出すのは至難の業。自分の足で立つにも、学がなきゃ難しい。それにも関わらず、子どもの30%しか学校に行けてないという現状があって…ショックでした。こんな悪循環に光を射したいんです。日本とフィリピンを繋ぎながら、ひとりでも多くの子どもたちを学校へ通わせることができるシステムの構築をしたいなって、少しずつ動き出しているところです。

一方で、残念だけど、日本にはまだハーフの子たちへの偏見が残っているのも事実で。実際に私自身も偏見を肌で感じることがありました。だから私の活動を通して、少しずつ取り払っていたらなって。少なくとも私が発信を続けていくことで、救われたって言ってくれる子たちがいる。「自分に自信がついた」とか「今ならハーフであることが自慢に思える」なんてコメントを読んでいたら、私この仕事をやめられないなって思ったんです。モデルだとかタレントだとかっていう肩書きはしっくりこないけど、"ラブリ"という存在として発信し続けていきたいですね。

私のお母さんは、自分ことなんか後回しで、健気に、でも陽気に家族を支えてきてくれました。そんなお母さんを誇りに思っているからこそ、今度は私がラブリとして、みんなを支える番なんです。