ジョギングやランニングは、自分のペースでひとりで楽しめるもの。でも友達がいた方がもっと楽しいし、やる気もでるというもの。実は、リアルな友人でなくとも、ランニングを向上させる効果があるのだとか。

コスモポリタン アメリカ版によると、ランニング行動が「SNSで伝染する」という研究が発表されたそう。それによると、トレーニングの習慣はバーチャルな友達に影響されるのだとか。

調査対象は世界各地の日ごろから定期的に走っている110万人。調査には、走った距離や速さを友達間でシェアする、グローバルなソーシャル・ネットワーク・システムを利用。データは自己申告ではなく、活動モニターが自動的にアップ。こうしてランナーたちを5年間追跡調査したのだという。

学術誌『ネイチャー・コミュニケーションズ』に掲載された調査結果は、「ある人がいつもよりちょっと速く、もっと遠くまで…とがんばれば、それだけでネット上の友達も、無意識に同じような走り方になってくる」可能性を示唆したんだそう。

同じようなペースでトレーニングを行っているランナーには、似たような走り方やトレーニング習慣が見られるものなんだそう。研究者は同じレベルのランナーたちに見られがちな"偶然性"を排除した調査にするため、天候によってランナーたちのトレーニング内容が変化する傾向があることに注目。同じ地域に住む友人同士の練習パターンを比較し、天候によってトレーニングに変化が見られるのかを調べたんだそう。

その結果、バーチャルな仲間の誰かが普通より10分長く走ると、その友達のランニング時間が平均3分ほど伸びたとのこと。これは2人がいる地域の天気が悪かったとしても、その傾向は変わらなかったそう。また、1人がいつもより速度を上げた場合も同様で、仲間もそれにつられて速度をアップしやすいことも分かったんだとか。

この効果には性別によってはっきり違いがあって、男性は男性と女性のランナー両方に影響を受けるものの、女性ランナーの場合は女性だけに影響されることも判明。

こうした現象が起こる理由について論文では深く追求されていないものの、これはランニング行動が社会的に「伝染する」ことを示していると、マサチューセッツ工科大学スローン経営学大学院教授のシナン・アラル博士が<NYタイムズ>に語っている。ただし、ランニングを始めたばかりの初心者や、他のスポーツも一緒に行っている友人同士にはあてはまらないと考えられており、今後さらなる研究が必要とのこと。

なかなか足るのが続かないという人は、まず、バーチャルなランニング仲間を作ってみるのが良さそうですね。

※この翻訳は、抄訳です

Translation:佐々木紀子(Office Miyazaki.Inc)

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