恋活や婚活に、一度でも出会い系アプリを使ったことのある人なら分かると思うけど、これらのアプリには善し悪しが。

メリット:無数の未婚男性/女性の中からいくらでも相手を選べる。

問題点:でもそのうち100人に1人くらいしか実際に"当たらない"。

メリット:チャット技術を上げるための絶好の練習場所になる。

問題点:時にひどいコメントを残されて傷つくことも…。

そして、出会い系アプリにはさらなる深刻な"問題点"が。それはズバリ"性的暴行"に関するもの。コスモポリタン イギリス版に掲載されたBBC通信の調査によると、デートアプリによるレイプ事件が急増しているという。

イギリスの国家犯罪対策庁(NCA)の統計によると、2014年には出会い系アプリで知り合った相手と"初めて会った日"に起きたレイプ事件が184件報告されており、2009年の33件に比べておよそ6倍に。もちろんこれは報告された事件のみの数字。残念ながら、性的暴行となると、被害者は本当のことを言えず"泣き寝入り"する傾向が強いため、実際の件数はさらに高くなると予想される。

ここ数年の出会い系アプリ利用者率の上昇が、こういった統計結果につながっていると言えなくもない。しかし、それで片付けるわけにはいかない。そう、必要なのはこういったアプリを安心・安全に使用できる方法を考えていくことなのだから。

そもそも、デートは何世紀も前から存在する文化なワケで、なぜオンラインを通じたデートばかりがレイプ事件の急増を引き起こしているのかを理解する必要がある。

イギリス国家犯罪対策庁の重大犯罪分析局に所属するショーン・サットン氏はその原因解明に努めている1人。彼のチームがここまでで立てた仮説によると、アプリには同じ目的(ある種のパートナー探し)をもった人々が集まるため、"安心"だという錯覚を起こしやすく、比較的早い段階で肉体関係にまで発展してしまう可能性があるという。

それ以外にも、性犯罪者がアプリを"獲物"探しのためのツールとして意図的に使っていることや、加害者との直接的な面識や関わりが薄いことで、被害者自身が比較的レイプを通報しやすいからという理由も挙げられている。

いずれにせよ、統計が悲しい結果を表していることは事実。アプリの提供側が利用者の安心・安全を保証するような対策を講じることは当然ながら、利用者自身も、ネット上で自分が常に"知らない他者"の目に触れているという事実を認識する必要がある。そして、自分の身を守るための対策をきちんと考えておくことが重要。

例えば、相手を簡単に信用しない、友達や家族にデートの場所や詳細を知らせておくようにする、危険を感じたらすぐに逃げられる方法を考えておく、など。なにせ、今から会う人がどんな人なのか分からないわけだから…。

各々が相手をしっかりと見極めた上で、安心・安全な恋愛を楽しんでほしい。

この翻訳は、抄訳です。

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